サイトアイコン チコちゃんに叱られる!

なんで仲良くなるとお揃いにしたくなるの? まだ仲良くないから

今回はチコちゃんに叱られる! ▽コンソメとは▽教室の窓の謎▽なぜおそろいに? 初回放送日:2024年11月22日を紹介。


なんで仲良くなるとお揃いにしたくなるの?





なんで仲良くなるとお揃いにしたくなるの?


チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、お友達が多いステキな大人ってだーれ?」


チコちゃん「なんで仲良くなるとお揃いにしたくなるの?」



チコちゃんの答えは、「まだ仲良くないから。」



まだ仲良くないから


心理的には「お揃い=仲良しの証を視覚的に確かめ合っている状態」。


完全に仲良くなっていないとのこと。


アメリカの心理学者バーナード・マインスタインは人が仲良くなっていく過程を提唱。




お互いが求め合う要素である「刺激(Stimulus)・価値観(Value)・役割(Role)」の3段階で分類。


それぞれの頭文字をとってSVR理論と呼ばれています。


この考え方から「真の仲良し」について説明。


まず仲良しの初期段階で相手に求めるのが「刺激」




相手の外見・性格・行動・社会的評価など表面的な魅力から相手を見定めるのが最初。



初対面でこれから仲良くなっていこうとする場合は表面的要素しか読み取れません。


これらを刺激として感じて受け入れようとしている段階。


さらに仲良くなっていくと相手に求めるのは「価値観」。



考え方や興味などが自分に似ているかを重視。



お互いの価値観を見定める第2段階へ。



お揃いにするのはこの第2段階にあたります。


お互い同じ物を買おうと提案してそれを受け入れる事で同じ価値観を持っている同士。


行動や目で確かめるという儀式の一つ。


そして仲良しの最終段階(=真の仲良し)に至ると相手に求めるのは「役割」。



相手を理解してお互いの足りない部分を補い合うという段階が最上位。




「心理学的に真の仲良しか分かる質問」という心理テストを実行。


集まってもらった自称仲良しの5組のペアに「こういう所を助けてあげたいと思う所は?」と質問。


返って来た答えが「形に表さずともお互いの事を理解している」と考えられるものだった場合は真の仲良し。


一方で「お互いに足りない部分は理解しつつも、それに対して特に補い合うアクションを取っていない」と真の仲良しには至っていない。


「特別助けようとは思わない。ダメと言ってあげるだけ。」「何もしていなかな。」といった答えは、SVR理論では第2段階。


テストの結果は5組中1組だけが真の仲良し認定。


SVR理論によると私たち人間は真の仲良しを目指して人間関係を築こうとする習性を誰しもが持ち合わせているとのこと。


太古の集団生活で生き抜くためには必要不可欠な能力だったとのこと。


つまり真の仲良し集団でないと生存競争を生き抜けないことに。


親密度が深ければ深いほどいちいちお揃いでお互いの仲を確認をする必要はないのでお揃いは不要。


そこに至る前の段階だと人は「不安」を感じるそう。


人に備わっている不安遺伝子が影響しているとのこと。


特に日本人は不安遺伝子を多く持つ民族。




これは地続きの大陸から海に囲まれた島国に移動して発展したという日本の地理的な要素が関係しているとされています。


さらに日本は自然災害が多いため、高い警戒心を持って生きて来たという長い歴史も関係しているとのこと。


そこで人間関係において「この仲良し状態が無くなってしまうのでは?」と不安を覚えると、それを解消しようとお揃いになります。



お揃いにしたくなるのは不安だらけの日本人が「私たち仲良しだよね」と確認し合っている状態。


ちなみに不安遺伝子が多い日本人は神経伝達物質のセロトニンが外国人より少ない傾向にあるそう。


日光を浴びたり、ストレッチやウォーキングをするだけでセロトニンの量が増えて不安な気持ちになりにくくなるとのこと。





結論


というわけで、


「なんで仲良くなるとお揃いにしたくなるの?」は、


「まだ仲良くないから」


でした。




解説してくれたのは


明星大学の藤井靖教授


フジイ ヤスシ FUJII Yasushi
藤井 靖
所属 心理学部 心理学科
職種 教授
■ メールアドレス
kyoin_mail
■ 現在の専門分野
臨床心理学, 内科学一般, 栄養学、健康科学 (キーワード:心身臨床心理学,臨床ストレス科学,認知行動療法)

■ 学歴
1. 1999/04~2003/03 早稲田大学 人間科学部 人間健康科学科 卒業
2. 2003/04~2005/03 早稲田大学大学院 人間科学研究科 修士課程 修了
3. 2005/04~2009/07 早稲田大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程 修了 博士(人間科学)

■ 職歴
1. 2003/04~2008/03 早稲田大学 人間科学部 健康福祉科学科 ティーチングアシスタント
2. 2005/04~2008/03 群馬県教育委員会 スクールカウンセラー
3. 2007/04~ 東京都教育委員会 スクールカウンセラー
4. 2008/04~2011/03 早稲田大学 人間科学学術院 学校カウンセリング学研究室 助手
5. 2011/04~2015/03 早稲田大学 人間科学学術院 臨床心理学系 助教
6. 2012/03~ 東京都教職員互助会 三楽病院 非常勤臨床心理士
7. 2012/03~ リワークプラザ東京 臨床心理士
8. 2015/04~2016/03 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 心身医学研究部 研究員
9. 2015/04~ 国立精神・神経医療研究センター病院 総合内科部 心療内科 非常勤臨床心理士
10. 2015/04~ 早稲田大学 人間総合研究センター 招聘研究員
11. 2016/04~ 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 心身医学研究部 客員研究員
12. 2016/04~2017/03 明星大学 人文学部 心理学科 准教授
13. 2017/04~2023/03 明星大学 心理学部 心理学科 准教授
14. 2019/04~ 明星大学 心理相談センター 副センター長
15. 2023/04~ 明星大学大学院 心理学研究科 研究科長補佐
16. 2023/04~ 明星大学 心理学部 心理学科 教授
(大学HPより)








(Wikipediaより)




今回も最後まで読んでくれてありがとう。
他の記事もよろしくね。


過去放送日別一覧ページ



モバイルバージョンを終了