今回は、2018年4月13日放送、第1回「チコちゃんに叱られる!」の3つ目のお話。
「なぜ桜は一斉に咲くの?」だよ!
確かに、ちょっと違う種類の桜は、開花の時期がずれるけど、基本的にみんな同じ時に咲くよね。
桜前線って言われるぐらいだし。
なぜなんだろう?
なぜ桜は一斉に咲くの?
チコちゃんは、「お花見に行きそうな風情のある大人」ってだあれ?で、岡村さんが回答者に。
「お花見の花と言えば桜。では一斉に咲くのはなんで?」と質問。
「遺伝子」というキーワードは出ましたが、今回もわからず、チコちゃんに叱られてました。
チコちゃんの答えは、
「1本の木から分身していった全部同じ木だから」
ええっ、みんなおんなじ木、クローンだったんだ!!
日本全国のソメイヨシノは全部同じ遺伝子を持つクローン
日本で最も代表的な桜といえば、ソメイヨシノ。
最初の一本から、コピーのようにどんどんその分身を作って増やし、全国に広まったんだって。
つまり、日本全国のソメイヨシノは、全部同じ遺伝子を持つクローンなんだ。
だから、桜(ソメイヨシノ)は、同じタイミングで咲くんだね。
ちなみに、日本には100万本以上のソメイヨシノが植えられているそう。
最も目にする桜がソメイヨシノだからこそ、桜は、同じタイミングで咲く印象が強いんだね。
ではなぜ同じ木を沢山作ったのか?
先生の答えは、「ソメイヨシノが絶世の美女に生まれてしまったから」
ええっ、ソメイヨシノって、絶世の美女だったんだ!
桜の美しさの特徴といえば、葉っぱよりも先に花だけが咲き、他の種類の桜よりも花が大きく固まって咲く姿。
現在、日本では10種類の野生の桜があるそうだよ。
ヤマザクラ、
オオシマザクラ、
エドヒガン、
オオヤマザクラ、
カスミザクラ、
タカネザクラ、
チョウジザクラ、
マメザクラ、
ミヤマザクラ、
クマノザクラ
ちなみにクマノザクラは紀伊半島に自生していた野生の桜で新種。
日本での新種発見はおよそ100年ぶりだそう。
ちなみに、今日の勝木先生が発見したんだって。
このような異なる種の桜から雑種の桜が生まれることがあるそう。
ソメイヨシノの誕生
江戸時代、伊豆諸島出身で成長が早いオオシマザクラを父、丈夫で長生きのエドヒガンを母とした子ども桜たちが生まれたんだ。
そんな中で生まれたのが絶世の美女。
それが「ソメイヨシノ」だったんだね。
この花があまりにも美しかったために後世に残すことに。
しかしソメイヨシノの子どもは、ソメイヨシノにはならないんだ。
桜の仲間は、同じ遺伝子では交配する事が出来ないから、同じ木の花では種が作れない。
たまたま生まれた一本のソメイヨシノだけでは種が作れないんだね。
もし別の桜を交配させて種を作ったら、違う遺伝子が入るために元のソメイヨシノとは異なった桜となっちゃう。
そこでソメイヨシノの美しさを残すためにクローンを作ることにしたんだ!
江戸時代にクローン?接ぎ木で増やす
1年ほど育った他の桜の根本の部分に切り込みを入れて、短く切ったソメイヨシノの枝先を切れ込みに差し込んでテープで固定。
これが接ぎ木と呼ばれるクローン作製法。
接いだ先からはソメイヨシノが育つんだね。
まさに、槻木した部分は、元のソメイヨシノのクローン。
根本だけが違う桜なんだね。
このようにしてクローンがどんどん作られていったんだ。
だから、春の花見の時期に、すべてのソメイヨシノが同じタイミングで咲くんだね。
では、最初に生まれたソメイヨシノはどうなった?
ソメイヨシノは、上手く管理されればかなり長生きできるそう。
石川植物園の元園長、中井猛之進(なかいたけのしん)氏の論文には、小石川植物園の老木は明治以前から植えられた桜だとする記述が残っているんだ。
その入口付近にある、根元から何本も枝分かれして咲いているのがその噂の桜。
樹齢200年以上と考える研究者もいるほどの貴重な桜なんだって。
根元から何本も枝分かれした姿が特徴だね。
これが最初の桜と考えられるんだけど、当時の記録が無いため確証は得られずとのこと。
河津桜やしだれ桜も、ソメイヨシノと同じ栽培品種と呼ばれる同じ遺伝子を持つクローンなんだって。
とっても勉強になったね。
来年のお花見が楽しみだね!
解説してくれたのは
樹木を研究する国の機関、森林総合研究所の勝木俊雄先生あだ名は、「桜博士」。
勝木俊雄先生
研究者氏名 勝木 俊雄(カツキ トシオ)
所属 独立行政法人森林総合研究所
部署 多摩森林科学園
職名 チーム長
学位 農学博士(東京大学大学院)
(Researchmapより)
森林研究・整備機構
国立研究開発法人森林研究・整備機構(しんりんけんきゅう・せいびきこう)は、林野庁所管の国立研究開発法人。2017年(平成29年)4月1日までの名称は国立研究開発法人森林総合研究所(しんりんそうごうけんきゅうじょ、英:Forestry and Forest Products Research Institute、FFPRI)、略称は森林総研。本所は茨城県つくば市松の里1番地(筑波研究学園都市内)に置く。
機構は、森林及び林業に関する試験及び研究、林木の優良な種苗の生産及び配布、水源を涵養するための森林の造成等を行うことにより、森林の保続培養を図るとともに、林業に関する技術の向上に寄与し、もって林業の振興と森林の有する公益的機能の維持増進に資することを目的とする(国立研究開発法人森林研究・整備機構法第3条)。
2005年に前身である農商務省山林局林業試験所の発足から数えて創立100周年を迎えた。2007年に独立行政法人林木育種センターを、2008年に独立行政法人緑資源機構(森林整備センター)を統合した。
(Wikipediaより)
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