今回は、2018年11月30日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
痛いところに手を当てるのはなぜ
そういえば、痛いときにさすったり、手を当てたりするね。
そうすれば、痛みが減る気がする。
なぜなんだろう?
痛いところに手を当てるのはなぜ
本日の一問目。
チコちゃん「リアクションが大きくてステキな大人ってだーれ?」
岡村さんの意見で、濱口さんが回答者。
チコちゃん「優ちゃん。じゃあよゐこはさぁ、番組でサバイバル生活とかやってたじゃん?アレって怪我とかも多かったんじゃない?」
濱口さん「僕は、お腹を壊したことも怪我も無いんです。」
チコちゃん「今日は帰って!もうね。全く使えないから。そんな人は。」
岡村さんの助言で、意見修正。
濱口さん「結構、怪我しました。色々擦り傷も多いですし。」
とうその証言。
チコちゃん「怪我をして痛い時の状況を再現して」
濱口さんは、足を打って、手で打ったところを押さえます。
チコちゃん「その手なに?」
チコちゃん「なんで痛いところに手を当てちゃうの?」
濱口さん「かばおうとした。」
正解に至らず、叱られちゃいました。
番組VTRでは、NHKスタッフさんの同僚にハリセンで不意打ち。
その反応を見てみると、皆さん、殴られたところを手で押さえています。
カミナリ(竹内まなぶ、石田たくみ)さん登場。
叩き漫才のかみなりのお二人。
![](http://xn--h9jua5ezakf0c3qner030b.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG-0496-300x167.jpg)
漫才を披露。
叩かれた時のまなぶさん、手を当てていません。
スタッフ「痛くないんですか?」
まなぶさん「今は笑いが起きなかったじゃないですか?痛いです。」
楽屋に戻ると「今のは痛かったなぁ。」といって手を当てているそう。
でも、その理由はわからないとのこと。
チコちゃんの答えは、
「痛みより触覚の方が優先されるから」
そうだったんだ!
痛みより触覚のほうが優先されるから。
解説してくれたのは生理学研究所の医学博士、柿木隆介先生。
手を当てて触る事で痛いという感覚を和らげているとのこと。
脳は意外と単純で、複数の感覚が一緒に来ると優先順位をつける機能があります。
![](http://xn--h9jua5ezakf0c3qner030b.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG-0506-300x161.jpg)
その感覚の優先順位は、
運動
触覚
痛み
冷覚
かゆみ
これらの感覚を同時に感じると脳は上位の者を優先的に感じるとのこと。
![](http://xn--h9jua5ezakf0c3qner030b.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG-0508-300x169.jpg)
痛みを感じた時にその部分を手でさすります。
すると痛みの感覚よりも触ったという感覚を脳は大切だと認識して痛みが減るとのこと。
手を当てる事でどの程度痛みが和らぐ?
痛みを数値化できるペインビジョン(機器)を使って検証。
![](http://xn--h9jua5ezakf0c3qner030b.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG-0509-300x165.jpg)
腕に電気を流して痛みを与え、その痛みの度合いが数値として表示可能。
![](http://xn--h9jua5ezakf0c3qner030b.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG-0510-300x167.jpg)
まずは手を当てない場合を測定。
強い痛みを与えると、手を当てない場合の数値は 33.5
続いて手を当てる(さする)場合。
すると数値は 9.2
痛みの度合いは約4分の一に。
自分ではなく、他人に触られてもこの反応は同様。
幼い子どもが痛い部位に母親が手でさすってあげるのは正しいとのこと。
再度、ペインビジョンで柿木先生に手でさすってもらって測定。
測定結果は 9.5
![](http://xn--h9jua5ezakf0c3qner030b.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG-0515-300x170.jpg)
自分で触れた時と同じような数値。
柿木先生「痛いの痛いの飛んでいけー!って優しくなでるでしょ?あれは科学的に正しいんですよ。」
ナレーション「最初はちょっと怖かった先生の手には優しい温もりがありました。」
結論
というわけで、
「痛いところに手を当てるのはなぜ」は、
「痛みより触覚のほうが優先されるから。」
でした。
解説してくれたのは
生理学研究所の医学博士 柿木隆介先生。
柿木隆介先生。
システム脳科学研究領域 統合生理研究部門(柿木隆介研究室)
教授
柿木 隆介
かきぎ りゅうすけ / KAKIGI, Ryusuke
所属部門: [ 安全衛生管理室 ] [ 統合生理研究部門 ]
略歴
九州大学医学部卒,医学博士。
佐賀医科大学助手,ロンドン大学研究員,佐賀医科大学講師を経て1993年3月から現職。
専攻
神経生理学,神経内科学
代表的な論文・著書
H. Mochizuki, et al., J Neurophysiol. 102, 2657 (2009)
K. Inui, R. Kakigi, J Neurol Neurosurg Psychiatry 83, 551 (2012)
H. Okamoto et al., Sci Rep 4, e3927 (2014)
(生理学研究所HPより)
生理学研究所(せいりがくけんきゅうじょ、英語: National Institute for Physiological Sciences)は、自然科学研究機構を構成する、愛知県岡崎市にある大学共同利用機関。人体基礎生理学分野における日本の中核的な国立研究所である。人体の生命活動を総合的に解明することを目標に研究活動を行っている。
国家事業であるナショナルバイオリソースプロジェクトのニホンザル分野を担当している。
2010年4月現在、以下の6つの研究系と4つの研究施設及び技術課を有している。
研究系
分子生理研究系
細胞器官研究系
生体情報研究系
統合生理研究系
大脳皮質機能研究系
発達生理学研究系
研究施設
行動・代謝分子解析センター
多次元共同脳科学推進センター
脳機能計測・支援センター
情報処理・発信センター
また、岡崎共通研究施設の動物実験センター、岡崎統合バイオサイエンスセンターとも連携している。経理など管理業務は岡崎統合事務センターで行われている。 総合研究大学院大学の大学院生に対する教育も実施している。
(Wikipediaより)
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