今回はチチコちゃんに叱られる! ▽なぜ手をつなぐ▽もしもしって▽すあしとはだし 初回放送日:2025年8月22日を紹介。
なんで電話で「もしもし」って言うの?
なんで電話で「もしもし」って言うの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、電話の対応がステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで電話で「もしもし」って言うの?」
チコちゃんの答えは、「「おいおい」が不快だったから。」
「おいおい」が不快だったから
意外と知らない「もしもし」の深い歴史
電話をかけるとき、私たちの口から自然と出る「もしもし」という言葉。
当たり前のように使っていますが、その言葉に深い歴史と、先人たちの試行錯誤が詰まっていることをご存知でしょうか?
今回は、そんな「もしもし」の意外なルーツをご紹介します。
「おいおい」が主流だった時代
今から100年以上も前、日本で電話が開通したばかりの頃、相手に呼びかける言葉として使われていたのは「もしもし」ではなく、「おいおい」でした。
1890年、日本で初めて東京と横浜の間で電話が開通しました。
しかし、今のように直接相手につながるのではなく、「電話交換手」と呼ばれるオペレーターが手動で回線をつなぐ仕組みだったそうです。
このとき、電話をかけた人は交換手に向かって「おいおい」と呼びかけ、交換手もまた「おいおい」と答えていました。
今では少し乱暴に聞こえるこの言葉ですが、当時の電話は音が聞き取りにくく、遠くにいる人に大声で話しかけるように「おーい!おーい!」と語気を強めていたため、余計に乱暴な印象を与えていたようです。
「もしもし」誕生の背景
そんな「おいおい」に代わって「もしもし」が広まったのには、いくつかの理由がありました。
ひとつは、当時の電話利用者の声です。
電話開通当初の利用者はお金持ちや役人が主でした。
それに対して、交換手には言葉遣いが乱暴なアルバイトの学生も多く、この「おいおい」というやりとりに不快感を抱く人が少なくありませんでした。
また、電話サービスの創設に尽力した大井才太郎という人物。
自分の名前を連呼されているようで不快に感じていたというエピソードも残っています。
こうした状況の中で、電話をかける際にふさわしい言葉として広まっていったのが「もしもし」だったのです。
「もしもし」の語源は、「申し上げます」という意味の「もうし」を重ねた「もうしもうし」が短くなったものです。
相手を敬い、へりくだる意味合いを持つこの言葉は、乱暴な「おいおい」に代わる、丁寧な言葉として次第に定着していきました。
女性の声と「もしもし」
もう一つの大きな転機は、電話交換手に女性が増えたことです。
「おいおい」という言葉を女性に使わせるのは不適当だという考えが広まり、優しく聞こえる女性の声にふさわしい言葉として、「もしもし」が採用されるようになったと言われています。
1903年に発表された小説にはすでに「もしもし」という言葉が登場しており、この頃にはすでに電話で使う言葉として広く知られていたようです。
「もしもし」は失礼な言葉?
ビジネスの場では、「もしもし」は失礼にあたるというマナーが一般的です。
しかし、本来の語源に立ち返ると、「もしもし」は自分がへりくだり、相手を高める意味合いを持つ、非常に丁寧な言葉なのです。
もちろん、TPOをわきまえて「お世話になっております」や「お疲れ様です」を使うのが現代のビジネスシーンでの基本です。
しかし、その言葉の裏に隠された歴史を知ると、「もしもし」という言葉を少し違った目で見てしまうかもしれませんね。
何気なく使っている言葉にも、先人たちの知恵や工夫、そして文化が詰まっています。
この機会に、身の回りにある言葉のルーツを探してみるのも面白いかもしれません。
結論
というわけで、
「なんで電話で「もしもし」って言うの?」は、
「「おいおい」が不快だったから」
でした。
解説してくれたのは
国語辞典編纂者の飯間浩明さん。
飯間 浩明(いいま ひろあき、1967年10月21日 – )は、日本の日本語学者、辞書編纂者。『三省堂国語辞典』編集委員[1]。
経歴
香川県高松市出身[1]。早稲田大学第一文学部卒業、早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得。専門は日本語学[1]。
修了してアルバイトとして三省堂の辞書編纂に携わった後、第6版より『三省堂国語辞典』の編集委員および早稲田大学・成城大学などで非常勤講師を務めている[1]。
(HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
他の記事もよろしくね。