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なんで夏に怖い話をするの? → ベテランが夏休みだったから。演技力不足の役者たちに大掛かりな演出を加えて誤魔化した

今回は、2020年8月21日金 チコちゃんに叱られる!「72分拡大版▽肉じゃが▽夏の怖い話▽お地蔵さん」の番組内容を紹介。


なんで夏に怖い話をするの?




確かに、怪談といえば、夏。


いったいなぜ?



なんで夏に怖い話をするの?


本日の7つめ目の話題。


チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、夏を満喫しているステキな大人ってだーれ?


鶴瓶師匠が、みずから手を挙げて回答者に。


夏の風物詩から、怪談の話題に。


チコちゃん「なんで夏に怖い話をするの?」


鶴瓶師匠「お盆があるから、それ引っかけて。」


チコちゃん「甘い!ボーっと生きてんじゃねーよ!」


正解に至らず、叱られちゃいました。


お化け屋敷でお化け役をしている人たちに聞いてみても正解なし。


チコちゃんの答えは、「ベテランが夏休みだったから。」



ベテランが夏休みだったから


解説してくれたのは、國學院大學の飯倉義之准教授。


日本の夏の定番=怖い話。




このように怪談話が夏の風物詩になっているのは実は日本独自の文化。


アメリカではハロウィーンのある10月が怪談話のもっともよく行われる時期。


ヨーロッパでは11月ごろが魔物が活動する時期で、その頃が多い。



「夏」=「怪談話」という慣習が日本で広まった背景


夏の行事として開かれていた「盆狂言」という民俗芸能が関連。


お盆の時期には盆棚、盆踊り、お墓参り、迎え火など。





この世に帰って来るご先祖様を供養するのが日本の風習。


この時期にはご先祖様の霊だけが帰ってくるのではありません。




まつる人の絶えた無縁仏や恨みを抱いた怨霊も帰って来ると古くから考えられていました。


そんな死霊たちを供養するために披露されるのが盆狂言。





幽霊の苦しみを代わりに演じて表現する事で恨みや怒りを鎮めるもの。


そしてこの盆狂言をヒントにして江戸時代の歌舞伎に怪談モノが取り入れられました。


それが「夏」=「怪談話」になった元祖。


ここからは、なぜかキムラ緑子さんが白装束で登場。


怪談話の起源


舞台は江戸時代の街の片隅にある芝居小屋。


そこからはおどろおどろしい叫び声が挙がっています。


気になって中を覗いてみると、


キムラ緑子「そこには、、、お客さんがいっぱい!」「キャー!!」


歌舞伎の芝居小屋。


1年中大盛況する江戸の庶民の大事な娯楽だった歌舞伎。


しかし、ある時期だけは閑古鳥が鳴く事に。


それが夏。


実は暑い夏の芝居小屋はとても暑い。





キムラ緑子「なぜなら、、、クーラーがない!」「キャー!!」


人気の歌舞伎小屋には人が押し寄せていつも満席。


そうなると人によって夏の小屋の室温は地獄のような暑さに。


そして夏にお客さんが寄り付かなくなる原因はもう一つ。


キムラ緑子「歌舞伎小屋にとって最も恐ろしい事が毎年決まって夏に起こるのです。それは、、、ベテランが夏休みぃ~~!」「キャー!!」


夏の間は客入りがイマイチ。


ベテランの人気役者は出番を控えて、夏休み。


しかし、若手役者を食わせていくためにはベテラン不在の中でも小屋を開けなくてはいけない。


このような経営側の懐事情も。


まだまだ演技力不足の若手役者だけで何とか芝居を成立させなければなりません。


そのため、興行元が苦肉の策として考え出したのが怪談モノの歌舞伎演目。


その元として目を付けられたのが盆狂言。


盆狂言のテイストを歌舞伎にアレンジして怪談芝居がスタート。


演技力不足の役者たちに大掛かりな演出を加え、何とか誤魔化すという作戦は大成功。




こういった幽霊が登場する芝居は「涼み芝居」と呼ばれました。


1804年に初演された天日徳兵衛韓噺は大ヒット。





大ガマが妖術を使って日本を乗っ取ろうとする物語。


舞台の建物を崩し倒す屋台崩しの演出や、




本物の水を使った水中の早替りなどの大掛かりな仕掛け。




演技力よりも大掛かりな仕掛けでお客さんをびっくりさせました。




このような演出や仕掛けがあたり、この演目は評判に。


その後は現在の歌舞伎で三大怪談と呼ばれる、四谷怪談・番町皿屋敷・牡丹燈籠など。





怨霊や化け物を登場させる怖い演目が次々と誕生。


以来、現代に至るまでさまざまな怪談娯楽(お化け屋敷など)が作られています。




キムラ緑子「えっ?ベテランの私の夏休みは?ですって?それはね、、実家の網戸の張り替えぇぇ~~!」「キャー!!」



結論


というわけで、


「なんで夏に怖い話をするの?」は、


「ベテランが夏休みだったから」


でした。



解説してくれたのは


國學院大學の飯倉義之准教授


飯倉 義之
イイクラ ヨシユキ

所属文学部
日本文学科

所属・職名
文学部 日本文学科, 准教授

学位
2008年03月, 博士(文学), 國學院大學, 文甲第109号

本学就任年月日
2013年04月01日

研究分野
口承文芸学、民俗学、現代民俗, 口承文芸研究の方法を、現在の社会や文化を理解する方法として用いる
研究分野口承文芸学、民俗学、現代民俗
(大学HPより)



國學院大學


國學院大學(こくがくいんだいがく、英語: Kokugakuin University)は、東京都渋谷区東四丁目10-28に本部を置く日本の私立大学である。1920年に設置された。大学の略称は國學大[注釈 1]、國大[注釈 2]。

大学全体

「國學院大學 開校の地」の碑

皇典講究所(國學院大學の前身)で使用されていた椅子。國學院大學博物館展示。
國學院大學は1882年(明治15年)に創立された皇典講究所を母体とする大学である[1]。皇典講究所は明治政府の神道政策の一環として、古典研究と神職養成の機関として創立された[2]。1890年(明治23年)に皇典講究所によって國學院が設立されて以来、諸学問を通じて日本の伝統文化を明らかにして、国や地域への貢献、国際社会の発展に寄与するとともに、自己の個性を最大限に発揮することのできる人材を育成することを理念とし、 国史・国文・国法の研究機関、「国学(=日本を学ぶ)」の大学として研究と教育を重ねる。1920年(大正9年)に日本の私立大学では早稲田大学・慶應義塾大学についで、最も古い段階で大学令に基づく大学となった(詳しくは旧制大学参照)。
(Wikipediaより)




今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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