今回は、2021年12月10日金 チコちゃんに叱られる!「▽なぜヒツジを数える▽ラップの秘密▽大仏様の謎」の番組内容を紹介。
なんでラップはくっつくの?
確かによくくっつきますね。
いったいなぜ?
なんでラップはくっつくの?
本日の2つめ目の話題。
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、食べ物を大事にするステキな大人ってだーれ?」
岡村さんの指名で、高橋さんが回答者に。
視聴者からの質問。
食べ物から保存の話、ラップの話に。
チコちゃん「なんでラップはくっつくの?」
高橋さん「お皿にだけ反応するノリがついていて、静電気や摩擦が働くから。」といった趣旨の回答。
正解に至らず、叱られちゃいました。
岡村さんに聞いてみると、
岡村さん「静電気によって、ラップが自らくっつこうとする現象、ラップ現象がおこるから!」といった趣旨のよくわからない回答。
チコちゃんの答えは、「真っ平らだからそして柔らかいから」
真っ平らだからそして柔らかいから
解説してくれたのは、ラップ製造会社技術部の大森麻希子さん。
ラップがくっつくのは「真っ平ら」「柔らかい」という2つがポイント。
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同じビニール製という事でポリ袋とラップの表面を比較。
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ラップは表面が滑らかなのに対してポリ袋はデコボコ。
この表面が滑らかで真っ平らだと。ある自然の力が強く働きます。
それが、ファンデルワールス力。
距離がものすごく近づくと物質を構成している分子と分子が引っ張り合うという習性があります。
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これがファンデルワールス力。
ところが多くの物は表面がデコボコ。
分子がそれ以上近づけず、なかなかくっけません。
リンゴ同士をギュッと近付けてもくっつきません。
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これはリンゴの表面がデコボコしているから。
ちなみにチコちゃんの番組では、以前に「接着剤がくっつくのはなぜ?」を放送。
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接着剤は物体と物体の隙間に入り込み、分子同士のファンデルワールス力を働かせているからくっつきます。
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これをラップに置き換えて考えます。
ラップはそもそもが真っ平らなので食器に限りなく近づけます。
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ファンデルワールス力が働いてくっつきます。
そしてもう一つのポイントとなる「柔らかい」。
ラップは薄くて柔らかいので色んな物に密着する事ができます。
その際に密着した部分の内側と外側で大気圧に差が発生。
大気圧とは空気の重さによって生じる圧力の事。
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この力の大きさはその空間にある空気の量によって変化します。
ポテトチップスなどの密閉された袋を標高の高い山の上まで持って行くと膨らんだりするのはこの大気圧の力。
空気の量が多い地上で袋を閉じます。
そして、空気の量が少ない山の上に持っていきます。
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そうすると、袋の外よりも中の方が大気圧が大きくなって中から外に向かって力が働くから膨らみます。
これと逆の現象がラップと食器の間で起こっているとのこと。
ラップを引き出すと、その上下に均等に大気圧が働きます。
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しかし、ラップを食器にかけた瞬間にラップと食器の密着部分にあった空気が追い出されます。
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その部分だけ空気が少ない状態に。
すると空気が沢山ある外側から大気圧がかかってラップはくっつきます。
ラップに関する疑問をパパッと解決
ラップ大好き姉妹と一緒に解説。
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ラップには種類がある?
ラップの材質は「ポリ塩化ビニリデン製」と「ポリエチレン製」があります。
ポリ塩化ビニリデン製のラップは分子の密度が高いのでくっつく力も強く働きます。
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分子の隙間が狭いのでニオイ、水蒸気、酸素を通しにくいという性質。
冷蔵庫に入れていてもニオイ移りが少なく、乾燥もしにくい。
ポリエチレン製のラップはややくっつきにくく、その代わりに酸素を通しやすいという性質。
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そのため、保存している野菜や果物が呼吸できるという利点が。
くっつかない食器がある?
木の器などの凹凸の多い食器はラップでもファンデルワールス力が働きにくい。
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その際には水を垂らす事で水が接着剤代わりになって隙間を埋めてくれるのでくっつきやすくなります。
ラップの切れ目が分からなくなった時は?
スポンジでこするとすぐに切れ目が判明。
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スポンジは網目構造になっていてわずかな段差が多数存在。
それでこする事で段差が切れ目に引っかかり、摩擦の効果もあり切れ目がめくれます。
まとめ。
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結論
というわけで、
「なんでラップはくっつくの?」は、
「真っ平らだからそして柔らかいから」
でした。
解説してくれたのは
ラップ製造会社技術部の大森麻希子さん。
株式会社クレハの技術部の方のようです。
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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