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驚きの水泳「自由形」の歴史、最初はみんな平泳ぎ!人類最速泳法は、ドルフィンクロール!

今回は、2018年4月27日放送、「チコちゃんに叱られる!」の3回目の放送の2つ目のお話。

今回のチコちゃんの問題は「全員クロールなのにどうして自由形?」だよ!


全員クロールなのにどうして自由形?


確かに水泳競技には、「平泳ぎ」、「バタフライ」、「背泳ぎ」、そして「自由形」があるよね。
クロールという独立した競技は聞いたことないね。

どうして、みんなクロールで泳いでいるのに自由形っていうんだろう?



どんな泳ぎ型で泳いでもいいのが自由形。
だから、バタフライでも背泳ぎでもなんでもいいんだね。

でも、やっぱり、みんなクロールで泳いでいるね。
やっぱり速いからかな?


スポーツマンっぽい人や松田丈志さんに聞いてみた?


一般の人は、みんな答えられないみたいだね。
なんで自由形はみんなクロールで泳ぐのだろう?

自由形で何度も日本記録を塗り替えた水泳選手の松田丈志さんに聞いたところ、さすがに知っていたよ。


松田丈志
泳法 バタフライ、自由形
生年月日 1984年6月23日(33歳)
生誕地 宮崎県延岡市
身長 184 cm
体重 84 kg

松田 丈志(まつだ たけし、1984年6月23日 – )は、宮崎県延岡市出身の日本の競泳選手。
アテネオリンピック・北京オリンピック・ロンドンオリンピック・リオデジャネイロオリンピック日本代表。
現在はセガサミーホールディングスに所属している(2014年3月より)。
主な競技種目はバタフライ及び自由形で、これまでにバタフライ200mや自由形200m・400m・800m・1500mで日本記録を何度も更新してきた。(Wikipediaより)



さて、その答えは??

チコちゃんの答えは、

「クロールより早い人類最速の泳ぎ方があるから!」

知らなかったよ!

どんな泳ぎ方なんだろう?

クロールよりも早い人類最速の泳ぎ方とは


以下、専門家の解説だよ!

自由形では、どんな泳ぎ方でもOK。
現在、クロールよりも早い泳ぎ方があるので、自由形をクロールと呼ばないんだって。

どういうことなんだろう?

「自由形」の歴史


自由形という種目は、第一回のアテネオリンピック(1896年)から始まったんだ!

その時の自由形は、全員が「平泳ぎ」だったんだ!
それが、一番早い泳ぎ方だったんだね。

実は、当時の水泳には息継ぎをするという概念がなかったんだ。
だから、顔を水につけない平泳ぎで競われていたんだ。

つまり、「自由形」の歴史は「平泳ぎ」から始まったんだ!

実際に1896年のアテネオリンピックでは、全員が「自由形」を「平泳ぎ」で泳いでたんだよ!


新泳法、背泳ぎ


でも、その後の水泳大会で、歴史的なことが起こったんだ。

なんと、背泳ぎで泳ぐ人がでて来たんだ。

そして、背泳ぎは平泳ぎよりも早かったんだって!
息継ぎをしなくていいからね。

でも、当時の水泳大会のえらい人たちは、背泳ぎは腕を回してバシャバシャと水しぶきを上げるので紳士的でないとして、平泳ぎを守ろうとしたんだ。

そして、「自由形」から「背泳ぎ」を独立させようということになっちゃった。

こうして、1900年のパリオリンピックでは、自由形から背泳ぎが独立したんだね。


さらに、新泳法、クロールが出現


これで自由形は平泳ぎで安心と思っていたら、ある事件が!

そう、息継ぎありの新泳法、クロールが登場したんだ!
これが、すっごく速い泳ぎ方だったんで、これ以後、自由形はクロールが広がったんだね。

水泳大会の主催者たちは、クロールのほうが速いため、平泳ぎで泳ぐ人がいなくなることを嫌がったんだ。
伝統ある平泳ぎを守ろう、存続させようとしたんだね。

そこで、クロールを独立させようかと考えたんだけど、また、新しい泳法がでたら自由形での平泳ぎは存続が危なくなっちゃう。

そう考えて、「自由形」から「平泳ぎ」を独立させちゃった。

そうして、1904年のセントルイスオリンピックから、「平泳ぎ」「背泳ぎ」「自由形」の3種目になったんだ!

その後は、みんな自由形はクロールで泳ぐようになったんだね。


ドルフィンクロールの出現


その後、2000年のシドニーオリンピックで、びっくりする出来事が。

オールトラリア代表 マイケル・クリムが、クロールとは違った泳法で世界記録を更新したんだ。

マイケルは4x100m 自由形リレー決勝、第一リレー泳者として出場。
その時の記録が100mの自由形の世界記録として認められたんだ!

その泳法は、一見、普通のクロールなんだけど、残り10mを、新泳法で泳いだんだ!

水中の映像を見てみると、なんと手はクロールなのに足の動きがバタフライ!

ドルフィンクロールだったんだ!

自由形銅メダリストの松田さんのコメントでも、ドルフィンキックのほうが、バタ足よりも早いらしい。

でも、とっても体力の消耗が激しいので、なかなか100mを泳ぐのに向いていないんだ!

また、腰への負担も大きいので、背筋もすごく使わなければならないんだ。

解説の先生によると、レース全部をドルフィンクロールで泳いで勝った選手はまだいないんだって。


ということで、

「みんなクロールなのに自由形なのは、クロールより早い人類最速の泳ぎ方があるから!」

が答え!



もうひと悶着、平泳ぎの危機


実は、平泳ぎにはもう一つの危機があったんだって!

それは、バタフライの登場!

平泳ぎのルールは、「うつ伏せで左右の手足の動きが対象」というものなんだけど、これはバタフライにも当てはまるんだ!

1948年のロンドンオリンピック、1952年のヘルシンキオリンピックでは、平泳ぎの優勝者が全員バタフライだったんだって。

悩んだ大会関係者は、これから後にバタフライを独立させたんだね。



水泳の関係者は、水しぶきを上げて泳ぐ背泳ぎやバタフライが嫌いなのかな?

水泳の歴史もとっても勉強になったね。


解説してくれたのは、


筑波大学大学院人間総合科学研究科 体育科学専攻 教授
高木英樹先生

高木先生のホームページ

主な研究テーマ. 水泳の流体力学、水球のバイオメカニクス …

筑波大学大学院人間総合科学研究科


今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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2018年4月27日放送、「チコちゃんに叱られる!」の3回目の放送内容はこちら!



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