今回は、2019年8月2日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
鉄がサビるのはなぜ?
確かに鉄って、ぬれたりしたらすぐにサビますね。
なぜなんだろう?
鉄がサビるのはなぜ?
本日の4問目。
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番いつまでもピカピカでサビない大人ってだーれ?」
岡村さんが順番的に立候補して回答者に。
鉄の話題。
チコちゃん「なんで鉄はサビるの?」
岡村さん「元素記号や化学式の知識がいるやつでは?」
岡村さん「Fe」
岡村さん「加工の段階であえてサビる成分を含んで加工している。」
チコちゃん「サビないほうがいいんじゃないの?」
岡村さん「まあね。」
正解に至らず、叱られちゃいました。
ナレーション「そういや最近の包丁は錆びないわね。と言っている奥さん。ステンレスです。」
チコちゃんの答えは、「サビたがっているから。」
岡村さん「鉄自身がサビたがっている?自転車がサビたがっている?それは自転車屋さんの策略ではないんですか?」
サビたがっているから
表面が赤茶色の石。
それが鉄の材料となる鉄鉱石。
赤茶色の部分がサビの部分で、これが鉄の本来の姿。
つまり自然界では鉄と酸素が結びつくサビています。
しかし、私たちが普段目にする鉄は製鉄所で加工されていてピカピカ。
サビとは、鉄が酸素と結びついた酸化鉄のこと。
このように加工された物質は元の自然な状態に戻ろうとする性質が強く働きます。
すなわち、鉄は「サビたがっている」とのこと。
鉄を作る工程
製鉄所へ取材。
目につくのは、製鉄所のシンボル、高炉。
高さ50m。
高炉では鉄鉱石をおよそ2000℃という高温で溶かしします。
この溶かされる過程で酸化鉄が鉄に変わります。
岡村にもわかる鉄ができる仕組み
登場人物は、酸化鉄炭素一酸化炭素の3つ。
まずは鉄鉱石と炭素の塊であるコークスを一緒に高炉に投入。
コークスは木炭より高温で長く燃えるという性質を生かしてBBQにも使用。
この鉄鉱石とコークスが一緒になって50mの高さを落下。
高炉の内部には下から超高温の酸素ガス。
熱風を受けながら鉄鉱石+コークスが数時間かかってゆっくりと落下。
この時に酸素ガスによってコークスが燃焼。
その時に発生する熱で鉄鉱石がドロドロに溶けながら落下。
鉄鉱石が溶けだすには数時間が必要。
そのため、50mの高さが必要とのこと。
製鉄所の高炉は熱を冷まさないように24時間365日休まず稼働しているそう。
鉄鉱石が鉄になる仕組み
コークスが燃える際に酸素とコークスの炭素が結びついて一酸化炭素が発生。
一酸化炭素はより安定した状態の二酸化炭素になろうとして酸化鉄の酸素を奪います。
そして、酸化鉄が酸素を失って鉄が生成。
これが鉄が出来上がる仕組み。
こうして製鉄所で酸素と引き裂かれて離れ離れになってしまった鉄。
再び自然界に存在する酸素を求めて酸化鉄に戻ろうとしているとのこと。
これがサビの正体。
製鉄の過程の続き
高炉の中で発生したガスは上空に抜けて生成された鉄は落下。
ここからは転炉(加工しやすい鉄に変える)の工程。
溶けた鉄は鋳型に押し込まれて冷やし固められます。
真っ赤になった鉄が板状に引き伸ばされます。
さらにローラーで伸ばして厚さおよそ1mmの薄い鉄板へ。
そして酸素に触れてサビないようにコーティング。
その上で鉄板を丸めると完成。
直径160cm、重さ10トンという鉄の巻物に。
完成した鉄は、自動車や家電製品に使用。
なぜ、鉄はぬれるとサビやすい?
鉄板に塩水で絵を描きます。
1時間も放っておくとサビてチコちゃんの顔が。
鉄は水と触れると表面から溶けていきます。
この溶けた鉄と水の中に含まれる酸素が結びつきます。
この状態で水が蒸発すると酸化鉄が。
真水よりも塩水だとさらにサビやすくなります。
塩は水の蒸発を防ぐ効果があります。
鉄が水中の酸素と結びつく時間が増えるのでよりサビやすく。
サビ防止などで使われるフッ素スプレーは、水を遮断する効果。
鉄の表面に水が触れないようにする事でサビの発生を抑制。
結論
というわけで、
「鉄がサビるのはなぜ?」は、
「サビたがっているから」
でした。
解説してくれたのは
物質・材料研究機構の篠原正さん
篠原正さん
物質・材料研究機構
国立研究開発法人物質・材料研究機構(ぶっしつ・ざいりょうけんきゅうきこう)は、茨城県つくば市にある国立研究開発法人の研究所。法律上の正式名称は上記のとおりであるが、項目名には他機関同様に「国立研究開発法人」を含めていない。英語表記はNational Institute for Materials Scienceで、通称はNIMS(ニムス)。理事長は橋本和仁。2001年4月に旧科学技術庁所管の2つの国立研究所である金属材料技術研究所と無機材質研究所が合併して発足した。その名称が表すとおり、物質・材料の基礎・基盤的研究開発および重点研究開発などを総合的に行っている研究機関である。2016年10月、理化学研究所、産業技術総合研究所とともに特定国立研究開発法人に移行した[4]。
研究方針
環境、エネルギー、資源などに関する 地球規模の問題解決のための物質・材料科学技術
ミッション
物質・材料科学技術に関する基礎研究および基盤的研究開発
研究開発成果の普及とその活用の促進
NIMS の施設および設備の共用
研究者・技術者の養成およびその資質の向上
沿革
1956年 – 東京都目黒区に金属材料技術研究所設立(目黒地区)
1966年 – 東京都豊島区に無機材質研究所設立
1972年 – 無機材質研究所が筑波研究学園都市に移転(現在の並木地区)
1979年 – 金属材料技術研究所筑波支所開設(現在の千現地区)
2001年 – 両研究所が統合し、独立行政法人化。物質・材料研究機構となる
2015年 – 国立研究開発法人へ名称変更
2016年4月 – 第4期中長期計画開始(~2022)
2016年10月 – 特定国立研究開発法人に指定
(Wikipediaより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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