今回は、2018年12月7日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
なぜ、「花」と「鼻」、どちらもハナ?
確かに花も鼻も「ハナ」だよね。
同音異義語だとおもっていたけど、理由があるの?
なぜ、「花」と「鼻」、どちらもハナ?
本日の一問目。
チコちゃん「植物を愛するステキな大人ってだーれ?」
野菜を育てているということで渡辺さんが回答者。
塚原愛アナの手には、「花」の写真が。
チコちゃん「これなーに?」
渡辺さん「お花。」
チコちゃん「じゃあさ、チコのここはなーに?」
と、顔の真ん中あたりを指差します。
渡辺「目?」
チコちゃん「もうちょっと下。」
渡辺「ごめん。ここね?あっ!ここは鼻」
チコちゃん「写真で花が出てんだから鼻でしょうよ。」
岡村さん「俺、それ怒られると思った。それは叱られると思ったもんな。」
渡辺さん「すいません空気読めなくて。チコちゃん。」
そこで、問題。
チコちゃん「なんで花と鼻どちらもハナっていうの?」
渡辺さん「何それ~!何聞いてんの?何言ってんの?」
渡辺さん「花の匂いを嗅ぐのは鼻だから同じ名前にしておこう」。
チコちゃん「一番顔を近づける場所だから?」
というわけで、叱られちゃいました。
中川さん「顔の真ん中にあるじゃないですか?鼻って。あの咲いてるお花も植物の主役というか、真ん中に咲くって事でしょ?」
チコちゃん「という事は?」
中川さん「えっ?という事は?」「だから同じハナ・・・。」
岡村さん「何かフェードアウトしていってるぞ!ええ感じにいったんやから!」
チコちゃん「ちょっとふわーっと生きてんじゃない?」
正解に近づいたようですけど、至らず叱られちゃいました。
フラワーアレンジメント教室でインタビューするも、正解はなし。
ナレーション「コントで銅像になってた人誰だっけ?それは「ハナ肇」だのと言っている日本人の何と多い事か。」
チコちゃん「だいぶ古いわよ。」
ということでチコちゃんの答えは、
「パッと目につくものだから」
そうだったんだ。
パッと目につくもの」だから。
解説してくれたのは「原始日本語」を研究する事30年、奈良大学の木村紀子名誉教授。
発音の仕組みが比較的単純な日本語には発音が同じで意味が異なる同音異義語が多く存在。
例えば「雲」と「蜘蛛」や「橋」と「箸」など。
これらはそのほとんどが偶然の一致と考えられています。
しかし、花と鼻の場合はどうやらそうでは無いよう。
例えば植物と人体のパーツを表現する単語を対応させてみます。
花と鼻、葉と歯、穂と頬、茎と(歯)茎、芽と目、実と身、などなど。
これだけ揃うと花と鼻だけは偶然の一致とは言えない。
木村教授「いかがですか?」
スタッフ「すごいです!」
木村教授「ありがと。ふっふふふ。」
植物と人体の対応表に出てきた言葉の成り立ちについて、はっきりとした成立時期は不明。
しかし、日本列島に文字文化が生まれる前の声だけが言葉だった遠い昔の事とのこと。
縄文時代の人々の生活は狩猟や採集が中心。
この頃はまだ農耕をしていなかったと言われていますが、近年の研究では縄文時代から稲作などの素朴な農耕は行われていたのではないかと考えられる。
あわ・ひえ・稲などの穀物の草(穀草)を食べる事で人は命をつないでいたので「穀草と人」を一体化させた言葉が誕生したのではないか?
ではどのようにして花と鼻が同じハナになった?
花と鼻
植物の中で一番パッと目につくものは花。
人の顔の中でも真ん中にある鼻はやはり目につきやすい。
ここでVTR。
ハイキングウォーキングの鈴木Q太郎さん。
鈴木さん「花。鼻。花。鼻。」交互に指差すQ太郎さん。
葉と歯
人間の歯は乳歯から永久歯に生え変わり、年を取ると抜け落ちて来る事も。
植物の葉は生えて茂った後に枯れ落ちます。
鈴木「葉。歯。はっはははは!」
歯茎と茎
そして植物の葉が生えてくるところは茎。
歯が生えてくるところは歯茎。
芽と目
植物の芽は実が裂けて出てきます。
人間の目はまぶたが裂ける事で出てきます。
木村教授「どちらも生気、命の輝きを表していますよね。」
鈴木さん「芽。・・・」目を言おうとした瞬間にカット。
チコちゃん「言わしたれよ。」
実際に植物と人を一体的に捉えるという考えは、日本最古の文献である古事記にも登場。
食の女神である大月姫の命が果てる時に、その目からは稲、耳からはあわ、鼻から小豆、下腹部から麦、お尻から大豆が生まれたという神話が存在。
木村教授「植物と共に生きているという感覚を受け継いできているんじゃないですかね?」
結論
というわけで、
「なぜ、「花」と「鼻」、どちらもハナ?」は、
「パッと目につくもの」だから。」
でした。
木村教授「チコが女の子の名前になる理由について知ってますか?」
チコちゃん「えっ!?急にそんな事聞かれても。と言いたい所ですけれども。」
チコちゃん「チ=小さい、コ=こんまい(小さい)で、小さくてかわいい子という意味です。」
チコちゃん「っていうのをなぜ答えられるかって言うと、これ初めてのパターンなんだけど、スタッフがどうしましょう?ってこの資料を打ち合わせの時に置いていたんです。だからもう私は既に知っています。」
チコちゃん「スタッフが策士 策に溺れたってやつですね。」
渡辺さん「絶対5歳じゃないよね?私より年上だよね?」
解説してくれたのは
奈良大学の木村紀子名誉教授。
木村紀子名誉教授。
木村 紀子(きむら のりこ、1943年(昭和18年) – )は、日本の言語学者、国語学者、奈良大学名誉教授。専攻は言語文化論・意味論。
愛媛県松山市出身。奈良女子大学文学部卒業。奈良大学助教授、教授、2008年名誉教授。
著書
『古層日本語の融合構造』平凡社、2003
『書と声わざ 『宇治大納言物語』生成の時代』清文堂出版、2005
『原始日本語のおもかげ』平凡社新書、2009
『ヤマトコトバの考古学』平凡社、2009
『日本語の深層 ことばの由来、心身のむかし』平凡社新書、2011
『古事記声語りの記(しるし) 王朝公家の封印したかった古事』平凡社、2013
(Wikipediaより)
奈良大学(ならだいがく、英語: Nara University)は、奈良県奈良市山陵町1500に本部を置く日本の私立大学である。
1969年に設置された。
学校法人奈良大学の歴史は1925(大正14)年、薮内敬治郎が向学の精神に燃える青年のために創立された南都正強中学(夜間制)に遡る。
当時の生徒たちは無月謝、無遅刻・無欠席で勉学に励み、教壇に立つ教員は無報酬で、真剣に向き合っていた。「一人ひとりの学生を大切にする」。これが奈良大学の教育の原点であり、「正しく強く生きる」こと、「努力することが大切である」ことが建学の精神であり、奈良大学・同附属高等学校・同附属幼稚園はこの原点と精神を継承し、平成27年に創立90周年を迎える。
奈良大学は、1969(昭和44)年、世界的視野に立ち社会に貢献する人材の育成を目指す学府として開学した。
文学部は4学科構成であり、日本の言葉が生み出した華麗な世界を系統的に学ぶ国文学科、日本史・東洋史・西洋史にわたり“考える歴史”と“感じる歴史”を実践し“なぜ”を解明する史学科、国の内外にわたりフィールドワークを重視しながら人や自然と地球のかかわりを探求する地理学科、遺跡・遺物、絵画・彫刻などの研究・保存・活用を総合的に学び、学芸員として求められる知識と技術を習得する文化財学科と、いずれの学科も独自な教育・研究の特色を誇っている。
社会学部は心理学科と総合社会学科の2学科構成であり、心理学科は人と社会の“こころ”を、臨床心理学と社会心理学を核にして探求している。従来の社会調査学科は27年度から総合社会学科に名称を変更し(文部科学省へ名称変更届け出済み)、社会調査法、経済・経営、国際文化、デジタルアーカイブ応用などをテーマに選んで社会の現象や構造、変化を探求する。こうして複雑化する人と社会の諸問題を解きほぐす有為の人材の育成に特色がある。
文学や歴史、地理、文化財、人間や社会を切り口にして、文学部ならびに社会学部、大学院文学研究科・社会学研究科、通信教育・文学部文化財歴史学科の設置など時代の要請に応えて、独自で確かな教育と研究を推進している。文学部(4学科)と社会学部(2学科)および、通信教育部(1学科)と大学院(2研究科)を設置する。
(Wikipediaより)
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