今回はチコちゃんに叱られる! ▽人間国宝の謎▽体の柔軟性の謎▽スマホ電源の謎 初回放送日NHK総合テレビジョン2026年4月10日(金)を紹介。
なんでスマホやパソコンの電源ケーブルには四角いものがついてるの?

なんでスマホやパソコンの電源ケーブルには四角いものがついてるの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、スマホの電源が切れるのが嫌なステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんでスマホやパソコンの電源ケーブルには四角いものがついてるの?」
チコちゃんの答えは、「電圧を下げて直流に変えるため。」
電圧を下げて直流に変えるため
スマホやパソコンのケーブルにある「あの四角い箱」の正体! 実は超働き者の翻訳機だった!?
スマホやノートパソコンの充電ケーブルをよく見ると、途中に「黒くて四角い箱」がついていますよね。
「コンセントに直接プラグだけでいいのに、なんでこんなに重くて邪魔なものが……」と思ったことはありませんか?
実は、あの箱がないと、あなたのスマホは一瞬で「バチン!」と壊れてしまうんです。
チコちゃんの答えは、「電圧を下げて直流に変えるため」!
東京大学の笹谷拓也助教の解説とともに、あの「黒いボックス(ACアダプター)」の中で行われている、涙ぐましい努力の物語をのぞいてみましょう。
理由その1:コンセントの電気は「強すぎる」
日本の家庭にあるコンセントには、100{V}(ボルト)という高い電圧の電気が流れています。
しかし、私たちの身近な電子機器が必要とする電圧は、それよりもずっと低いんです。
スマートフォン:5{V}
ノートパソコン:19{V}
もし 100{V} の電気をそのままスマホに流すと、あまりの勢いに精密な電子部品が耐えきれず、ショートして壊れてしまいます。
そこで、ACアダプターの中にある「トランス(変圧器)」という部品が活躍します。
トランスの中には、鉄の芯にコイルが巻き付いています。
電気は「コイルの巻き数の比率」で電圧が変わる性質があります。
例えば、入り口側のコイルを 100 回、出口側を 5 回巻いておけば、あら不思議。
100{V} の電気が 5{V} になって出てくるのです。
19ボルトなら19回
理由その2:電気の「性格」がそもそも違う
電圧を下げただけでは、まだスマホは充電できません。
実は、コンセントから来る電気と、精密機器が求める電気は「性格」が正反対なのです。
交流(AC):コンセントの電気。
プラスとマイナスが常に高速で入れ替わっています。
直流(DC):電池やスマホの電気。
常に一定の方向に、まっすぐ流れます。
スマホやパソコンの中にある「ICチップ」は、非常に繊細です。
電気が行ったり来たりする「交流」のままでは、正しく動くことができません。
そこでACアダプターは、交流を「直流」に変換する第2の任務を遂行します。
内部のヒーローたち:ダイオードとコンデンサー
交流をきれいな直流に変えるために、箱の中では2つの重要なステップが踏まれています。
① ダイオード(一方通行の標識)
「ブリッジダイオード」という部品が、あちこちに向かおうとする電気の向きを、無理やり一方向に揃えます。
② コンデンサー(電気のダム)
向きを揃えただけでは、まだ電気の流れには「波(ムラ)」があります。
ここで登場するのが、電気を一時的に蓄える「コンデンサー」です。
これを「水槽」に例えてみましょう。
水槽にジャブジャブと不規則に水を入れても、下の蛇口から出る水は常に一定の量になりますよね。
コンデンサーが電気を一度貯めてから、少しずつ安定して流し出すことで、スマホに優しい「きれいな電気」が完成するのです。
なぜ最初から「直流」で届けてくれないの?
「じゃあ、最初から電力会社が直流で送ってくれればいいのに!」と思いますよね。
実は、そこには社会全体の効率の問題があります。
発電所で作った電気を遠い街まで運ぶとき、電圧が低いままだと、途中で「熱」に変わって逃げてしまいます。
そのため、送電中はものすごい高電圧にして運び、街の近くで徐々に電圧を下げる必要があります。
このとき、「交流の方が簡単に電圧を変えられる(トランスが使える)」という圧倒的なメリットがあるため、世界中の家庭には交流の電気が届いているのです。
豆知識:最近の「箱」が小さくなっている理由
最近、スマホの充電器がどんどん小さく、軽くなっていることに気づきましたか?
それは「窒素ガリウム(GaN)」という新素材の登場のおかげです。
従来のシリコンを使った部品よりも熱が出にくく、効率よく電気を扱えるようになったため、重いコイルや大きな冷却スペースがいらなくなりました。
技術の進歩で、あの「邪魔な四角い箱」もいつか消えてしまう日が来るかもしれませんね。
まとめ
電源ケーブルについている四角い箱、ACアダプター。
それは、「強すぎる電気をなだめ、荒ぶる電気の向きを整える」という、精密機器を守るためのガードマンだったのです。
次にコンセントを差すときは、あの小さな箱の中でコイルやコンデンサーたちが必死に働いている姿を想像して、少しだけ愛着を持って接してみてくださいね。
結論
というわけで、
「なんでスマホやパソコンの電源ケーブルには四角いものがついてるの?」は、
「電圧を下げて直流に変えるため」
でした。
解説してくれたのは
東京大学の笹谷拓也助教。
名前 笹谷 拓也 / Takuya Sasatani
学位 博士(情報理工学)
職名 助教
所属 大学院工学系研究科
大学院工学系研究科電気系工学専攻高度情報システム学講座
所属サイトURL http://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/index.html
実績等URL https://www.takuyasasatani.com/
(大学HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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