今回はチコちゃんに叱られる! ▽マネキンの謎▽純喫茶の謎▽足がつるって? 初回放送日NHK総合テレビジョン5月29日(金)を紹介。
なんで喫茶店じゃなくて純喫茶って呼ぶの?

なんで喫茶店じゃなくて純喫茶って呼ぶの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、優雅なコーヒータイムが似合うステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで喫茶店じゃなくて純喫茶って呼ぶの?」
チコちゃんの答えは、「不純喫茶があったから。」
不純喫茶があったから
「喫茶店」ではなく、なぜ「純喫茶」? その裏には、かつて存在した「不純」な歴史があった!
街を歩いていると、レトロなフォントで書かれた「純喫茶」という看板を見かけることがありますよね。
「純」という一文字が付くだけで、なんだか背筋が伸びるような、背徳感のない清らかなイメージが湧いてきます。
でも、なぜわざわざ「純」と名乗る必要があったのでしょうか?
チコちゃんの答えは、驚きの「不純喫茶があったから」!
日本コーヒー文化学会の小山伸二さんの解説をもとに、コーヒーの香りの裏に隠された、知られざる歴史を覗いてみましょう。
日本初の喫茶店と「女給さん」の誕生
日本の喫茶店の歴史は、1888年(明治21年)に東京・上野にオープンした「可否茶館(かひさかん)」から始まったといわれています。
当時はコーヒーを飲みながらビリヤードやトランプを楽しむ、社交場のような場所でした。
しかし、残念ながらこのお店はわずか4年で幕を閉じてしまいます。
本格的に喫茶店文化が花開いたのは、1911年(明治44年)のこと。
東京・銀座に「プランタン」「ライオン」「パウリスタ」という「三大カフェー」がオープンしました。
ここで、日本独自の文化が生まれます。
欧米のカフェでは、給仕(ウエイター)は男性が務めるのが一般的でした。
しかし日本では、旅館の仲居さんのイメージから「給仕=女性」という考えが強く、「女給(じょきゅう)さん」と呼ばれる女性スタッフが働くスタイルが定着したのです。
彼女たちは、今の「メイド喫茶」のメイドさんのようなアイドル的な存在として大人気に!
お目当ての看板女給さんに会うために、多くのお客さんがカフェーに通いつめました。
大震災を経て、カフェーが「お色気路線」に!?
当初、コーヒーは非常に高価な飲み物で、客層も芸術家やお金持ちがメインでした。
しかし、カフェー・パウリスタがコーヒー1杯を40銭から5銭へと破格の値段で提供したことで、一般の人々にも一気に広まりました。
ところが、1923年(大正12年)の関東大震災が大きな転機となります。
震災復興のなかで、生活のために女性が経営する個人店が乱立しました。
この頃から、カフェーの形が少しずつ変わっていきます。
女給さんがお酌をしたり、隣に座って接待をしたりする、現在のクラブやラウンジのような「夜の店」に近いカフェーが増えていったのです。
なかには、素行の悪さでクビになった女性を雇い、「お色気路線」で勝負するような、今でいう「不純」な営業スタイルのお店も登場しました。
「不純だ!」という声から生まれた「純喫茶」の看板
こうしたカフェーの乱立による風紀の乱れは、当時の社会問題になりました。
ついに1929年(昭和4年)、国による取り締まりが始まります。
法令によって、カフェーは「お酒を提供し、女性に接待させる飲食店」と定義されました。
これに困ったのが、真面目にコーヒーを出していたお店です。
「あんな不純な店と一緒にされてはたまらない!」
「ウチは女性の接待なんてない、純粋にコーヒーを味わう店ですよ」
そんな強い決意とアピールを込めて、お店の前に掲げられたのが「純喫茶」という看板だったのです。
つまり、「純喫茶」とは、お色気サービスを行う「不純な店」との差別化を図るために生まれた、正義の看板だったわけですね。
現代に受け継がれる「純喫茶」のプライド
1930年代後半になると、接待を伴う「不純なカフェー」は徐々に姿を消していきました。
そして、純粋にコーヒーを提供する「純喫茶」が街の主流となっていきます。
今、私たちが「純喫茶」という言葉を聞いて、昭和レトロな落ち着いた空間を思い浮かべるのは、当時のオーナーたちが守り抜いた「純粋にコーヒーを愛する文化」の名残なのです。
「カフェー」=お酒と接待のある、今のキャバクラやバーに近い店
「純喫茶」=コーヒーと軽食を楽しむ、本来の喫茶店
この違いを知ると、老舗の喫茶店に入るときの気持ちが少し変わるかもしれません。
まとめ
「純喫茶」という名前には、コーヒー本来の価値を守ろうとした人々の情熱が詰まっていました。
始まりは銀座の「三大カフェー」。当初は女給さんがアイドル的存在だった。
関東大震災後、お酌や接待をする「不純なカフェー」が増えて社会問題になった。
お色気店と区別するために、「純粋にコーヒーを楽しむ店=純喫茶」と名乗るようになった。
現代では、昭和の香り漂う老舗喫茶店をリスペクトを込めて「純喫茶」と呼んでいる。
次に琥珀色のコーヒーを味わうときは、その「純」という一文字に込められた、歴史の重みを感じてみてくださいね。
結論
というわけで、
「なんで喫茶店じゃなくて純喫茶って呼ぶの?」は、
「不純喫茶があったから」
でした。
解説してくれたのは
日本コーヒー文化学会の小山伸二さん。
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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