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なんで浮世絵の顔ってみんな同じ顔してるの?→顔はどうでもよかったから

今回は、2022年5月13日金 チコちゃんに叱られる!「▽なぜ逆上がり?▽土曜日はなぜ青?▽浮世絵の謎 初回放送日: 2022年5月13」の番組内容を紹介。


なんで浮世絵の顔ってみんな同じ顔してるの?





なんで浮世絵の顔ってみんな同じ顔してるの?


本日の最後の話題。


チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、和服な顔だちのステキな大人ってだーれ?」


本日は先発していない岡村さんが回答者に。


和風な顔だちから浮世絵の話題に。


浮世絵の絵を見せます。


チコちゃん「なんで浮世絵の顔ってみんな同じ顔してるの?」


岡村さん「それが浮世絵の描き方のスタイルで様式が決まっているから。」といった趣旨の回答。


正解に至らず、叱られちゃいました。


チコちゃんの答えは、「顔はどうでもよかったから」


チコちゃんも浮世絵風に顔を変えてもらっていました。





顔はどうでもよかったから


解説してくれたのは、國學院大學の藤澤紫教授。


浮世絵に描かれている顔(特に女性の顔)はすべて同じ顔にあえて統一されています。





そもそも浮世絵とは江戸時代から明治にかけて流行した絵画。


絵師がデザインを決め、彫師がその絵を版画で彫り、摺師が絵を摺り上げて完成。




この技術によって大量生産が可能になり、庶民の間で大流行。


かけそば一杯(現在の価値で320円ほど)程度の値段でお手頃。


手軽な娯楽として人気に。


そんな浮世絵にはジャンルがいくつか存在しています。





美人画 – 遊郭や街中の美女を描く

役者画 – 歌舞伎役者などを描く

名所画 – 風景を描く


このように浮世=当時の世の中を描いています。


そんな浮世絵は今でいう所の新聞・雑誌・テレビのようなメディアのような役割も担っていました。


美人画 → ファッション誌




役者画 → ブロマイド、グラビア




名所画 → 旅行雑誌




といった役割。


美人画や役者画などは人物がかなり重要。


顔は細かく描き分けた方が良いように思えますが、実際は顔だけではなく髪型や顔の傾きまで同じ。


これは、浮世絵とは髪型・衣装・仕草など絵全体で美しさを表現する情報媒体・


今でいうマネキンのように個性を主張しない方が都合が良かったとのこと。





この時に採用されたのは時代の好みを反映した理想の顔。


これは10年周期ぐらいの間隔でスタイルや顔つきが変わっています。


流行の顔がその都度更新されていきました。


細身で気弱な美少女系





→ 大人っぽい女性




→ 体型が8頭身のモデル風




→ アップ多用の熟女ブームに。




また、浮世絵には謎解き要素も含まれていたようす。


この縁先物語が表現しているのは、




手水があるので場所は家の裏手(内緒話をするのに適した場所)

萩の花が描かれているので季節は秋

左側の人物は前に帯を結んでいるので既婚者

右側の人物は前髪を残して頭頂部を剃っているので男の子

2人は手を握っていて、少年は足をブラブラ (何かを囁いていて少年は照れている)


といったヒントを踏まえて「後ろでこっそり覗いている少女が少年に想いを寄せていて、その想いを母が娘に代わって打ち明けていて、でもその実少年は大人の女性の魅力に惹かれている」という意味。


顔は表情があまりついていないので、他の部分にこだわって表現。


こちらの風流四季哥仙という浮世絵では、




髪型から左が少年で右が少女





上に書かれた和歌は「香りの良い枝を折ってプロポーズ」という意味

少女は灯籠の灯りを隠している

といったヒントから

「少女は梅の木を折る少年をそっと手伝っている恋の共犯者」。



結論


というわけで、


「なんで浮世絵の顔ってみんな同じ顔してるの?」は、


「顔はどうでもよかったから」


でした。



解説してくれたのは


國學院大學の藤澤紫教授

教授

藤澤 紫
フジサワ ムラサキ

所属文学部 哲学科
研究分野日本美術史、日本近世文化史、比較芸術学
研究・教育活動

教員からのメッセージ
ゼミについて
私が担当する基礎演習では、屏風、絵巻、版画、版本、古地図などを用い、絵画や歴史史料の扱い方、読み方を楽しく学びます。特に浮世絵などを例に、都市景観、四季風俗、祭礼など、描かれた「場所・事・物」にあたり、その謎を読み解きます。基礎学習の後は、受講生各自が任意の一図を選び、描かれた景観や祭事、暮らしなどについて自由に発表する機会も設けます。文献学習は勿論、カメラを手に描かれた土地を歩き、絵師と同じアングルを目指して写真を撮影するなど、フィールドワークの成果も積極的に生かしましょう。演習を通じて、「絵を読む」楽しみと「文化を学ぶ」楽しみの双方を経験して欲しいと思います。

研究について
日本美術史、日本近世文化史、比較芸術学など。中でも日本近世を軸とした絵画史研究を積極的に行っています。作品研究を通じて景観表現や風俗表現(衣食住・芸能・祭礼など)について論じるほか、浮世絵等の出版文化を介してメディアとしての機能、美術と国際交流の実情について研究しています。近年は「異界」をキーワードに、絵画表現における虚と実の問題についても考えています。また研究、普及活動の一環として展覧会業務にも携わり、日本美術、文化の魅力を発信できるよう意識しています。

受験生や学生に一言
私が研究の楽しみを知るきっかけとなったのは、1点の作品との衝撃的な出会いでした。高校時代に訪れた印象派展の会場である浮世絵版画を鑑賞し、憧れの西欧の画家に身近な日本美術が大きな影響を与えたことを知りました。それを機に大学では日本美術史を専攻、作品研究を通じて文化や歴史を探ることの面白さを体験しました。現在は様々な仕事を介して出会う新たな発見の喜びが、私の日々の研究意欲を支えています。皆さんと一緒に研究を進める中で、互いに一つでも多くの感動と発見があるよう願っています。
(大学HPより)



國學院大學


國學院大學(こくがくいんだいがく、英語: Kokugakuin University)は、東京都渋谷区東四丁目10-28に本部を置く日本の私立大学である。1920年に設置された。大学の略称は國學大[注釈 1]、國大[注釈 2]。

大学全体

明治末期の皇典講究所

皇典講究所(國學院大學の前身)で使用されていた椅子。國學院大學博物館展示。
國學院大學は1882年(明治15年)に創立された皇典講究所を母体とする大学である[1]。皇典講究所は明治政府の神道政策の一環として、古典研究と神職養成の機関として創立された[2]。1890年(明治23年)に皇典講究所によって國學院が設立されて以来、諸学問を通じて日本の伝統文化を明らかにして、国や地域への貢献、国際社会の発展に寄与するとともに、自己の個性を最大限に発揮することのできる人材を育成することを理念とし、 国史・国文・国法の研究機関、「国学(=日本を学ぶ)」の大学として研究と教育を重ねる[1][3]。1920年(大正9年)に日本の私立大学では早稲田大学・慶應義塾大学についで、最も古い段階で大学令に基づく大学となった(詳しくは旧制大学参照)。

大学名の表記

渋谷キャンパス。「國學院大學」と表記されている。
新字体(当用漢字)での「国学院大学」あるいは新字体を含む「國學院大学」表記はマスメディアやスポーツ分野で正字体の使用が認められない場合に使用されることがあるが、國學院大學の責任において発行・発信される全ての発行物・広報物・書類においては正字体表記(「國學院大學」)を基本としている[4]。 なお、渋谷キャンパス前の交差点およびバス停名が「国学院大学前」であるほか、渋谷キャンパス、たまプラーザキャンパスともに「国学院大学」の表記も一部用いられている。

建学の精神
國學院大學学則第1条では「本学は神道精神に基づき人格を陶冶し、諸学の理論並びに応用を攻究教授し、有用な人材を育成することを目的とする」と規定され、國學院大學では神道精神を「日本人としての主体性を保持した寛容性と謙虚さ」と定義している[5]。

明治維新の際、急速な欧米化によって日本古来の思想・文物が顧みられない状態となった。一方で、日本が独立を全うし国家が発展するためには、思想、文化、体制は日本の歴史・民族性に基づくものでなければならないという気運が高まり、1882年(明治15年)國學院大學の母体である皇典講究所が明治政府によって設立された。

11月4日の皇典講究所開黌式当日、初代総裁有栖川宮幟仁親王は、教職員・生徒に対して、次のような告諭を述べた。

凡學問ノ道ハ本ヲ立ツルヨリ大ナルハ莫シ故ニ國體ヲ講明シテ以テ立國ノ基礎ヲ鞏クシ徳性ヲ涵養シテ以テ人生ノ本分ヲ盡スハ百世易フベカラザル典則ナリ而シテ世或ハ此ニ暗シ是レ本黌ノ設立ヲ要スル所以ナリ
國學院大學建学の精神はこの告諭の「本ヲ立ツル」ことを基底としている。「本ヲ立ツル」は、日本人が「拠って立つ根本を明らかにする」という意味である[6]。日本の国柄を明らかにし(国体の講明)、人柄を養い育む(徳性の涵養)ことで、伝統文化に基づいた日本の根本を究める(本を立つる)ことが、國學院大學の神道精神の基礎をなしている[1]。


中興の祖芳賀矢一胸像
元学長で國學院大學中興の祖と呼ばれる芳賀矢一作詞の國學院大學校歌にも建学の精神が歌い込まれている[7]。

また、1890年(明治23年)7月に皇典講究所初代所長の山田顕義が公表した「國學院設立趣意書[8]」には、国史・国文・国法を中心に学び、海外百科の学問も網羅兼修することが述べられている[9]。
(Wikipediaより)




今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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