今回は、2020年8月21日金 チコちゃんに叱られる!「72分拡大版▽肉じゃが▽夏の怖い話▽お地蔵さん」の番組内容を紹介。
なんで子どもは縁石の上を歩きたがるの?
確かに子供は、縁石の上を歩きたがりますよね。
いったいなぜ?
なんで子どもは縁石の上を歩きたがるの?
本日の4つめ目の話題。
いつもの笑いから始まり。
チコちゃん「おもろなりたい。」
(鶴瓶さんの有名なセリフ)
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、子ども心をいつまでも忘れないステキな大人ってだーれ?」
岡村さんが立候補して、回答者に。
チコちゃんは、子供が縁石の上を歩いている写真を見せます。
チコちゃん「なんで子どもは縁石の上を歩きたがるの?」
岡村さん「これは、生まれた時の記憶なんですよ。産道。真っ直ぐ続く縁石に沿って歩く事で産道を通って生まれて来た記憶を、、、」
結局正解に至らず、叱られちゃいました。
チコちゃんの答えは、「限界に挑戦して己の能力を高めるため」
限界に挑戦して己の能力を高めるため
解説してくれたのは、聖隷クリストファー大学の細田直哉准教授。
縁石の上を歩く子どもには2つの現象が起こっています。
それが、新たなアフォーダンスの発見とフロー体験
アフォーダンス
アフォーダンスとは、過去の放送「ボタンを見れば押すものだと思うのはなぜ?」ででてきた概念。
私たちが普段行っている動作の手がかりを与えてくれる環境や特徴の事。
ティッシュはつまんで取る
ドアノブは握って開ける
ドアノブの形状によって自然と持ち方を変えて握るようになったり。
このアフォーダンスを発見することによって新たな動作をどんどん学んでいくのが人間の学習の一つ。
子どもにとっては縁石はアフォーダンスの対象。
何も無い平らな道でも歩行のアフォーダンスがあります。
そこに高いブロックがあるとすると、今度はその上を歩くという新しいアフォーダンスを発見。
このようにして常に新しいアフォーダンスを発見。
それを積み重ねて自らの能力の限界値を伸ばしていきます。
フロー体験
そしてもう一つ起こる現象がフロー体験。
フロー体験とはスポーツでよく耳にするゾーンと同様の言葉。
人は限界に挑戦すると集中力が高まって、時が止まったように感じたり、通常では出せないような能力を発揮できます。
これは簡単な挑戦では退屈で引き出せません。
その一方で難しい挑戦では、かえって不安が。
そこで、出来るか出来ないかギリギリに挑戦。
これが、フロー体験。
楽しさや充実感を覚えます。
このフロー体験を積み重ねることで結果として自分の能力の限界を超えて成長。
歩き始めの子どもは歩くだけでもフロー体験に入る事が出来ます。
それが年齢を重ねると普通に歩くだけでは退屈。
そこでただ歩くだけではないレベルアップしたものに挑戦してフロー体験を得ようとしているとのこと。
その一つがが縁石。
そこにさらにごっこ遊びのような想像を加える事で効果的にフロー体験に入る事が出来るとのこと。
横断歩道の白線。
ここを踏み外すとワニに食べられる、踏み外したらマグマに真っ逆さまと想像したり。
これらは、自分を効果的に追い込む良い手段。
フロー体験に入り込もうとする行動の一種。
これが大人になると、歩く事はただの移動手段。
変なことをしている所を人に見られると恥ずかしいという気持ちがまさったりして行動に移すのが難しくなります。
細田先生「実際は大人でも自分の限界を超えたいと心の底では思っているのが普通だと思います。」
街中の横断歩道を定点観測
もし白線の上だけを歩く大人がいればそれはフロー体験を求めている伸び盛りの大人。
色んな場所の横断歩道を観察。
11日目まで、まったくそのような人は現れず。
12日目に一人発見して、終了。
最後に細田先生からのアドバイス「縁石に上がって歩こうとする子どもに「危ないからやめなさい!」と叱るのは成長する機会を奪う行為なので少し大目に見て上げてください。」とのこと。
結論
というわけで、
「なんで子どもは縁石の上を歩きたがるの?」は、
「限界に挑戦して己の能力を高めるため」
でした。
解説してくれたのは
聖隷クリストファー大学の細田直哉准教授。
ホソダ ナオヤ
細田 直哉 社会福祉学部 こども教育福祉学科 准教授
■ 学歴
1. 1990/04~1995/03 東京大学 教養学部 文科Ⅲ類 卒業 学士(文学)
2. 1995/04~1998/03 東京大学大学院 教育学研究科 総合教育科学専攻教育学コース 修士課程修了 修士(教育学)
3. 2015/04~ 白梅学園大学大学院 子ども学研究科 子ども学専攻 博士課程
■ 所属学会
1. 2008/04~ 日本保育学会
2. 2010/08~ 日本発達心理学会
3. 2012/04~ 日本生態心理学会
4. 2015/09~ 日本教育心理学会
5. 2015/12~ こども環境学会
■ 現在の専門分野
心理学 (キーワード:教育心理学、生態学的心理学、発達と環境、教育人間学)
■ 著書・論文歴
1. 著書 身体とアフォーダンス:ギブソン『生態学的知覚システム』から読み解く 金子書房 シリーズ「身体とシステム」第2期 (共著) 2018/04
2. 著書 保育学用語辞典 p.120-p.122頁 (共著) 2019/12
3. 著書 あそんでまなぶ わたしとせかい―子どもの育ちと環境のひみつ pp.19-54, pp.74-80,pp.102-112頁 (共著) 2018/03
4. 著書 アフォーダンスの構想:知覚研究の生態心理学的デザイン所収
ダーウィン進化論の哲学:変化の諸法則 東京大学出版会 pp.217-266頁 (共著) 2001/02
5. 著書 アフォーダンスの心理学:生態心理学への道 pp.1-483頁 (単著) 2000/11
(大学HPより)
聖隷クリストファー大学(せいれいクリストファーだいがく、英語: Seirei Christopher University)は、静岡県浜松市北区三方原町3453に本部を置く日本の私立大学である。1992年に設置された。大学の略称はクリ大[要出典]。
校名の由来
ヨハネによる福音書第13章に、最後の晩餐のとき主イエスは「夕食の席から立ち上がって上着を脱ぎ、手ぬぐいをとって腰に巻き、それから水をたらいにいれて弟子たちの足を洗い……」とあるが、当時他人の足を洗うのは奴隷の役割であった。キリストが弟子たちに行動をもって最後の教えを示した。これが聖なる神様の奴隷(しもべ)を意味する「聖隷」の語源となった。クリストファーとは、「キリストを背負う者」の意味。3号館1階エントランスにその様子を描いたタイル画が展示されている。聖隷の創立者・長谷川保は、クリストファーがキリストを背負ったように、病人や障害者、お年寄りの不安や苦痛、悲しみを理解し、大事にケアする人がこの大学から育ってほしいとの願いから「聖隷クリストファー」と命名。一説には、シシリー・ソンダースが開設した英国の聖クリストファー・ホスピスの名称から名付けたともいわれている。
(Wikipediaより)
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