今回は、チコちゃんに叱られる! ▽紅葉の不思議▽曲のサビとは▽ドキドキゴロゴロ? 初回放送日:2024年10月11日を紹介。
胸がドキドキ、雷がゴロゴロ なんで繰り返すの?
胸がドキドキ、雷がゴロゴロ なんで繰り返すの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、話すことが上手なステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「胸がドキドキ、雷がゴロゴロ なんで繰り返すの?」
チコちゃんの答えは、「繰り返す事を言っているから、そして日本人は4つの音が好きだから。」
繰り返す事を言っているから そして日本人は4つの音が好きだから
雷が鳴るさまを表現する際には「ゴロゴロ」と2回繰り返す事で、雷が繰り返し鳴っている様子を表現しています。
これらの言葉は総称してオノマトペ・
聞こえる音を単語に舌擬音語や、様子を表す言葉の擬態語などが含まれていて繰り返す表現が多いのが特徴です。
この繰り返しの手法を使った表現の歴史は古く、日本最古の書物である古事記に登場。
古事記では木の枝がこすれる音で「さやさや」
中に空洞がある様子で「ほらほら」などが登場しています。
平安時代の今昔物語集には
(光が) キラキラ
(回って) くるくる
(涙が) ほろほろといった現代でも使われている表現も。
「なぜ2回繰り返すのか?」は専門的には「言語の経済性」がポイント。
これは「言葉が使われるうちに音が少なくなる」もの。
例えば「おかず」は数々取りそろえるという言葉が短くなっておかず。
面倒くさいを短縮して「めんどい」も言語の経済性が関係しています。
繰り返すオノマトペは複数回起こる現象を表しています。
最短の2回だけ言えば複数回起こることを表現できることになります。
そして、その他にも2回繰り返す理由として考えられるのが「4モーラ構造」。
モーラとは日本語で拍のこと。
4モーラとはつまり4拍の言葉。
日本語はこの4モーラの言葉を作りがちな言語。
リモコン、コンビニ、キムタク、、シースー(寿司)、キム兄など
口に発した時に馴染みやすいのは基本的に4モーラ
日本語話者にとってはこの4モーラは心地よいと感じます。
アクセント辞典に載っているモーラの分布を見てみると約4割が4モーラ。
ドカンやドキッといったオノマトペも「ドカンと」「ドキッと」のように後に「と」がついて4モーラ構造で使いことが多い。
このように一番伝わりやすく、無駄がなく、リズムとしても心地よいので2回繰り返す表現が主流になっていったとのこと。
最後にオノマトペクイズ3題。
彼は、アキレス腱の治療も終わり、〇〇〇〇走っている。
正解は、「スタスタ」
「せかせか」は、せかされて小走り、
「たかたか」は、子供が足音をたてて走るさま
振り返らずに軽快に走るのが「スタスタ」
2問目は、彼は家に帰ると、〇〇〇〇燃える火をみて癒やされる
正解は、「チロチロ」
「カンカン」は太陽や炭火が燃える様子。
「メラメラ」は勢いよく燃える様子。
壮六のような小さな火は「チロチロ」
3問目は、彼女は仕事のギャラを聞いて〇〇〇〇している。
(物事がうまく運んでいる様子)
正解は、うしうし
笑い声「うっしっし」が由来
出終了。
結論
というわけで、
「胸がドキドキ、雷がゴロゴロ なんで繰り返すの?」は、
「繰り返す事を言っているから そして日本人は4つの音が好きだから」
でした。
解説してくれたのは
名古屋大学の秋田喜美准教授。
アキタ キミ
秋田 喜美
AKITA Kimi
所属
大学院人文学研究科 人文学専攻 英語文化 准教授
大学院担当
大学院人文学研究科
学部担当
連絡先
メールアドレス
ホームページ
https://sites.google.com/site/akitambo/
学位
博士(学術) ( 2009年3月 神戸大学 )
文学修士 ( 2006年3月 神戸大学 )
文学学士 ( 2004年3月 愛知県立大学 )
研究キーワード
認知言語学 類像性 音象徴 オノマトペ
研究分野
人文・社会 / 言語学 / オノマトペ、擬音語・擬態語、音象徴、類像性
(大学HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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