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なんで「あの曲が頭から離れない現象」が起こるの?→脳がメロディーのループから抜け出せなくなってしまうから…たぶん

今回は、チコちゃんに叱られる! ▽あの曲が…▽粘着クリーナーの謎▽紙はなぜ黄ばむ 初回放送日: 2023年10月20日の番組内容を紹介。


なんで「あの曲が頭から離れない現象」が起こるの?





なんで「あの曲が頭から離れない現象」が起こるの?



チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、いろんな音楽を知っているアーティスティックな大人ってだーれ?」


この問題は王林さんが回答者に。


チコちゃん「ある曲がずっと頭の中で浮かんでいることがあるよね。なんで「あの曲が頭から離れない現象」が起こるの?」


正解に至らず、叱られちゃいました。



チコちゃんの答えは、「脳がメロディーのループから抜け出せなくなってしまうから…たぶん」



脳がメロディーのループから抜け出せなくなってしまうから…たぶん


曲が頭から離れない現象は、英語ではsong stuck in your head phenomenon。


通称イヤーワーム(earworm)と呼ばれます。


耳に虫が入り込んでずっと鳴き続けている状態。




このイヤーワームについて本格的に研究されるようになったのは2010年ぐらいから。


かなり最近で研究者の数も少なく、詳しく分かっていない領域。


イヤーワームが起こる原因については大きく2つの仮説が立てられています。


1.脳が曲の続きを聞きたがっている

2.脳がメロディーのループから抜け出せなくなる


この2つ。


曲の続きを聞きたがっている。


脳は曲を聴いている時は、聴覚野という部分が反応。


一曲を最後まで聴き終えるとその反応も止まります。


ところがよく聴きなれたメロディーが途中で突然ストップした場合。


続きを聴きたくなります。


これに注目したアメリカのダートマス大学。


「知っている曲が途中で無音になった時、聴覚野は大きな活性化を引き起こした」という脳の反応を実験で確認。





脳の「続きを聴きたい!」という気持ちを解消するために頭の中でループしてイヤーワームが起こるという仮説。





しかし、短くて完結した曲のフレーズでもイヤーワームが起こります。


このことから、この仮説だけでは解決しきれません。



脳がメロディーのループから抜け出せなくなる


イヤーワームとは頭の中で音楽が聞こえているという現象ではなく、頭の中で「歌っている」という現象。


つまり曲を思い出しながら頭の中で歌っている状態。


これは曲を聴きながら一緒に口ずさんで歌うとイヤーワームが起こりやすいという事からも。


このように頭の中で歌っている説は有力。


曲は同じメロディーを繰り返すループ構造を持っているものが多いもの。


ループ構造からほかに変わるポイントでも、脳がループの最初に戻ってもう一度歌おうとしているのでは?というのがこの仮説。





最後に、一度ハマったら抜け出せなくなる曲を3曲紹介。


ボブ・ディラン『風に吹かれて』



海外ではディラン効果と呼ばれるほど。ループにハマりやすい曲の代表。



その他は、


DA PUMP『U.S.A.』



YOASOBI『夜に駆ける』


特に『夜に駆ける』は、ループ構造だらけであらゆる所でイヤーワームが起こりやすい曲。


歌詞の無いピアノの間奏部分が特に危険とのこと。





結論


というわけで、


「なんで「あの曲が頭から離れない現象」が起こるの?」は、


「脳がメロディーのループから抜け出せなくなってしまうから…たぶん」


でした。




解説してくれたのは


東京学芸大学の関口貴裕教授



関口 貴裕(せきぐちたかひろ)

国立大学法人 東京学芸大学 教育心理学講座 教授

学部担当  :初等教育教員養成課程・学校心理選修
修士課程担当:教育支援協働実践開発専攻・教育AI研究プログラム
博士課程担当:連合学校教育学研究科・教育構造論講座
ごあいさつ
ようこそ,関口研究室のホームページへ。
学問としての基礎心理学の意義は,人々が感じる心についての様々な疑問に答えていくことだと考えています。そのためには研究としては難しくとも,人々が興味をもつ心的現象の解明に果敢に挑むことが大切です。当研究室では記憶や言語理解の研究を中心に,日常生活や教育の場面で出会う様々な心的現象の背後にあるメカニズムを認知心理学の観点から検討しています。

最近の活動
RECENT ACTIVITIES
2023年1月
好奇心の強さがマインドワンダリング傾向を高めることを示す論文を出版しました。
・Sekiguchi, T (2023). Curiosity makes your mind wander: Effects of epistemic curiosity and trait anxiety on mind wandering. Personality and Individual Differences, 204, 112069.
2021年3月
資質・能力育成に関する教員研修について調べた論文を出版しました。
・雨宮沙織・柄本健太郎・扇原貴志・関口貴裕 (2021). 児童・生徒の資質・能力育成に関する教員研修の実態. 日本教育大学協会研究年報, 39, 51-62.
2021年2月
教科の学びの中で育成可能なコンピテンシーをまとめた論文を出版しました。
・関口貴裕・宮澤芳光 (2021). 小・中学校教育における各教科等の学びで育成可能なコンピテンシーに関する検討. 東京学芸大学紀要 総合教育科学系I, 72, 117-128.
2020年11月
教育AIに関する書籍(翻訳)を出版しました。
・関口貴裕(編訳)教育AIが変える21世紀の学び : 指導と学習の新たなかたち,北大路書房.
2020年6月
無意図的音楽イメージ(イヤーワーム)生起に影響する個人特性に関する論文を出版しました。
・Negishi K. & Sekiguchi, T. (2020). Individual traits that influence the frequency and emotional characteristics of involuntary musical imagery: An experience sampling study. PLOS ONE, 15(6): e0234111
2020年2月
「コアカリキュラムで学ぶ教育心理学」(杉森伸吉・松尾直博・上淵寿編,培風館)に
「記憶の発達」(pp.12-27)を分担執筆をしました。
(大学HPより)



東京学芸大学

東京学芸大学(とうきょうがくげいだいがく、英語: Tokyo Gakugei University)は、東京都小金井市貫井北町四丁目1番1号に本部を置く日本の国立大学。1873年創立、1949年大学設置。大学の略称は学芸大、学芸、学大[注 1]。

概観
1949年(昭和24年)にそれまでの東京府立の東京府師範学校や東京府女子師範学校から派生した4つの師範学校(東京第一師範学校・同女子部、東京第二師範学校・同女子部、東京第三師範学校、東京青年師範学校)を母体に統合してできた大学である[注 2]。

全国の教員養成機関は、それまでの「師範学校」(ノーマル・スクール)から米国のリベラル・アーツ・カレッジに倣って大学に昇格したため、それを日本語に訳した「学芸大学」「学芸学部」を名乗っていた。1966年(昭和41年)の法律の改正[注 3]に伴い、大学の性格をより明確化した「教育大学」「教育学部」へと一斉に改称した。しかし、都内には東京教育大学(現:筑波大学)が既に存在していたため、大学名「東京学芸大学」はそのままで、「学芸学部」を「教育学部」に、「学芸専攻科」を「教育専攻科」(1988年(昭和63年)廃止)に変更するにとどまった。筑波大学の設置に伴い、その前身校である東京教育大学が1978年に廃止されたが、その際も東京学芸大学が東京教育大学へ改称されることはなかった。

また、同年には大学院教育学研究科(修士課程)が設置された。

1988年に、それまでの幼稚園・小学校・中学校・高等学校などの教員を養成する「教育系(現在の学校教育系)」に加えて、教員免許状の取得を必須としない「教養系(現在の教育支援系)」(いわゆるゼロ免課程)が発足した。これにより幼・小・中・高の教員だけでなく、多様な方面へも人材を輩出している。

1996年(平成8年)には、本学と埼玉大学、千葉大学、横浜国立大学の教育学部(教育人間科学部)および教育学研究科からなる「東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科」が設置された。これは、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(兵庫教育大学、上越教育大学、鳴門教育大学、岡山大学)とともに、国内で初めて教員養成系大学・学部に設置された博士課程である。

教育学の実践研究および教育実習を行う機関として、合計12の附属学校・園を併設している。内訳は附属幼稚園1園(2園舎)、附属小学校4校、附属中学校3校、附属高等学校1校、附属国際中等教育学校1校、附属特別支援学校1校である[1]。
(Wikipediaより)




今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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