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「痛い!」ってとき体の中では何が起きている? 電気信号&化学物質のリレー

今回はチコちゃんに叱られる! ▽“痛い!”の謎▽早口ことばの謎▽時計の針の謎 初回放送日:2025年10月10日を紹介。


「痛い!」ってとき体の中では何が起きている?




「痛い!」ってとき体の中では何が起きている?


チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、痛みに強いステキな大人ってだーれ?」


チコちゃん「「痛い!」ってとき体の中では何が起きている?」


チコちゃんの答えは、「電気信号&化学物質のリレー」



電気信号&化学物質のリレー


本日は、生放送、生だけにいろいろなことに生チャレンジするけど、うまくいくかとっても心配スペシャル




「痛い!」のヒミツに迫る! 私たちの体の中を駆け巡る情報の超高速リレー🏃💨

こんにちは!


皆さん、突然ですが「痛い!」と感じる瞬間ってありますよね。


例えば、足の小指をどこかにぶつけたとき。


思わず「痛い!」と声が出てしまいます。


この「痛み」を感じるまでの、わずかな時間に、私たちの体の中では incredible な出来事が起こっているんです!


今日は、その驚くべき体のメカニズムを、一緒にのぞいてみましょう。



⚡️ 痛みは0.3秒以内の超特急リレー

まず、私たちの体には、中枢神経と末梢神経という、大きく2種類の神経が張り巡らされています。




中枢神経は、体の司令塔である脳と脊髄。




末梢神経は、それ以外の全身に広がっています。




手が何かにぶつかったとします。


この外からの「刺激」を受け取るのが末梢神経です。


末梢神経はこの情報をすぐに中枢神経(脳・脊髄)へと送ります。


そして、脳がその情報を「痛い!」と分析して、初めて私たちは痛みを感じるんです。


この一連の流れ、個人差はありますが、なんと大体0.3秒以内に完了しているそう!


まるで超特急リレーですよね。


脳に近い場所であれば、さらにスピードアップするんですよ。



🔑 刺激の情報を伝える「神経細胞」の役割

この神経リレーの主役が、神経細胞です。


全身を合わせると、なんと約1000億個もの神経細胞が、まるで長い紐のように私たちの体中に張り巡らされています。


例えば、足の小指をぶつけた時のことをイメージしてみましょう。


キャッチ!:小指にある神経細胞の軸索(じくさく)という長く伸びた端っこが、「刺激があった!」という情報をまずキャッチします。




電気信号の発生:すると、ここで電気信号が発生するんです。


通常、軸索の内側はマイナス、外側はプラスの電位を帯びています。




刺激が入ると、その部分のプラスとマイナスが入れ替わり、電気がプラスからマイナスへと、神経細胞の中をどんどん流れていきます。




まさに、体の内側で小さな電流が走っているみたいですね!



🤝 電気信号から化学物質へ!バトンの受け渡し

電気信号が神経細胞の端っこまで到達すると、ちょっと面白いことが起こります。


次の神経細胞との間には、ごくわずかな隙間があります。



この隙間を越えるために、伝達方法が電気信号から化学物質の受け渡しへとチェンジするんです。


シナプスに到着:神経細胞の端はシナプスと呼ばれます。電気信号がシナプスにたどり着くと、そこにある「門」が開きます。




化学物質の放出:すると、周辺にあったカルシウムイオンがシナプスの中に入ってきます。


このイオンに反応して、化学物質が入った袋のようなものが「バトン」として化学物質を放出します。




次のリレーへ:この化学物質を隣の神経細胞が受け取り、また電気信号に変換して、次のリレーへと繋いでいきます。


刺激を伝える末梢神経では、主にグルタミン酸という化学物質が使われているそうですよ。



🧠 脳で初めて「痛い!」が生まれる

電気信号と化学物質のリレーによって、刺激の情報は末梢から脳へと送られます。


でも、ここまでは単なる「刺激」の情報が伝わっているだけなんです。


脳に届いた情報は、脳の色々な部分で処理されます。


そして、大脳皮質体性感覚野という、皮膚に触れた感覚を分析する場所に情報が伝わって、初めて脳が「ああ、小指に刺激を受けたな。




これは痛い!」と認識するんです。



💊 脳が作る天然の鎮痛剤

わざわざ電気信号と化学物質という2種類の伝達方法を使っているのには、実は深い理由があります。


それは、化学物質から電気信号に変わる時に、情報を少しだけ書き換えているからなんです!


例えば、深い傷を負った時。


最初の強烈な痛みが脳に届くと、脳は「このまま強い痛みが続いたら、もう動けなくなる!」と判断します。


すると、脳から「痛みを抑えるように」という指令が出されます。


その指令に従って、神経細胞から放出される化学物質に痛みを抑える化学物質が加わり、強い痛みが弱い痛みに書き換えられるんです。



これこそが、ぶつけた直後から時間が経つと痛みが和らいでいく天然の鎮痛剤のメカニズム!


私たちの体には、痛みから私たちを守ろうとする、優しい仕組みが備わっているんですね。



🗣️ なぜ声を出したり、さすったりするの?

痛い時に思わず「痛い!」と声を出したり、痛い部分をさすったりしませんか?




これも、ちゃんとした理由があるんです。


刺激の情報は、感覚を分析する体性感覚野の隣にある運動野にも伝わります。


そして、運動野から「口や手を動かすように」という指令が出されるんです。


声を出したり、さすったりする行動自体が、脳にとって痛みを和らげる感覚として作用するとも考えられています。


私たちの体は、本当に賢くできているんですね!



🌟 まとめ

足の小指をぶつけた瞬間に始まる、神経細胞の超高速リレー。


電気信号と化学物質がバトンを渡し合い、わずか0.3秒で脳が「痛い!」と判断する。


そして、脳は私たちを守るために、痛みを和らげる働きまで持っている。


私たちの体は、隅々まで知恵と優しさに満ちていますね!


次に何かをぶつけて「痛い!」と感じた時は、ぜひこの体の小さなドラマを思い出してみてくださいね。


きっと、痛みの感じ方が少し変わるかもしれませんよ😊


最後までお読みいただき、ありがとうございました!



結論


というわけで、


「「痛い!」ってとき体の中では何が起きている?」は、


「電気信号&化学物質のリレー」


でした。




解説してくれたのは


兵庫医科大学の神田浩里助教


2022年04月 – 現在
兵庫医科大学, 薬学部, 助教

2020年07月 – 2023年03月
特定国立研究開発法人理化学研究所, 客員研究員

2019年01月 – 2022年03月
兵庫医科大学, 解剖学神経科学部門, 非常勤講師

2019年01月 – 2022年03月
兵庫医療大学, 薬学部, 助教

2017年12月 – 2018年12月
University of Alabama at Birmingham, 専任講師

2014年10月 – 2017年12月
University of Alabama at Birmingham, 博士研究員

2014年06月 – 2014年10月
University of Cincinnati, Anesthesiology, 博士研究員

2014年04月 – 2014年06月
兵庫医科大学, 解剖学講座, 博士研究員
(大学HPより)




今回も最後まで読んでくれてありがとう。
他の記事もよろしくね。


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