今回はチコちゃんに叱られる! 72分拡大版SP!スタジオにサプライズゲスト! 初回放送日:2024年12月27日日を紹介。
なんで深海魚って光るの?
なんで深海魚って光るの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、キラキラ光り輝いているステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで深海魚って光るの?」
チコちゃんの答えは、「酸素が毒だから。」
酸素が毒だから
深海魚とは水深200mよりも深い所に住む魚類。
その深海魚の8割以上が光るという特徴があります。
その光は過酷な深海を生き抜くために役立っています。
チョウチンアンコウは頭に光るアンテナのような発光器を持っています。
この光をエサに見せかけて獲物をおびき寄せます。
狩りを効率化しています。
他にヨロイザメは敵から身を隠すためにお腹の部分を青白く光らせます。
太陽の光がわずかに届く深海は青白い世界。
普通の状態だと下から見上げる敵からは黒いシルエットが見えてしまいます。
そこで、体を光らせる事で目立たなくなります。
これらの光の使い方はサバイバル術。
結果的に光を利用していますが光るようになった理由は別とのこと。
ポイントは、「酸素は毒」
多くの生物は酸素をエネルギーに変える仕組みを使って生きています。
酸素は同時に酸化という現象も引き起こします。
これは体には悪影響を与えます。
人間の場合はエネルギーの源である酸素は肺から取り込まれます。
血管を通して全身の細胞へ運ばれます。
食べ物などの栄養素と結びつくことでエネルギーに。
体の重要な器官を動かし、体温を上げ、ものを考えたりと生きるために利用されます。
ところがエネルギーを作り出す過程で一部の酸素は酸化を起こします。
酸化によって体の組織の形が変わって破壊されてしまうことに。
人間の場合は酸化を防ぐために呼吸を行ってエネルギーを作ります。
同時に約98%の酸素を二酸化炭素に変えて体の外に排出。
酸素を無毒化します。
一方で深海魚の場合は酸化を防ぐために酸素を光るエネルギーに変換。
これは大昔の地球の大気が変化した事で生まれた能力。
今から35億年前の地球の大気に酸素は存在していませんでした、。
そんな酸素のない状態で最初の生命が誕生した際には無酸素で生活。
それから太陽の光による光合成によって酸素を作る生物シアノバクテリアが誕生。
そして、大気中に酸素が増え、酸素に対応できない細胞生物の多くは死滅することに。
対照的に酸素を活かすように進化した生物は繁栄するようになります。
光る深海生物はより多くの酸素を無毒化するために酸素を光のエネルギーとしても使い始めます。
その光を深海で生き抜くために利用するように進化することに。
その光る仕組みには大きく2つ。
・光るプランクトンを食べる
カイアシ類などの光るプランクトンは酸素と反応して光る物質を持っています。
深海魚はそれらをエサとして食べる事で光る物質(ルシフェリンとルシフェラーゼ)を酸素と結びつけて発光。
多くの酸素を二酸化炭素に変えて体の外に放出するように進化しました。
・発光バクテリアを体に住まわせる
チョウチンアンコウは発光器の先に大量の光るバクテリアを住まわせています。
バクテリアは酸素をエネルギー源にして光を作り出します。
アンコウは酸素をバクテリアに送り込んで光をコントロールするとのこと。
酸素を無毒化するために深海魚は光っているというのが今回の答え。
せっかく光っているのでそれを何かに活かせないかと罠にしたり、カモフラージュに使ったりしているとのこと。
結論
というわけで、
「なんで深海魚って光るの?」は、
「酸素が毒だから」
でした。
解説してくれたのは
産業技術総合研究所の近江谷克裕医学博士。
研究者番号 20223951
外部サイト
所属 (現在) 2024年度: 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 首席研究員
所属 (過去の研究課題情報に基づく)
2020年度 – 2023年度: 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 招聘研究員
2016年度 – 2019年度: 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究部門長
2016年度 – 2017年度: 産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 部門長
2016年度: 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員
2015年度: 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, その他
2015年度: 国立研究開発法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究部門長
2014年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, その他
2012年度 – 2014年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究部門長
2013年度: 産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究部門長
2012年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, 主幹研究員
2011年度: 産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 副研究部長
2010年度 – 2011年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 副研究部門長
2010年度: 北海道大学, 産業技術総合研究所・生物プロセス研究部門, 副研究部門長
2010年度: 産業技術総合研究所, 副研究部門長
2009年度 – 2010年度: 産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー部門, 主幹研究員
2009年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー研究部門, 主幹研究員
2008年度 – 2009年度: 産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー研究部門, 主幹研究員
2007年度 – 2008年度: 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授
2006年度: 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授
2005年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, グループ長
2005年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, セルフエンジニアリング研究部門, 研究グループ長
2005年度: 産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, グループ長
2004年度 – 2005年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 研究グループ長
2003年度 – 2005年度: 産業技術総合研究所, 人間系特別研究体, グループ長
2004年度: 独立行政法人, 産業技術総合研究所・セルエンジニアリング研究部門, グループ長
2004年度: 独立行政法人, 産業技術総合研究所・セルエンジニアリング研究部門, グループ長(研究職)
2004年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, グループ長(研究職)
2004年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンニアリング研究部門, グループ長
2003年度: 独立行政法人, 産業技術総合研究所・人間系特別研究体, グループ長(研究職)
2003年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, セルダイナミクス研究グループ, グループ長
2003年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間系特別研究体・細胞機能操作, グループ長
2002年度 – 2003年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間系特別研究体, グループ長
2002年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間系特別研究体, 研究グループ長
2001年度 – 2002年度: 工業技術院, 大阪工業技術研究所, 主任研究官
2001年度: 独立行政法人, 産業技術総合研究所, 主任研究員
2001年度: 独立行政法人産業技術総合研究所, グループ長
1997年度 – 2000年度: 静岡大学, 教育学部, 助教授
1994年度: 新科学技術事業団, 研究員
1991年度: (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第二研究部, 研究員
(HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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