今回はチコちゃんに叱られる! ▽アサガオの謎▽歩行者天国の謎▽千手観音の謎 初回放送日NHK総合テレビジョン7月24日(金)を紹介。
なんでアサガオは朝になると咲くの?
なんでアサガオは朝になると咲くの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、植物を大切にしているステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんでアサガオは朝になると咲くの?」
チコちゃんの答えは、「朝の明るさを感じて咲くんじゃなくて10時間ぐらい暗かったから咲く」
朝の明るさを感じて咲くんじゃなくて10時間ぐらい暗かったから咲く
小学生の夏休みのお世話の定番といえば「アサガオ」ですよね。
「朝日を浴びて元気に咲くアサガオ」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
「でも、なんで朝になると咲くんだろう?」
「光を浴びて咲いているのかな?」
そんな疑問について、テレビ番組で九州大学の仁田坂英二准教授が、目からウロコの真実を明かしてくれました!
今回はその内容をたっぷり引用しながら、アサガオの開花に隠された賢い生き残り戦略をご紹介します。
アサガオが開花する本当の理由は?
チコちゃんの番組での答えはズバリ、「朝の明るさを感じて咲くんじゃなくて、10時間ぐらい暗かったから咲く」でした!
なんと、アサガオは朝の光に反応して咲いているわけではなかったのです。驚きですよね。
アサガオは春に種をまくと、気温が20℃以上あれば5日前後で発芽します。
そこから1か月半ほどかけてツルをぐんぐん伸ばして成長します。
ここで大きなポイントになるのが「6月の夏至(げし)」です。
夏至は1年で最も昼が長くて夜が短い日ですが、夏至を境にして少しずつ夜の時間が長くなっていきます。
アサガオの葉っぱや花には、光を感知する優れた機能があります。
暗い時間の長さの変化を敏感に察知しているのです。
夏至を過ぎて夜が長くなり始めたことを感じ取ると、アサガオはつぼみを作り始め、7月下旬頃になると一気に開花を迎えます。
ポイントは「10時間の暗闇」!8月のアサガオは夜明け前に咲いている?
アサガオが開花するために必要なスイッチ、それこそが「約10時間の暗闇」です。
実は、7月と8月ではアサガオが咲く時間帯が少し違っています。
【7月下旬の場合】
暗くなる時間:夜6:45頃
そこから10時間後:朝4:45頃
この時期の日の出は朝4:45頃なので、ちょうど日の出のタイミングと重なって花が開きます。
【8月下旬の場合】
暗くなる時間:夜6:15頃
そこから10時間後:朝4:15頃
ところが8月下旬になると、日の出の時刻は朝5:15頃まで遅くなります。
つまり、まだ外が真っ暗な朝4:15頃にアサガオは咲いているのです!
「朝顔」という名前ですが、実はまだ夜が明けていない暗闇の中で開花していたのですね。
【実験】アサガオを夜に咲かせることはできる?
「暗闇がスイッチなら、人工的に夜咲かせることもできるのでは?」と思いますよね。
番組では、つぼみの状態のアサガオを使って実験を行っていました。
午前10:45からアサガオを真っ暗な場所に置いたところ、
ぴったり10時間後の夜8:45にばっちり花が開花しました!
朝の光ではなく「暗闇の時間」をカウントして咲いていることが、見事に証明された実験でした。
なぜ「明るさ」ではなく「暗闇」をスイッチにしたの?
では、アサガオはなぜそこまでして暗闇の時間をカウントし、朝早くに咲こうとするのでしょうか?
その理由は、アサガオの生き残り戦略にありました。
アサガオは自分の花粉だけで受粉ができる植物です(自家受粉)。
しかし、こればかりを続けていると、近親交配が進んで次第に遺伝子が弱くなり、環境の変化に弱い植物になってしまうという弱点があります。
そこでアサガオは、虫たちに別の株の花粉を運んでもらいたいと考えています。
虫たちが活発に動き始めるのは、空が明るくなり始める早朝です。
そのため、アサガオは虫たちが動き出すタイミングに合わせて花を咲かせる必要があります。
ここで「朝の光」をスイッチにしてしまうと、大きな問題が起こります。
アサガオが蕾から花を開かせるまでには、30分から1時間ほどの時間がかかります。
朝の光を感じてから咲き始めたのでは、開花が間に合わず、虫たちの活動のピークを逃してしまうのです。
そのため、日没からの「暗闇」を時計代わりにして時間を計算し、虫が動き出す早朝にはすでに満開の状態で待機できるように進化したのではないか、と考えられています。
まとめ:アサガオの健気で賢いタイムスケジュール
「朝顔」という可愛い名前の裏には、生き残るために暗闇の時間を正確に測り、虫たちの活動時間に合わせて先回りして咲くという、ものすごい知恵が隠されていました。
夏休みにアサガオを観察するときは、ぜひ「今、暗闇の時間を一生懸命カウントしているんだな」と想像してみてください。いつものアサガオが、もっと愛おしく感じられるかもしれませんね!
朝顔は、昔から突然変異がよく知られています。
最後に珍しい朝顔を紹介。
一般的なアサガオには、裏と表がありますが、裏を作る遺伝子の変異でできたもの
その他にも数千本に一本の重力を感じる遺伝子の変異アサガオ
その他、こんなものも
結論
というわけで、
「なんでアサガオは朝になると咲くの?」は、
「朝の明るさを感じて咲くんじゃなくて10時間ぐらい暗かったから咲く」
でした。
解説してくれたのは
九州大学の仁田坂英二准教授。
ニタサカ エイジ
仁田坂 英二
NITASAKA EIJI
所属
理学研究院 生物科学部門 准教授
植物フロンティア研究センター (併任)
システム生命科学府 システム生命科学専攻(併任)
理学部 生物学科(併任)
連絡先
メールアドレス
電話番号
0928024327
プロフィール
日本独自の遺伝学研究の材料である、アサガオ(Ipomoea nil)を主な材料として遺伝学および分子生物学的研究を行っている。 具体的な内容としては、アサガオの突然変異体の原因遺伝子の単離をすることで、植物の形態形成機構の解明と、その突然変異体を誘発しているトランスポゾン自体の構造や転移機構を主たる研究課題として研究を行っている。 また、文部科学省ナショナルバイオリソースプロジェクト「アサガオ」の代表機関の業務として、突然変異系統およびその情報の収集・維持、遺伝学的解析、ゲノム関連情報の整備、近縁種の収集、系統関係の解析等も行っている。 私が保存しているアサガオの突然変異体(変化アサガオ)は非常に貴重なもので日本ではこの研究室でしか保存されていないものがほとんどである。そのため、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)等、日本各地の博物館や植物園に協力して生きたアサガオの展示や文献の調査等も行っている。
ホームページ
http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/
アサガオの変異体情報全般を収録したホームページ。文部科学省のナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)のリソースページ
(大学HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
他の記事もよろしくね。