今回は、2019年9月6日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
なんで炭を置くとニオイがしなくなるの?
確かに活性炭がにおいを吸着とか聞きますよね。
なぜなんだろう?
なんで炭を置くとニオイがしなくなるの?
本日の4問目。
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番いいニオイがするステキな大人ってだーれ?」
岡村さんと目配せして、星野さんが回答者に。
炭の消臭効果についての話題。
チコちゃん「なんで炭を置くとニオイがしなくなるの?」
星野さん「マイナスイオン的なものを炭が出していて、そこでニオイ物質との血みどろの殴り合いが繰り広げられる。」
チコちゃん「はい!ボーっと生きてんじゃねーよ!」
吹石さんが話だしたところで、口に正解マークとピヨピヨ音。
チコちゃん「つまんねーヤツだな。」
街頭インタビューでも正解なし。
ナレーション「焼肉屋さんから漂うニオイだけで白飯食えるよね、だの。うなぎ屋さんのニオイなら白飯3杯はいける、だの。エアーでご馳走を楽しむ皆さん、頑張って働きましょう。」
チコちゃんの答えは、「とんでもない数の穴という穴にニオイが引っかかるから」
とんでもない数の穴という穴にニオイが引っかかるから
解説してくれたのは、変わったメガネ姿の京都大学アイセムス、樋口雅一先生。
樋口先生が着けているメガネは、ニュートンのリンゴ、三角フラスコ、ミジンコを合わせたデザイン。
物理、化学、生物を表現しているとの事。
炭を置くとニオイが消えるが、正確には消えていない。
炭の消臭効果について実験
納豆のニオイを1時間ほど瓶に溜めます。
そこに活性炭を入れてニオイの変化を計測。
実験室のニオイは計測器で0。
納豆の瓶のニオイは740。
この瓶に活性炭を入れて一日放置。
その後、計測すると数値は207に減少。
瓶の中を嗅いでみても、納豆のにおいなし。
次に、中に入っていた炭のニオイをチェック。
スタッフ「あっ!する!ネバネバのニオイがします!」
ニオイとは空気中のほこり・花粉・カビ・細菌などが作り出す小さなニオイの元が混ざり合ったもの。
炭を顕微鏡で拡大してみると無数の穴が開いています。
穴という穴にニオイのもとをひっかけてにおいを減らしています。
ピーナッツ1粒ぐらいの炭1gで大体500㎡という体育館ぐらいの広さの表面積があります。
300gの炭であれば東京ドームおよそ3個分という表面積。
穴一つ一つは髪の毛の断面とほぼ同じ50マイクロメートルという小ささ。
これが無数にある事で表面積がとんでもない広さに。
この広大なスペースにニオイが捕まるので消臭効果。
それでも穴は無限にあるわけではありません。
ニオイが溜まって行くとそれ以上溜められなくなるので消臭効果は減少。
そしてこの微細な穴の研究を京都大学アイセムスで行っています。
開発したのが新素材PCP(多孔性配位高分子)。
樋口先生のメガネも変化。
炭とPCPの違いについて見て理解できるというメガネ。
PCPには炭よりも多くの穴が綺麗に整列して配置されています。
より沢山のニオイを捕まえられるとの事。
他にも多くの機能を持つPCP。
実はノーベル化学賞候補にもなっているという素材。
その驚くべき機能というのが、温める事で閉じ込めたニオイを外に放出するという働き。
普通の状態で、においが吸着。
熱することで、外に放出!
ナレーション「これがあればホームシックの時に実家のニオイを嗅いで落ち着いたり、昔食べたご馳走のニオイを再び嗅いだりする事が出来ます。」
樋口先生「ちょっとお高めの焼き肉屋さんのニオイを閉じ込めて今放出しました。」
樋口先生「これだけで白飯3杯行けますよ!」
結論
というわけで、
「なんで炭を置くとニオイがしなくなるの?」は、
「とんでもない数の穴という穴にニオイが引っかかるから」
でした。
解説してくれたのは
京都大学 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)の樋口雅一先生。
氏名(漢字/フリガナ/アルファベット表記)
樋口 雅一/ヒグチ マサカズ/Higuchi, Masakazu
所属部署・職名(部局/所属/講座等/職名)
高等研究院/物質-細胞統合システム拠点/特定助教
取得学位
修士(工学) 京都大学
博士(工学) 京都大学
researchmap URL
7000009009
研究テーマ
(日本語)
触媒を指向した多孔性配位高分子の開発
(英語)
Development of Porous Coordination Polymers toward Catalysis
(大学HPより)
京都大学 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)
物質-細胞統合システム拠点(ぶっしつ さいぼうとうごうシステムきょてん、英称:Institute for Integrated Cell-Material Sciences、略称: アイセムス/iCeMS)は、材料科学と細胞生物学の融合により細胞を制御する物質を創り出して生命の謎を探求するとともに、生命現象にヒントを得た優れた材料を創り出すことを目指す[4]京都大学の研究機関。
(Wikipediaより)
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