今回はチコちゃんに叱られる! ▽絵文字の謎▽中華街の謎▽アスファルトの謎 初回放送日：2025年9月12日を紹介。
なんで横浜に中華街があるの？
なんで横浜に中華街があるの？
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、食べ歩きが好きなステキな大人ってだーれ？」
チコちゃん「なんで横浜に中華街があるの？」
チコちゃんの答えは、「昔 欧米人との通訳で中国人が活躍したから。」
昔 欧米人との通訳で中国人が活躍したから
横浜中華街は、どうして横浜にあるんだろう？
あの活気あふれる街には、実は深い歴史が隠されているんです。
今回は、横浜中華街の誕生秘話をご紹介します。
黒船来航から始まる物語
横浜中華街の始まりは、1853年のペリーの黒船来航にさかのぼります。
翌年には日米和親条約が結ばれ、約200年続いた日本の鎖国は終わりを告げました。
そして、1859年。
横浜は、アメリカやイギリス、フランスなどとの貿易をスタートさせます。
この貿易に欠かせない存在となったのが、欧米人と一緒に日本にやってきた、清（現在の中国）の人々でした。
鎖国時代の日本と外国語
当時の日本は、外国語を話せる人がほとんどいませんでした。
江戸時代からオランダと貿易をしていたため、オランダ語を学ぶ人は少しいましたが、英語を話せる人は皆無に等しかったのです。
西洋文化の研究で有名な福沢諭吉も、最初はオランダ語を熱心に勉強していました。
しかし、いざ横浜を訪れてみると、街中はまったく知らない英語だらけ。
愕然とした彼は、その後必死に英語を学び直したという有名なエピソードが残っているほどです。
中国人が通訳として活躍
そこで、スムーズに貿易を進めたい欧米人が注目したのが、中国で欧米の商社に雇われていた「買弁（ばいべん）」と呼ばれる中国人の商人たちでした。
彼らは日本よりも先に欧米と貿易をしていたため、英語を話すことができました。
さらに、日本人とは漢字を使った筆談でコミュニケーションを取ることができたんです。
この能力が買われ、中国人は日本と欧米諸国との貿易の通訳として、重要な役割を担うことになりました。
横浜に中華街ができたのは、この通訳の役割を果たすために、多くの中国人が来日したことが始まりだったのです。
中華街の形成
やがて、ビジネスチャンスを求めて、通訳以外のさまざまな職業の中国人が日本にやってくるようになりました。
横浜では、徐々に中国人のコミュニティが形成されていきます。
この時、中国人が住んでいたエリアは、現在の横浜中華街とぴたりと一致しています。
実は、この場所はもともと「横浜新田」という田んぼでした。
湿気を嫌って高台に住んだ欧米人に対し、稲作が盛んだった中国の人々は、田んぼの跡地である低湿地に住むことに抵抗がありませんでした。
こうして、この土地が中国人の居住地として定着していったのです。
ちなみに、当時の田んぼのあぜ道が、今の中華街のメインストリートになっていると言われています。
時代とともに進化する中華街
その後、中華街は中国人にとっての生活の街として、独自の文化を育みながら発展していきます。
1955年には、それまで特に決まった名前がなかったこの街に「中華街」という名前がつけられました。
1972年の日中国交正常化をきっかけに、日本国内で中国への関心が高まります。
上野動物園にパンダが初めてやってきたこともあり、日本中で中国ブームが巻き起こりました。
この時、中華街のグルメも大きな注目を浴びます。
バブルと中華まん
1980年代のバブル景気の頃には、フカヒレやアワビ、北京ダックといった高級料理が主流となりました。
人々は、老舗の本格的な中国料理を楽しむようになったのです。
しかし、1990年代に入り、景気が後退すると、中華街の様子も少しずつ変わっていきます。
ワンコインの500円で食べられる手軽な中華まんなどに人気が集中し、街中に行列ができるようになりました。
今では中華街グルメの定番となっている中華まんも、実はこの頃に主役になったという意外な事実があるんです。
そして現在の姿へ
2004年にはみなとみらい線が開通し、渋谷から直通で来られるようになりました。
これにより、若者が急増し、食べ歩きの文化が誕生しました。
その後も、2010年代の焼き小籠包ブームや、最近人気の雪花氷（シェーファーピン）など、時代に合わせて新しいグルメが登場しています。
日本の三大中華街
ちなみに、日本には横浜以外にも、神戸（南京町）と長崎（新地中華街）にも大きな中華街があります。
神戸の中華街は、横浜と同じく、欧米との貿易のために来日した中国人が住み始めたことがきっかけで誕生しました。
長崎の中華街は、江戸時代から中国と貿易をしていたため、中国人貿易商が住む街として誕生したそうです。
それぞれに少しずつ違う歴史があるんですね。
横浜中華街の歴史を知ると、いつもの食べ歩きがもっと楽しくなるかもしれませんね。
結論
というわけで、
「なんで横浜に中華街があるの？」は、
「昔 欧米人との通訳で中国人が活躍したから」
でした。
解説してくれたのは
筑波大学の山下清海名誉教授。
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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