今回はチコちゃんに叱られる! ▽B級グルメの謎▽アロハシャツの謎▽ラジオの謎 初回放送日NHK総合テレビジョン12月12日(金)午後7:57を紹介。
なんでラジオにはAMとFMがあるの?

なんでラジオにはAMとFMがあるの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、ラジオでMCができるステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんでラジオにはAMとFMがあるの?」
チコちゃんの答えは、「遠くまで届くAM、音が良いFMだから。」
遠くまで届くAM、音が良いFMだから
ラジオにAMとFMがあるのはなぜ? 「遠くまで届くAM」と「音が良いFM」の秘密!
車の中や災害時など、私たちの生活に欠かせないラジオ。
ラジオ放送にはAM(振幅変調)とFM(周波数変調)の2種類がありますが、この違いはどこから生まれるのでしょうか?
電気通信大学の藤井威生教授の解説を元に、それぞれの電波が持つ特徴と役割を探ります。
ラジオ放送の始まりと音を乗せる仕組み
日本でラジオ放送が始まったのは1925年と、大正時代にまで遡ります。
この最初期の放送はAM放送によるものでした。
ラジオの仕組みは、まず私たちの声をマイクに通し、声の強弱に合わせて波のような形の電気信号に変換することから始まります。
この電気信号は弱いため、強くて消えにくい電波に重ねて音を送信する必要があります。
最後に、受け取って、スピーカーで声に戻ります。
AM波:遠くまで届く「大きな波」の特性
AM波(振幅変調)とは、音の電気信号を電波に重ねることで、電波の縦幅(振幅)を変化させている方式です。
遠達性の秘密は「回折」
AM波の大きな特徴の一つは、電波を遠くまで届けられることです。
波の幅が大きいAM波は、高い建物や山などの障害物があっても、電波がぶつからずに回り込む(回折する)ことができます。
実際のAMの電波は、頂点から頂点の間隔が約300mと非常に大きな波です。
そのため、大きな山や建物があっても回り込んで進むことができ、届く範囲は約200kmにまで拡大します。
この特性から、AM放送は広範囲に届き、ニュース番組やトーク番組に向いています。
特に、災害情報を遠くまで届ける役割や、山間部に暮らす人たちの重要な情報源となっています。
FM波:音質に優れる「細かい波」の秘密
一方、FM放送はAM放送から約30年遅れた1957年にスタートしました。
FM波(周波数変調)の大きな特徴は、何といっても音質が良いことです。
高音質と「密度の変化」
AMが電波の縦幅を変化させていたのに対し、
FMは音の強弱に合わせて電波の波の密度(周波数)を変化させるという変換方法を取っています。
音の強い所は間隔が詰まった細かい波に、弱い所は大きな波に変えます。
これにより、FMは複雑な音を簡単に再現でき、送れる情報も多いため、高音質でクリアな音を届けられます。
遠達性のデメリット
FM波は、波の間隔が3mほどと細かいため、建物ぐらいの障害物でも当たると回り込めないというデメリットがあります。
届く範囲は10km〜100kmほどと、AM波に比べて狭くなります。
このため、FM放送は高音質を活かして音楽番組に向いています。
AMとFM:共存する意味
現在、AM放送は設備の修理費や広告収入の減少などから、FMやネットラジオへの移行が加速しています。
しかし、AM波の持つ遠くまで情報を届ける力は、特に災害時において欠かせません。
遠くまで届くAMと、高音質なFM。
それぞれの電波の特性を活かして、私たちの生活に豊かな情報と娯楽を届けているのです。
結論
というわけで、
「なんでラジオにはAMとFMがあるの?」は、
「遠くまで届くAM、音が良いFMだから」
でした。
解説してくれたのは
電気通信大学の藤井威生教授。
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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