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なんで止まっているエスカレーターを登ると変な感じがするの?→考えない脳があるから

今回は、チコちゃんに叱られる! ▽人間の赤ちゃん▽キャラクター▽エスカレーター 初回放送日: 2023年11月17日の番組内容を紹介。


なんで止まっているエスカレーターを登ると変な感じがするの?





なんで止まっているエスカレーターを登ると変な感じがするの?


チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、デパートに行くのが大好きなステキな大人ってだーれ?」


この問題は岡村さんが回答者に。


チコちゃん「なんで止まっているエスカレーターを登ると変な感じがするの?」


岡村さん「こっちの思い込みの1つです。動いているものと脳に指令が行ってしまっているから。」といった趣旨の回答。


正解に至らず、叱られちゃいました。



チコちゃんの答えは、「考えない脳があるから」



考えない脳があるから


エスカレーターの違和感は専門的には「broken escalator phenomenon=壊れたエスカレーター現象」


人間の身体運動には大きく分けて2つの脳が存在しているのがあの現象を生む原因。





2つの脳とは
「考える脳=意識的に状況を判断」と「考えない脳=歩く、走るなど基本的運動を無意識的にコントロール」


私たちが歩く時は、どちらの足を出そうか?どちらの腕を振ろうか?などと考える事はありません。


ほぼ自動でコントロールされています。


これは考えない脳が無意識に体をコントロールしているから。


一方で止まったエスカレーターだと何が起きるのか?


止まったエスカレーターを見ると私たちの「考える脳」は止まっていることを認識。


エスカレーターに第一歩を乗せようとします。


この時「考えない脳」はこれはエスカレーターなので重心を前に倒そうと体を勝手に前に動かそうと指令。





しかし、エスカレーターが止まっているので重心を前に倒すとそのまま前につんのめります。


バランスを崩すことに。


動いているエスカレーターであれば階段の移動に合わせて体の重心を前に傾けて乗るのが正解。


この時のクセを考えない脳が覚えてしまっているのが原因。


さらに足を下ろす動きの時にも「考えない脳」は動く階段の予測した高さに足を下ろそうとします。




実際は思っている高さよりも低い所に段差があるので違和感に。


この2つの脳の間に起きる矛盾によってあの現象が生まれます。


一方で止まっているエスカレーターでも違和感なく登っていける人もいます。


こられの人は、止まっているエスカレーターの動きをよく学習している人。


例えばヨーロッパなどでは故障で止まったエスカレーターが比較的多い。



こうしたエスカレーターを登るのに慣れて違和感が徐々に薄まっていくとのこと。


手すり、ステップなどを隠して一目見てエスカレーターだと認識できない形にすると違和感は生まれないとのこと。





考える脳だけで情報処理全てを行っているとすぐに処理が追い付かずにパンク状態になってしまいます。


無意識のうちに体をコントロールする考えない脳のおかげで人はスムーズに体を動かす事が出来ています。


次に、VRゴーグルで早く流れる映像とゆっくり流れる映像を見ながら同じ歩数を歩いても距離が変わることを実験して終了。






結論


というわけで、


「なんで止まっているエスカレーターを登ると変な感じがするの?」は、


「考えない脳があるから」


でした。




解説してくれたのは


NTTコミュニケーション科学基礎研究所の五味裕章さん。


五味 裕章
NTT コミュニケーション科学基礎研究所 / 人間情報研究部 / 感覚運動研究グループ
グループリーダ
連絡先
e-mail: hiroaki.gomi.ga [at] hco.ntt.co.jp
〒243-0198 神奈川県厚木市森の里若宮 3-1


略歴
1986年 3月 早稲田大学理工学部機械工学科卒業
1988年 3月 同大学院理工学研究科修士課程 修了
1988年 4月 日本電信電話(株)入社, NTT 電子応用研究所
1989年 2月 NTTヒューマンインタフェース研究所
1989年 9月 ATR視聴覚機構研究所へ出向 (国際電気通信基礎技術研究所)
1992年 3月 ATR人間情報通信研究所
1994年 3月 博士(工学)取得
1994年 7月 NTT基礎研究所 研究主任
1995年 4月 – 2001年3月 早稲田大学理工学部講師を併任
1996年 10月 – 12月 工業技術院機械技術研究所 流動研究員
1996年 11月 – 2001年11月 科学技術振興事業団 戦略的基礎研究「脳を知る」河野憲二研究グループ研究員を併任
1997年 2月 NTT基礎研究所 主任研究員
1998年 12月 – 2003年11月 科学技術振興事業団 戦略的基礎研究「脳を創る」誉田雅彰研究グループ研究員を併任
1999年 2月 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員
2000年 4月 – 2003年3月 東京工業大学 大学院総合理工学研究科 客員助教授を併任
2000年 4月より NTT コミュニケーション科学基礎研究所 特別研究員
2003年 4月 – 2004年3月 東京工業大学 大学院総合理工学研究科 客員教授を併任
2004年 10月 – 2009年3月 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 主幹研究員(特別研究員)
2005年 1月-2010年3月 科学技術振興事業団 ERATO 下條潜在脳機能プロジェクト 潜在感覚運動研究グループリーダを併任
2009年 4月より NTT コミュニケーション科学基礎研究所 感覚運動研究グループ リーダ(主幹研究員)
2016年 – 2021年 新学術領域研究 人工知能と脳科学の対照と融合 計画研究「潜在的運動における学習適応メカニズムの解明と計算モデル構築」代表者
2011年 4月 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 主幹研究員(上席特別研究員)
2019年4月より NTT コミュニケーション科学基礎研究所 上席特別研究員
(HPより)



NTTコミュニケーション科学基礎研究所

研究所紹介
私たちの生活は、「電話」によるコミュニケーションの時代から、多様な情報機器に囲まれた新しいコミュニケーションの時代に移りつつあります。そして、人と情報機器が扱う情報の量と質も著しく変化しています。こうした中で、人と人、人とコンピュータ、コンピュータとコンピュータ、それぞれに成立するコミュニケーションの本質を改めて考え直さなければなりません。さらに、情報を扱うための新しい理論と処理技術も必要になります。
 そこで、NTTコミュニケーション科学基礎研究所では、「情報」と「人間」を結ぶ新しい技術基盤の構築に向けて、情報科学と人間科学の両面からこの問題に取り組んでいます。新概念の創出、新原理の発見による学術貢献、そして、新サービスにつながる革新技術の開発による社会貢献をめざしています。コミュニケーション科学の国際的リーダーとして国内はもちろん海外の主要大学、研究機関とも広く研究協力を行っています。
(HPより)




今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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