今回は、2018年9月21日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
1グラムって何?
1グラムって何?
四問目。
チコちゃん「ダイエットを頑張ったことがあるステキな大人ってだーれ?」
しばらくの相談後、岡村さんが挙手して回答者。
番組でもダイエット企画に挑戦したことがあるんだって。
チコちゃんからの質問は、「1gって何?」
岡村さん「重さ!!」
ここで再度、改めてチコちゃんの質問「1gって何の重さ?」
岡村さん「あ゛~~~~!」「物質の重さ!」
というわけで、叱られちゃいました。
1gの由来について聞かれると、
岡村さん「スゴイ偉い人が決めた。」。
国は「イギリス」と返答。
気になるチコちゃんの答えは、
「フランスにある金属の塊の重さの1/1000」
とのこと。
岡村さん「イギリスじゃなかったね。」
フランスにある金属の重さの1000分の1
解説してくれたのは、茨城県つくば市産業技術総合研究所の首席研究員 藤井賢一さん。
小学校で習う重さの基準は1辺が10cmの立方体を満たす水1Lの重さが1kg。
1gはこの1/1000。
しかし、水の体積は水温や気圧によって変動し、同じ1Lでも常に重さというわけではない。
そこで、どんな条件でも重さが変わらないモノの大体1kgを1kgに決定して基準にする必要あり。
藤井さん「重さには世界基準となる金属の塊があります。」
パリ郊外のセーブルにある施設に厳重に保管されているとのこと。
その施設は国際度量衡局という場所。
パリ郊外のセーブルということで新宿と町田のような関係性という説明。
そこで管理されているのが国際キログラム原器。
英語だとinternational prototype kilogram、略してIPKとも呼ばれています。
真ん中の円筒状のものが重さの基準となる金属の塊(プラチナ90%、イリジウム10%の合金)。
130年以上前から保管されています。(1889年に制定)
ガラスの容器はは三重で中は真空に保たれています。
直径と高さが共に約3.9cm。
これが世界中の1kgの基準。
つまりこの1/1000が1グラムになるんだ。
この金属の塊はコピーが作られておよそ50か国に割り振られています。
そのコピーは産業総合研究所(産総研)にも保管されており、昔は測定の担当者と天皇陛下、経産省大臣しか見れないというとても珍しいもの。
スタッフ「見せてもらえますか?」
藤井さん「今、微妙な時期なので開けられない」という返答。
その代わりに中を撮影した映像があるとのことでその映像を拝見することに。
その映像内では藤井さんが厳重な金庫のような扉をオープン。
扉は三重。最後の木の扉を開くと仏壇。
そこにあったのはやはり三重のガラス容器に入れられた国際キログラム原器のコピー2つ。
このコピーからさらにコピー1つを作って合計3つの原器が保管されています。
これが日本の重さの基準。
しかし今、この原器に大問題が
国際キログラム原器には100年単位で僅かな汚れが付いて質量が変わっているという危機的状況。
藤井さん「重さが増えてきました。」
何と国際キログラム原器は50マイクログラムほど重くなっているとのこと。
ということで今年2018年11月にフランスで開催される予定の国際度量衡総会で新しい重さの決め方が検討されるそう。
先ほどの微妙な時期というのは、これが理由。
日本からも産総研が研究・開発した「新しい重さの基準」を提案する予定になっているそうで、それがシリコンで出来た球体。
ということで、1グラムはフランスにある金属の塊の1/1000でしたが、今年の11月から変わるかもしれないとのことでした。
結論
というわけで、
「1グラムって何?」は、
「フランスにある金属の重さの1000分の1」
でした。
補足
国際キログラム原器に生じた誤差50マイクログラムはミジンコ5匹分。
フランスが単位の基準を作ろうと呼びかけたのでフランスに保管されているとのこと。
解説してくれたのは
産業技術総合研究所の首席研究員 藤井賢一さん
藤井賢一研究員
藤井 賢一 FUJII KenichiORCIDORCID
研究者番号 50357901
所属
2018年度 : 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 首席研究員
2016年度 – 2017年度 : 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員
2016年度 – 2017年度 : 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 工学計測標準研究部門, 首席研究員
2014年度 : 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 首席研究員
2014年度 : 産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 首席研究員
2012年度 – 2013年度 : 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究科長
2011年度 : 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究室付
2009年度 – 2010年度 : 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 室長 隠す
(KAKENHPより)
国立研究開発法人産業技術総合研究所(さんぎょうぎじゅつそうごうけんきゅうしょ、英語表記:National Institute of Advanced Industrial Science and Technology、略:AIST)は、日本の独立行政法人である国立研究開発法人の一つで、公的研究機関。
略称は産総研(さんそうけん)。
概略
2001年(平成13年)1月6日の中央省庁再編に伴い、通商産業省工業技術院および全国15研究所群を統合再編し、通商産業省及びその後継の行政機関である経済産業省から分離して発足した独立行政法人である(一部業務は経済産業省産業技術環境局へ移行)。国立研究開発法人産業技術総合研究所法により「鉱工業の科学技術に関する研究及び開発等の業務を総合的に行うことにより、産業技術の向上及びその成果の普及を図り、もって経済及び産業の発展並びに鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保に資すること」(第3条)を目的とする。主務大臣は経済産業大臣(同法第13条)。
産総研の英文名称は、工業技術院(Agency of Industrial Science and Technology)の略称AISTと同じ英名を引き継ぐように考案されたものである。
前身の機関
2001年(平成13年)以前の通商産業省工業技術院時代の工業技術院傘下の研究所群は以下の通り。2001年(平成13年)1月6日-3月31日までは経済産業省に附属する総合研究所という暫定的な形態であったが、同年4月1日から独立の独立行政法人に移行、2015年(平成27年)4月1日から国立研究開発法人に移行した。2016年から特定国立研究開発法人。
つくばセンター:産総研最大の研究拠点で約7-8割の予算や研究者が集積する。
産業技術融合領域研究所
計量研究所
機械技術研究所
物質工学工業技術研究所
生命工学工業技術研究所
地質調査所
電子技術総合研究所
資源環境技術総合研究所
地域センター
北海道工業技術研究所
東北工業技術研究所
名古屋工業技術研究所
大阪工業技術研究所
四国工業技術研究所
中国工業技術研究所
九州工業技術研究所
任務と構成
「世界の持続的発展への貢献」「日本の経済社会の新たな可能性を切り開き、新しい産業技術を提案してゆく」「技術の橋渡し」を使命として、産業技術分野におけるさまざまな研究開発を総合的に行う経済産業省所管の研究組織である。「エネルギー・環境」「生命科学」「エレクトロニクス・製造」「情報・人間工学」「材料」「地質」「標準・計測」の7領域を主軸に、日本の産業のほぼ全分野を網羅している。
茨城県つくば市および、東京都千代田区霞が関の経済産業省内に本部を置く。「つくばセンター」をはじめ、「北海道センター」(北海道札幌市)、「東北センター」(宮城県仙台市)、「福島再生可能エネルギー研究所」(福島県郡山市)、「臨海副都心センター」(東京都江東区)、「中部センター」(愛知県名古屋市)、「関西センター」(大阪府池田市)、「中国センター」(広島県東広島市)、「四国センター」(香川県高松市)、「九州センター」(佐賀県鳥栖市)に研究拠点を構えている。2018年に東京大学柏IIキャンパス内に人工知能のための大規模クラウド基盤(ABCI)を設置した。最大の研究拠点であるつくばセンターは筑波研究学園都市に位置し、産総研の約7割の研究者が集結している。
日本最大規模の国立研究開発法人であり、研究者評価制度、人事制度改革など日々様々な試行が行われており、その影響は他の国立研究開発法人や大学での研究制度にも及んできた。陣容は、研究職を中心とする常勤職員約2500名、事務系職員約700名に加え、企業・大学・外部研究機関等から約5200人(平成17(2005)年度受入延べ数)の外来研究者を受け入れている。 規模が匹敵する理化学研究所(略称は理研。文部科学省所管)とよく比較されるが、理研は基礎研究指向でライフサイエンス分野が強く、産総研は産業技術開発・工業化研究指向で材料開発研究分野が強い特徴を持つ。
(Wikipediaより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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