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ハロウィンに仮装するのは死者になりきるため。古代ケルト文化の伝統行事サウィン 万霊節がその起源

今回は、2018年10月26日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。


ハロウィンはなぜ仮装する?




確かにハロウィンといえば、仮装してお出かけするのが決まりですね。


現在のハロウィンと昔のものはちがうのかな?






ハロウィンはなぜ仮装するの?


本日の2問目。


チコちゃん「みんなでワイワイお祭り騒ぎが好きそうなのはだーれ?」


中尾さんがそっと手を上げましたが、先ほどチコったので岡村さんの指名で村上さんが回答者に。


チコちゃん「ハロウィーンの時はどんな格好をするの?」


村上さん「お化けとか?」


チコちゃん「なんでハロウィーンで仮装するの?」


村上さん「お化けと仲良くなるため。ゾンビが生き返る日。ゾンビって何!?」


というわけで叱られちゃいました。


近頃、日本でも定着するようになったハロウィーン。


その市場規模は、ハロウィーンが約1305億円(2017年)


バレンタインデーが約1300億円(2018年)とほぼ同じに。
(データ出典:日本記念日協会)


ハロウィーン前という事で、スタッフさんは気分を盛り上げる為に今年流行って欲しい仮装に変身。


オカッパ頭のカツラを被ってチコちゃんに。


インタビューでも、ハロウィーンが何の日なのかすら知らない様子。


チコちゃんの答えは、


「死者になりきるため」


そうだったんだ!



死者になりきるため。


ハロウィーンは2700年以上前に北ヨーロッパで古い文明を築いたケルト文化。





その伝統行事である「サウィン 万霊節(ばんれいせつ)」が起源。


古代ヨーロッパには約2700年前にケルト文化を築いた民族。


彼らの暦では10月31日は「サウィン 万霊節(ばんれいせつ)」(英語ではSamhain)という1年の終わりの日。





日本で言う大晦日。


この日は1年に1度、私たちが生きている「この世」と死者たちが住む「あの世」の扉が開く日。


ご先祖様や死者たちの霊が家に帰って来ると考えられていたんだ。


アイルランドでは現在でもサウィンのイベントが開かれてますが、派手な仮装姿などは皆無。


そもそもサウィンとは、寒い冬を乗り切るパワーをもらうためにご先祖様や死者を供養して祈りを捧げる厳かな夜。



なぜサウィンが現在のハロウィーンに?


歴史的に大きな影響を与えたと言われているのが中世キリスト教。


キリスト教が広まった中世ヨーロッパでは、ケルトの慣習は異教とみなされて衰退。





その過程でサウィンがハロウィーンに。


キリスト教(カトリック)では11月1日を全ての聖人を祝う「オール・ハロウズ 万聖節」(英語でAll Hallows)という祝日に。





その前日の10月31日は、オール・ハロウズ・イブ(All Hallows’ eve)。


それが省略されてハロウィーン(Halloween)に。


なぜ仮装?


ケルト文化の死者たちの霊を供養する慣習を忘れないために人々が行ったのが、動物の皮や布で仮面を作って仮装する事。





ハロウィーンの夜に人々はご先祖様や死者たちの霊になりきって家々を回り、死者たちの代理として供養する心を伝えたんだ。





これがハロウィーンの夜に仮装する由来なんだって。


この時、各家庭でお供えしたり、回ってきた人たちに渡していたのが「ソウル・ケーキ」(霊魂のお菓子)。





このソウル・ケーキが用意されていないと、ご先祖様や死者の霊をおろそかにしたとして、お化けは怖い霊に変わってその家を懲らしめる・戒めるんだって。


19世紀前半にアイルランドから多くの人がアメリカに渡ったことで大きく変化






ハロウィーンでおなじみの「かぼちゃのランタン(ジャック・オー・ランタン)」(英語でJack-o’-Lantern)は、アメリカ生まれ。





元々アイルランドではカブのほうが馴染みがあったので、カブをくり抜いた「カブのランタン」を作って供養の明かりにしていたんだ。


そして先ほどのご先祖様へのお供えのお菓子が無いと怖い霊がその家を懲らしめるという伝統がトリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!)と言って家を訪ねる子どもたちのイベントへと変化。





さらにアメリカでどんどん派手に変化していったハロウィーンイベントが現在のスタイルとなって世界中に広まったそう。


そして今や日本でも各地で仮装パレードが行われています。


ハロウィーンではどんな仮装をすべきなのか?


鶴岡教授「人を驚かそうとするだけのキャラクターは、どうですかね。キャラクターそのまんまというのも工夫が足りないように思えます。」


鶴岡教授「あの世とこの世をつないで人を戒めに来る魔女は間違いではないと思います。」


ハロウィーンで用意される飾りの魔女・お化け(ゾンビ)・コウモリ・クモ・猫などはあの世との深いつながりを表しています。





これらのキャラクターをモチーフにした扮装であれば「ハロウィーンに相応しい仮装」と言えるそう。


という事で、クモやコウモリがモデルのスパイダーマンやバットマンといったキャラクターも広い意味では問題なし。





ハロウィーンの仮装はご先祖様や死者の霊を表現したものなのでその意味を忘れないように仮装しましょうとのこと。



チコちゃんの仮装について


鶴岡教授「チコちゃんは私も大好きで力をみんなに与えてくれますよね。パワフルなチコちゃんに力をもらえる夜と考えるとチコちゃんの仮装は歓迎できるんじゃないかなと思います。」


チコちゃん「やったー!」



結論


というわけで、


「ハロウィンはなぜ仮装するの?」は、


「死者になりきるため。」


でした。


(注釈)仮装の起源には様々な理解のされ方があるそうです。



解説してくれたのは


多摩美術大学の鶴岡真弓教授。


鶴岡真弓教授


鶴岡 真弓(つるおか まゆみ、1952年9月9日[1] – )は、日本の美術文明史家、ケルト芸術文化研究家。
多摩美術大学・芸術人類学研究所所長・芸術学科教授。
ケルト芸術文化、ユーロ=アジア世界の装飾デザイン交流史の研究家。茨城県土浦市出身[2][1]。

略歴
1977年早稲田大学文学部史学科卒、同大学院博士課程満期退学、ダブリン大学トリニティ・カレッジへ留学。立命館大学文学部教授を経て、2006年より多摩美術大学芸術学科教授。多摩美術大学芸術人類学研究所所長。

処女作『ケルト/装飾的思考』(筑摩書房)で、日本でのケルト芸術文化理解の火付け役となる。以来、ケルト芸術文化研究やケルト文明の誕生にもかかわる、ユーラシア文明の「装飾・デザイン」交流史を研究。西はアイルランド、イベリア半島から、中東イラン、中央アジアウズベキスタン、東はシベリアまでを調査し、日本へと至る「ユーロ=アジア世界」の諸民族伝統の装飾文様/デザインを調査中。2018年、『ケルト 再生の思想』で河合隼雄学芸賞受賞。

ドキュメンタリー映画『地球交響曲 第一番』(龍村仁監督)ではアイルランドの歌姫エンヤと共演。

日本ケルト協会 顧問
日本美術史学会、日本ケルト学会
(Wikipediaより)




多摩美術大学


多摩美術大学(たまびじゅつだいがく、英語: Tama Art University)は、東京都世田谷区上野毛三丁目15番34号に本部を置く日本の私立大学である。
1953年に設置された。
大学の略称は多摩美(たまび)、多摩美大(たまびだい)。

概要
初代校長はグラフィックデザイナーの杉浦非水[11]。

キャンパスは八王子と上野毛の2キャンパス。

付属施設に多摩美術大学美術館(多摩市)[12]や芸術人類学研究所(八王子キャンパス)[13]がある。
(Wikipediaより)




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