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相撲の化粧まわしってそもそも何? 大名の見栄

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今回はチコちゃんに叱られる! ▽急に暗くなると▽化粧まわしとは▽紙がぬれると 初回放送日:2025年10月17日を紹介。


相撲の化粧まわしってそもそも何?




相撲の化粧まわしってそもそも何?


チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、相撲が好きなステキな大人ってだーれ?」


チコちゃん「相撲の化粧まわしってそもそも何?」


チコちゃんの答えは、「大名の見栄」



大名の見栄


今回は、日本の伝統文化であり、今も多くの人を魅了する相撲のまわし。


特にあの華やかな化粧まわしの歴史についてご紹介したいと思います。


土俵の上で力士が身に着けるあの美しい装飾品が、どのようにして生まれたのか。


そこには、日本の歴史と、熱き男たちの物語が詰まっていました!



平安時代、相撲は宮中の雅な行事

相撲の始まりは古く、平安時代にさかのぼります。


当時は、豊作を祈る宮中行事などで、天皇や貴族の前で披露されるものでした。




この頃の力士が身に着けていたのは、「とうさぎ(たふさぎ)」と呼ばれる下着のようなものだったそうです。




あくまで下着なので、相撲を取るには掴みづらく、あまり適していなかっただろうと推測されています。


まだ「相撲専用」の道具という意識はなかったのですね。



戦国時代を経て、江戸時代に大変身!

時代が下り、戦国時代になると、相撲は大名たちに好まれるようになります。




強い相撲取りを家来として抱える大名も増えていきました。


しかし、まわしの原型である「とうさぎ」は、この時代でもまだ下着のような形からあまり変わっていなかったようです。


そして、いよいよ江戸時代に入ると、まわしに大きな変化が起こります!


下着の流用から、相撲を取るための専用品へと進化を遂げたのです。


掴む部分が太くなったり、前側にエプロンのように布を垂らす構造が登場しました。




これは、観客を意識した「見栄え」が重要視されるようになった時代の到来を意味していました。



大名たちの「見栄」が生んだ豪華絢爛な文化

この「見栄え」を追求する流れの中で、力士を抱えていた大名たちの間で、ある習慣が生まれます。


それは、活躍した力士へのご褒美として、豪華なまわしを贈るというものです。


特に有名だったのが、紀州藩の紀州まわしです。


残念ながら実物や図版は残っていませんが、記録によると、金色や様々な色の糸で縫われ、竹に虎などの見事な模様があしらわれていたそうです。


まさに芸術品ですね!


この紀州まわしが評判になると、他の藩の大名たちもすぐに真似を始めます。


自分たちのお抱え力士に、もっと派手に、もっと豪華にと、競い合うように立派なまわしを着けさせるようになりました。




そう、あの華やかな化粧まわしは、もともと大名たちが互いに見栄を張り合った結果生まれた文化だったのです。


この豪華さの背景には、江戸時代の元禄年間に文化が大きく発展した「元禄文化」の影響も色濃く反映されていると言われています。



稽古着と晴れ着への分化

しかし、前に垂れ下がる豪華な飾り部分は、実際の相撲の取り組みには邪魔になります。


指が引っかかって危ない、という問題も出てきました。


そこで、力士たちの間で、布をまくり上げて相撲を取る所作が広まっていきます。


この動きから生まれたのが、現在も使われている取組専用のまわしです。


そして、豪華な刺繍が施されたまわしは、土俵入りの時に使う専用品、すなわち化粧まわしとして分離し、今に至るというわけです。



驚きの化粧まわしコレクション

最後に、現代の豪華な化粧まわしコレクションをいくつかご紹介しましょう。


化粧まわしの進化は止まりません!



史上最高額のダイヤモンド!




1982年、当時の大関・若島津関がつけた化粧まわしは、獲物を狙うワシのデザイン。


なんと、ワシの足元には10カラットのダイヤモンドが埋め込まれており、当時の価格で1億5千万円とも言われています。


(ちなみに地方巡業では安全のためイミテーションに替えられていたそうです。)



かわいいキャラクターも登場!

最近では、親しみやすいキャラクターを採用した化粧まわしも増えています。




2006年の小結時代の稀勢の里関がつけたキティちゃん柄。


2024年に貴景勝関がつけたジェラートピケのクマちゃん。


2016年に佐田の海関が熊本地震からの復興を祈願してつけたくまモン。


土俵に華を添えてくれますね。



憧れのキャラクターで揃える!

2017年の稀勢の里関は、人気漫画『北斗の拳』のキャラクターの化粧まわしをつけました。




太刀持ち、露払いの力士と合わせて3つ揃え。


ご本人が憧れの存在と語っていた、主人公ケンシロウではなくラオウの化粧まわしを着けたというエピソードも素敵です。



いかがでしたか?


たかが「まわし」と侮るなかれ。


日本の歴史、大名の見栄、そして力士の誇りや遊び心が詰まった化粧まわしは、まさに日本の相撲文化を象徴する動く芸術品と言えるでしょう。


次に相撲を見る機会があったら、ぜひ力士の化粧まわしにも注目してみてください!


きっと、新たな発見があるはずです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!



結論


というわけで、


「相撲の化粧まわしってそもそも何?」は、


「大名の見栄」


でした。
 



解説してくれたのは


相撲博物館の土屋喜敬学芸員。


1971年静岡県生まれ。東京学芸大学大学院修士課程修了。現在、相撲博物館学芸員。専門は日本近世史
(HPより)






今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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