今回はチコちゃんに叱られる! 72分拡大版SP!スタジオにサプライズゲスト! 初回放送日:2024年12月27日日を紹介。
なんでひつまぶしとひまつぶしを見間違えちゃうの?
なんでひつまぶしとひまつぶしを見間違えちゃうの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、原稿を読み間違えないステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんでひつまぶしとひまつぶしを見間違えちゃうの?」
チコちゃんの答えは、「そのほうがお得だったから。」
そのほうがお得だったから
なぜ見間違いが起こるのかというと、見間違えた方がお得だと脳が本能的に判断しているから。
この原因になっているのが脳のトップダウン処理。
トップダウン処理とは既に持っている知識で見ているものや読んでいる文字を素早く都合の良いように解釈する能力。
例えば山道を歩いている時にロープや紐が地面に落ちていたら、「ヘビ!?」と感じてしまいがち。
これは、過去の知識から山=ヘビと脳が素早く処理。
襲われる危険を回避しようとする防衛本能が働いているからです。
危険回避のためにはヘビを危険ではないと間違えるよりかは、ロープを危険であると勘違いした方がより防衛的。
つまり見間違えた方がお得とのこと。
大昔、人類は凶暴な動物に襲われるリスクと常に隣り合わせで生きていました。
一瞬の判断の遅れが致命的になる世界。
謎の影や僅かな物音を危険なものとして素早く判断するクセがついています。
そこから生きるために必要な知識を蓄えます。
目や耳にしたものを経験から当てはめて考えるというトップダウン処理が自然な脳の使い方。
これが見間違いを起こす元凶。
例えば「スポーツ選手が粉骨砕身」を「スポーツ選手が粉砕骨折」と見間違えてしまいがち。
これは、選手を心配する気持ちと、スポーツ選手にケガは付き物という知識から起こるもの。
「ひつまぶし」と「ひまつぶし」の場合は、ひまつぶしの方が文字として見た時に馴染みがあります。
素早さ優先で脳が処理している可能性が高いとのこと。
こういったトップダウン処理によって起こる面白い現象について解説。
「ぷ。」という文字を日本人に見せると、すぐにひらがらの文字と認識できます。
ひらがなを知らない外国人からはボウリングをしていると考えるそう。
ピクトグラムですね。
アルファベットをデフォルメしたフォントを日本人に見せると、なんだか暗号のように感じます。
英語を解する外国人からは英語の文章として読むことができます。
最後に読み間違えの例。
初めに「えき でんしゃ せんろ」と来るので電車を頭に浮かべてしまいます。
そこからは駅名の羅列だと勝手に解釈して勘違いする例。
ちなみに逆に道に落ちている瓶のフタをお金に見間違えるといったポジティブ方向の見間違い。
お金だったら嬉しいという願望によって、その方がお得だから起こっているとのこと。
結論
というわけで、
「なんでひつまぶしとひまつぶしを見間違えちゃうの?」は、
「そのほうがお得だったから」
でした。
解説してくれたのは
中央大学の有賀敦紀教授。
アリガ アツノリ
有賀 敦紀
ARIGA Atsunori
所属
文学部 教授
その他担当機関
文学研究科心理学専攻博士課程前期課程
文学研究科心理学専攻博士課程後期課程
ホームページ
https://sites.google.com/site/atsuariga/
外部リンク
学位
博士(心理学) ( 東京大学 )
学歴
2009年5月
東京大学 人文社会系研究科 基礎文化研究専攻 博士後期 満期退学
経歴
2022年4月 – 現在
中央大学 文学部 教授
2020年4月 – 2022年3月
広島大学 大学院人間社会科学研究科 准教授
2016年4月 – 2020年3月
広島大学 大学院総合科学研究科 准教授
2014年4月 – 2016年3月
立正大学 心理学部 准教授
2011年4月 – 2014年3月
立正大学 心理学部 専任講師
所属学協会
日本認知心理学会
日本心理学会
日本基礎心理学会
Vision Sciences Society
Society for Neuroscience
(大学HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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