今回はチコちゃんに叱られる! ▽スキージャンプの謎▽茶柱の謎▽真珠の謎 初回放送日NHK総合テレビジョン2026年1月16日(金)午後7:57を紹介。
真珠ってなに?なんで貝は真珠を作るの?

真珠ってなに?なんで貝は真珠を作るの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、
チコちゃん「真珠ってなに?なんで貝は真珠を作るの?」
チコちゃんの答えは、「奇跡的な災難に貝が立ち向かった証し。」
奇跡的な災難に貝が立ち向かった証し
宝石の女王「真珠」の正体とは? 貝が命がけで災難に立ち向かった「強さの証し」!
光り輝く、気品あふれる真珠。
ネックレスやピアスなど、特別な日のジュエリーとして愛されていますよね。
でも、真珠ってそもそも何なのでしょうか?
なぜ、生き物である貝の中からあんなに美しい宝石が出てくるのでしょう?
チコちゃんの答えは、「奇跡的な災難に貝が立ち向かった証し」。
東京大学の鈴木道生教授の解説を元に、生命の神秘が作り出す真珠の秘密に迫ります!
真珠は「ケガの予防」から生まれる?
日本ではほとんどの真珠がアコヤ貝から
真珠ができるきっかけは、貝にとって「最悪の事態」から始まります。
それは、砂利や小石などの異物が、貝の体の中に入り込んでしまうことです。
貝の体(軟体部)はとても柔らかくてデリケートです。
もし硬い砂粒が入り込んだままになると、大事な組織が傷ついてしまいます。
人間でいえば、目の中にずっと砂が入っているような、痛くてたまらない状態です。
そこで貝は、自分の身を守るために、その異物をコーティングして固めるという行動に出ます。 これが真珠作りのスタートなのです。
驚きのメカニズム「真珠袋」の形成
貝が異物を包み込む仕組みは、とても高度なものです。
外套膜(がいとうまく)の付着
貝の口付近にある、貝殻を作る成分を出す「外套膜」というヒダ状の組織が、入り込んだ異物にくっつきます。
真珠袋(しんじゅぶくろ)の誕生
異物が奥に入ると、外套膜が細胞分裂を起こして、異物をぐるりと包む「袋」を作ります。
成分の分泌
この袋の内側から、貝殻と同じ成分(炭酸カルシウムやたんぱく質)がじわじわと分泌されます。
歳月をかけて宝石へ 約1〜2年という長い時間をかけて、何層にも、何層にもコーティングが重ねられます。
こうして出来上がった真珠を断面で見ると、木の年輪のように層が重なっており、その中心には「核」となった小さな異物が眠っています。
なぜアコヤ貝の真珠だけがキラキラなの?
実は、アサリやシジミ、カキなども「真珠のようなもの」を作ることがあります。
しかし、それらはビリヤードの球のように真っ白で、輝きがないことがほとんどです。
宝石としての輝きが出るかどうかは、その貝が「真珠層」を持っているかどうかで決まります。
真珠層は、非常に薄い結晶が何千層も積み重なってできています。
そこに光が当たると、複雑に反射して、あの虹色の輝き(テリ)が生まれるのです。
日本が誇るアコヤ貝は、この真珠層が非常に美しいため、世界中で高く評価されています。
他にもアワビやサザエ、ムール貝などもこの真珠層を持っており、美しい真珠を作ることがあります。
イノベーション!日本が成功させた「真珠の養殖」
天然の真珠ができる確率は、1000個から1万個に1個という、まさに奇跡。
かつては富と権力の象徴で、クレオパトラが自分の富を誇示するために、真珠を酢に溶かして飲んだという伝説もあるほどです。
エリザベス女王の肖像画にも真珠が
この希少な真珠を「世界中の女性に届けたい」と願ったのが、日本の御木本幸吉でした。
彼は1893年、世界で初めて真珠の養殖に成功しました。
貝を少しだけ切開して、人工的に「核」と「外套膜の一部」を入れる技術を確立したのです。
今ではこの技術が世界に広がり、各地で個性豊かな真珠が作られています。
白蝶貝(オーストラリアなど):
1cmを超える大粒のシルバーやゴールド。
黒蝶貝(タヒチなど):
ピーコックカラーと呼ばれる神秘的な緑や黒。
コンク貝(カリブ海):
陶器のような質感が美しいピンク色の真珠。
まとめ:災難を輝きに変える力
真珠は、貝にとって「招かれざる客」である異物から身を守ろうとした結果、生まれたものです。
痛みや苦難を、長い時間をかけて自分の力で包み込み、光り輝く宝石へと変えてしまう……。
そう考えると、真珠がただのアクセサリーではなく、「困難に立ち向かう生命の強さ」そのものに見えてきませんか?
また、さまざまな形や大きさのバリエーションもあります。
真珠を手にしたときは、ぜひその内側にある、貝の懸命な物語を感じてみてくださいね。
結論
というわけで、
「真珠ってなに?なんで貝は真珠を作るの?」は、
「奇跡的な災難に貝が立ち向かった証し」
でした。
解説してくれたのは
東京大学の鈴木道生教授。
鈴木 道生
鈴木 道生
SUZUKI Michio
専攻
応用生命化学専攻
Department of Applied Biological Chemistry
研究室
分析化学研究室
Laboratory of Analytical Chemistry
職名 教授 / Professor
一般の方へ向けた研究紹介
未来を拓くバイオミネラリゼーション研究
貝類やサンゴ、ウニなどは生物が作る硬い組織を持つことで知られています。これらは炭酸カルシウムを主成分とする硬組織ですが、単なる無機化学反応で作られるのではなく、生物由来の少量の有機物が作用することで効率的に高強度の炭酸カルシムを沈着させています。このような現象をバイオミネラリゼーションと呼びます。私はバイオミネラルに少量含まれる有機物の正体を明らかにする研究を進めていて、これまでに全く新規のタンパク質や化学反応が存在していることを明らかにしてきました。宝石である真珠も炭酸カルシウムを主成分とするバイオミネラルの1種ですが、真珠に含まれる重要な新規タンパク質を世界で初めて報告し、タンパク質の名前を自分で命名しました。このような特殊なタンパク質の機能を利用することで、工業的に様々な炭酸カルシウムを合成する技術に応用することができます。また、炭酸カルシウムは二酸化炭素が水に溶けた後にカルシウムイオンと結合し生成されます。バイオミネラリゼーションでは、この反応を効率よく進めることができるため、大気中の二酸化炭素を炭酸カルシウムに固定化する研究にも応用可能です。バイオミネラリゼーションの原理を追求し、社会に貢献できるような成果を出していきたいと考えています。
教育内容
農学部で無機化学
農学部では唯一の無機化学系の分野の講義を行っています。担当講義は「基礎分析化学」、「分析化学」、「生物無機化学」です。他にもオムニバスの食品系の講義で食品のミネラルの話や、毒性金属についてお話しています。生命科学という広い領域を研究するには狭い専門分野に囚われるのではなく、幅広い知識と教養が必要です。「有機物」に関連する講義が多い農学部で、「無機物」という裾野を少しでも多くの学生に広げてもらいたいと思っています。研究室の学生は真珠を始めとしたバイオミネラリゼーションや食品のミネラル、毒性金属、金属ナノ粒子などの研究テーマを推進しています。他大学や企業との共同研究も盛んに行っており、一人の学生さんに一つの研究テーマですが、インタラクティブに研究を進めています。自発的に論理的な思考ができる人材を育てていきたいと考えており、方針としては学生さんの自主性を重んじています。修了後は国立の研究所、化学メーカー、食品メーカーの研究職に就職する人が多いです。
共同研究や産学連携への展望
バイオミネラリゼーションで脱炭素
大気中の二酸化炭素濃度が上昇し、地球温暖化対策が早急に求められています。多くの取り組みは二酸化炭素を有機物に固定化するというものですが、有機物への変換はエネルギーを必要とするので常にコストと二酸化炭素収支との戦いになります。一方で、二酸化炭素から炭酸カルシウムへの反応は自発的に進む反応であるため、外部からのエネルギーを必要としません。しかし、海洋中では様々な共存イオンが存在するため速度論的には不利な反応であるため容易に炭酸カルシウムは沈殿しません。生物のバイオミネラリゼーションは海洋中で効率的に炭酸カルシムを沈殿させることができます。このようなバイオミネラリゼーションの分子メカズムを解明することで、高効率に炭酸カルシウムを製造する技術に応用可能です。現在も様々な企業との共同研究でこの取り組みを進めていますが、より大きなプロジェクトでバイオミネラリゼーションによる脱炭素研究を推進したいと考えています。
(大学HPより)
(Wikipediaより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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