今回はチコちゃんに叱られる! ▽音楽と踊りの謎▽帽子の謎▽ベートーヴェンの謎 初回放送日:2024年12月6日を紹介。
なんで音楽を聴くと踊りたくなるの?
なんで音楽を聴くと踊りたくなるの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、踊るのが好きなステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで音楽を聴くと踊りたくなるの?」
チコちゃんの答えは、「人間が言葉を話す生き物だから。」
人間が言葉を話す生き物だから
「踊る」には、音楽に合わせて足でリズムを取ったり、机を指でトントン叩いたり。
このような小さな動きも踊りの一種。
つまり、踊りとは耳で聴いた音に合わせてどこかしら体を動かすこと全般を指します。
そしてこの能力は赤ちゃんの頃から備わっています。
そこには「言葉を話す」という人間のコミュニケーション方法が関わっています。
私たちが初めに言葉を学ぶ時は、耳で聞いた言葉を自分で繰り返して徐々に覚えていくという学習プロセスが重要です。
これが踊りとの関連性が大きい。
言葉を発するのは口や喉などのパーツを動かす事に変わりはありません。
これは踊り全般に含まれることになります。
私たちは言葉を覚えるために聞いた音に合わせて体を動かすというお踊りと同じ仕組みの行動を日々行っていることに。
すなわち、音を聞いて、口やのどを動かすのが言葉で、手足など体を動かすのが躍りで同じ仕組み。
言葉を日常的に扱う人間にとっては踊るという行動はとても自然なこと。
また多くの人と一緒に踊るという行為は踊りを通して集団の心を一つにする効果があります。
協力して大きな問題に立ち向かうという人間の祖先の記憶が現代の人間にも受け継がれているとのこと。
例えば、狩の成功を祝う踊りもその一つ。
盆踊りも地域の人々の心を一つに。
ラグビーのニュージーランド代表(オールブラックス)が試合前に披露する踊りは、マオリ族の伝統的な踊りで「ハカ」なども。
人間が一番踊りたくなる音楽についてもいろいろ研究されています。
イギリスの研究では「複雑すぎず、かといって簡単すぎないちょうどいい難易度の音楽」がベストとされています。
アメリカの研究ではスティービー・ワンダーの「Superstition」がもっともよいという結果も。
どういう曲で踊りたくなるかはそれまで生きて来た環境や過去の経験とも密接に関係しているそう。
ちなみに、動物も音楽で踊ることも。
そこで、それまでの経験などが影響しない赤ちゃんが一番踊る曲を番組で検証。
先生が候補に挙げた曲はマイケル・ジャクソン「Black or White」
日本人200人の該当アンケートで候補に挙がったのはCreepy Nuts 「Bling-Bang-Bang-Born」
そして、「Superstition」を比較。
この3曲を生後1年以内の赤ちゃん3人に聞かせてどんな反応をするか観察。
結果は、「Superstition」が一番よかったとのこと。
結論
というわけで、
「なんで音楽を聴くと踊りたくなるの?」は、
「人間が言葉を話す生き物だから」
でした。
解説してくれたのは
慶應義塾大学の藤井進也准教授。
藤井 進也 (フジイ シンヤ)
FUJII Shinya
所属(所属キャンパス)
環境情報学部 (湘南藤沢)
職名
准教授
プロフィール
慶應義塾大学環境情報学部准教授.京都大学総合人間学部卒,京都大学大学院博士課程修了,博士(人間・環境学) .日本学術振興会特別研究員DC1(京都大学),PD(東京大学,ハーバード大学・ベスイスラエルディコーネスメディカルセンター),海外特別研究員(トロント大学サニーブルックヘルスサイエンスセンター),東京大学大学院教育学研究科特任助教,慶應義塾大学専任講師を経て,2019年9月より現職.ドラマーとしてアンミュージックスクール京都校を特待生認定修了.専門は音楽神経科学・音楽身体科学.
教員からのメッセージ
巧みで美しい身体運動は、音楽や芸術行為の中に満ち溢れています。ドラマーとして音楽を演奏する傍ら、ヒトの身体運動の不思議さに魅了され、一流ドラマーの身体科学研究をはじめました。研究をすればするほど、そもそもヒトはなぜ、リズムを奏でるのか、ヒトにとって音楽とは何か、より本質的な問いに迫りたいと思うようになりました。最近では、神経科学や発達脳科学の観点から、ヒトの音楽性の進化・発達的起源や、音楽・言語リズムの脳内処理過程、聴覚フィードバックを用いた運動学習やリハビリテーションについても研究を進めています。音楽や芸術についての神経科学・身体科学は、まだまだ未開拓の研究領域です。”ワクワク感とオリジナリティの追究” をモットーに、”おもろい” 研究を開拓・発信していきたいと思います。
経歴 – 藤井 進也
2019年09月 – 継続中 慶應義塾大学, 環境情報学部, 准教授
2023年10月 – 継続中 国立研究開発法人科学技術振興機構, 戦略的創造研究推進事業(さきがけ), さきがけ研究員(兼任)
2016年09月 – 2019年09月 慶應義塾大学, 環境情報学部, 専任講師
2015年09月 – 2016年08月 東京大学, 大学院 教育学研究科 身体教育学コース, 特任助教
2013年11月 – 2015年09月 トロント大学 サニーブルック研究所, カナディアン・パートナーシップ・フォー・ストロークリカバリー, 博士研究員
2011年05月 – 2013年10月 ハーバード大学 メディカルスクール, ベス・イスラエル・ディコーネス・メディカルセンター, 博士研究員
2010年04月 – 2013年03月 東京大学, 大学院 教育学研究科 身体教育学コース, 博士研究員
2013年04月 – 2015年03月 日本学術振興会, 海外特別研究員
2010年04月 – 2013年03月 日本学術振興会, 特別研究員PD
2007年04月 – 2010年03月 日本学術振興会, 特別研究員DC1
学歴
2007年04月 – 2010年03月 京都大学, 大学院 人間・環境学研究科, 共生人間学専攻 認知・行動科学講座
大学院, 修了, 博士
2005年04月 – 2007年03月 京都大学, 大学院 人間・環境学研究科, 共生人間学専攻 認知・行動科学講座
大学院, 修了, 修士
2001年04月 – 2005年03月 京都大学, 総合人間学部, 自然環境学科 環境適応論講座
大学, 卒業, その他
2002年04月 – 2004年03月 アンミュージックスクール京都校, ドラムス科, マスターコース
その他, 修了
学位
博士(人間・環境学), 京都大学, 課程, 2010年03月
熟練ドラム奏者の最速リズム運動制御機構
修士(人間・環境学), 京都大学, 課程, 2007年03月
(大学HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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