今回は、2018年12月14日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
LEDってどうして光るの?
冬はイルミネーションがきれいだね。
最近はみんなLED。
でも、LEDはどうやって光るんだろう?
全く熱くならないし。
LEDってどうして光るの?
今回の4問目。
チコちゃん「キラキラ輝いているステキな大人ってだーれ?」
岡村さん「俺、行きます。」
チコちゃん「もうすぐクリスマスだよね。イルミネーションとか綺麗だよね。あれ、何が光ってんの?」
岡村さん「LEDじゃない?最近は。」
チコちゃん「LEDってどうして光るの?」
岡村さん「そりゃもう。プラスとマイナスの電極が、直列つなぎによる。。。。」
的場さん「チコちゃん、発光ダイオードとか関係ない? そこに電気が流れることでピカッと光るんじゃないの?」
チコちゃん「でもね。近いのよ。言葉にすると割と簡単なの。まとめて言ってみて。」
岡村さん「発光、、、発光体。謎の発光体!!」
というわけで、正解に至らず叱られちゃいました。
全てLEDの光でライトアップされた東京スカイツリー。
そこに来ているカップルらに質問するも、だれも正解に至らず。
ナレーション「「俺ん家からもスカイツリー見えるよ?」「えっ、スゴーイ!」「じゃあ、ウチ来る?」だの、「「イルミネーション綺麗!」「いやお前の方が綺麗だよ。」「じゃあウチ来る?」などとすっかりLEDに頼り切っている日本男児のみなさん、その後部屋のLEDを消せずにため息をついているとかいないとか。」
さて、チコちゃんの答えは、
「電子がパカッと穴にはまるから」
チコちゃん「そうすると、光りまんねん。」
電子がパカッと穴にはまるから
解説してくれたのは早稲田大学の牧本俊樹教授。
実際のLEDのサイズはおよそ1mm x 2mm。
この小さなLEDが4つ入って一般的な電球型LEDが作られています。
牧本教授「LEDは電流が流れると電子が穴にパカッとはまる瞬間に光エネルギーに変わって光ります。」
もっと詳しく説明してもらうとなると、専門的にこの分野を勉強している大学生の講義で4コマ分(6時間)かかるとのこと。
6時間の説明を聞くとなると大変。
かいつまんで説明。
牧本教授「ではお名前は?」
スタッフ「むねざねのりこと言います。」
牧本教授「じゃあのりちゃん。まずは電流というものがどういうものなのかわかるかな?」
のりちゃん「電流?」
牧本教授「電流というのは電気の小さな粒、電子が流れることなんだよ。これは基本のきだから、ちゃんと覚えていてね。」
のりちゃん「先生、、すみません。あの。喋り方は普通で大丈夫です。」
普通の白熱電球の光る仕組み。
白熱電球はフィラメント(金属線)に電気を流します。
フィラメントの原子の間を電子が無理やり通ろうとする時に原子が振動する事で熱(摩擦熱)が生まれます。
この熱が約2500℃以上の高温になった時に白く光ります。
LEDの光る仕組み
一方、LEDには2つの半導体が重ね合わさって内蔵されています。
一つの半導体の中では電子が、もう片方の半導体では電子のはまる穴が自由に動き回ることができます。
これに電流を流すと電子と穴が互いに決まった方向に流れ出し、すれ違いざまにパカッとはまり光が発生するとのこと。
LEDが光るしくみ ~がんばって分かろうとしたディレクターが作ったVTR~
ご協力いただいたのは「チコバレエアカデミー」のみなさん。
踊るのは子どもの生徒さんたち。
2つのグループに色分けし、それぞれ電子と電子のはまる穴の役柄。
公演名は「チコバレエアカデミー公演 群舞 アン・ドゥ・LED」
チャイコフスキー「くるみ割り人形」の音楽にのせて電子と穴として踊ります。
電流が流れていないときは、それぞれのグループは、隣の半導体に移動できません。
電流が流れ出すとそれぞれのグループが互いに中央に向かって動き出し、二人が合体。
これが電子が穴にはまり、発光した瞬間。
岡村さん「これバレエいる?」
チコちゃん「岡村!」
電子が穴にはまると電子の持っていたエネルギーが全て光エネルギーに変換されて発光。
これがLEDが光る仕組み。
電流が流れている間は電子と穴が供給され続けるのでLEDはずっと発光可能。
白熱電球と白熱電灯の違い
光るために熱を作る白熱電球は多くのエネルギーを必要。
しかし、LEDは電子が持っているエネルギーが効率よく光に変換。
消費電力は白熱電球のおよそ1/8。
さらに白熱電球のようにフィラメントが熱で消耗しない。
そのため、LEDの方が寿命が約20倍長持ち。
出来上がったVTRを牧本教授へ。
牧本教授「子どもさんが非常に姿勢が良くて、手足の先まで気を遣った演技だったんでご苦労様と言いたいですね。」
ナレーション「大変失礼ながら、そういう事を聞いているのではありません。」
LEDが最近普及した理由とは?
これだけ良い点が多いLEDですがこれだけ普及したのはつい最近の事。
これは最も多く使われる「白い光」を生み出すことができなかったから。
白い光を生み出すためには赤・緑・青の三色の光が必要。
赤・緑のLEDは今から50年前に発明済み。
しかし、青だけが長年の課題。
青色LEDを全世界の研究者が作り出そうと必死になる中、1993年に遂に実用化可能な青色LEDが誕生。
生み出したのは赤﨑勇、天野浩、中村修二らの日本人研究者たち。
その後、2014年にはノーベル物理学賞を受賞。
結論
というわけで、
「LEDってどうして光るの?」は、
「電子がパカッと穴にはまるから」
でした。
補足情報
チコバレエアカデミーの先生のお名前は、山本千湖(ちこ)先生とのこと。
解説してくれたのは
早稲田大学の牧本俊樹教授。
牧本俊樹教授。
半導体工学研究室
新しい半導体材料やナノ構造で、快適な暮らしを創造しよう
牧本 俊樹 教授
担当科目:物性基礎論、半導体の物理、半導体工学特論、磁性と超伝導
学歴
1983年 東京大学工学部電気・電子工学科卒業
1985年 東京大学工学部電気・電子工学科卒業 修士課程修了
1993年 博士(工学、東京大学工学系研究科)
略歴
1985年日本電信電話株式会社入社、日本電信電話株式会社・NTT物性科学基礎研究所所長を経て、2013年4月より現職
業績・2015年 平成27年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞受賞
研究紹介
当研究室では、新しい種類の半導体や新しいナノ構造(微細構造)を作製することにより、今までには存在しなかった特性を人工的に創り出すことを目指して研究を進めています。そして、これらの新しい半導体材料や微細構造の優れた特性をデバイスへ応用する研究を行っています。このように、基礎研究から応用研究までの幅広い研究に取り組み、得られた成果を実用化することにより、将来の快適な暮らしを創造することにつなげたいと考えています。
(大学HPより)
早稲田大学(わせだだいがく、英語: Waseda University)は、東京都新宿区戸塚町一丁目104番地に本部を置く日本の私立大学である。1920年に設置された。大学の略称は早稲田(わせだ)、早大(そうだい)。
大学全体
江戸時代末期の蘭学校である北門義塾(柳田藤吉の創設)が明治5年に閉校。その隣地に、意思を受継いだ大隈重信が明治十四年の政変による下野後に設立した東京専門学校を前身とする。日本の私立大学では慶應義塾大学(「早慶」の慶)などと共に最も古い段階で大学令に基づく大学となった(詳しくは旧制大学参照)。2011年時点で、10の学術院のもと13学部・21研究科(大学院)を設置している。国際交流が盛んで、特にアジアからの外国人留学生が多い。 大隈重信が明治を代表する政治家であり、イギリス流の政治経済学を中心とする大学をモデルに設計されていることから、政治経済学部を中心に政界・財界に多くの逸材を輩出しているのをはじめとして、研究、法曹、文学、理工学などや、出版、新聞などの分野でも国内外を問わず多くの卒業生が活躍している。英国の教育専門誌『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』による2017年の日本版ランキングでは、私大1位に認定された。[1]
早稲田大学は、東京専門学校時代から、文部省「特別認可学校規則」や専門学校令の特例適用、大学令による私立大学として最初期の認可などを受けてきた。政治学、法律学、文学、商学、理工学、教育学、芸術、スポーツなど様々な分野で、近代日本国家の教育・研究分野の形成をリードしてきたモデル校であり、上述の慶大と共に「私学の雄」と並び称されている[2]。
(Wikipediaより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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