今回はチコちゃんに叱られる! 年末拡大版SP▽除夜の鐘の謎▽“今年の漢字”の謎 初回放送日NHK総合テレビジョン12月26日(金)午後7:30を紹介。
「じ、ぢ」「ず、づ」のようになんで同じ発音のひらがながあるの?
「じ、ぢ」「ず、づ」のようになんで同じ発音のひらがながあるの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、読み間違いをしないステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「「じ、ぢ」「ず、づ」のようになんで同じ発音のひらがながあるの?」
チコちゃんの答えは、「芥川龍之介たちが待ったをかけたから。」
芥川龍之介たちが待ったをかけたから
「じ・ぢ」「ず・づ」はなぜ今も両方あるの? 文豪・芥川龍之介が守った言葉のルール
「鼻血」はなぜ「はなじ」ではなく「はなぢ」と書くのでしょうか?
「続く」はなぜ「すずく」ではなく「つづく」なのでしょうか?
現代の私たちは、これらを同じ発音で喋っています。
それなのに、書き方だけが分かれているのは少し不思議ですよね。
実はこのルール、文豪・芥川龍之介をはじめとする知識人たちが、国を相手に大反対して守り抜いたものだったのです。
昔は「ぢ」と「づ」の発音は全く違った!
国語辞典編纂者の飯間浩明さんによると、昔の日本人はこれらをはっきりと使い分けていました。
「じ」:今の発音と同じ
「ぢ」:「でぃ (di)」に近い発音
「ず」:今の発音と同じ
「づ」:「どぅ (du)」に近い発音
例えば、昔の人は「もみじ」ではなく「もみでぃ(もみぢ)」と発音していました。
しかし、時代が経つにつれて日本人の口の動きが変化していきます。
「い」や「う」は口の開きが狭い母音であるため、前後の音に引っ張られやすい性質があります。
その結果、江戸時代の初期ごろには、発音の区別がほとんどなくなってしまいました。
耳で聞く分には同じ音になったのに、文字の書き分けだけが江戸・明治・大正と受け継がれていったのです。
文部省の「廃止案」に芥川龍之介が激怒!
1924年(大正13年)、ついに文部省が動きました。
「発音が同じなんだから、ややこしい『ぢ』や『づ』はもう廃止して、『じ』と『ず』に統一してしまおう!」という改定案を出したのです。
これに真っ向から「待った!」をかけたのが、芥川龍之介でした。
彼はこの廃止案に対し、強烈な言葉で反論しました。
1. 言葉の成り立ちが無視される
芥川は「『つねづね(常々)』のように、同じ言葉を繰り返して濁る場合に、『つねずね』と書くのは理屈に合わない。不自然だ!」と主張しました。
これを無理に変えることは「理性の尊厳を失わせる」とまで言い切り、激しい怒りを見せたのです。
2. 先人たちへの敬意
また、「これまで美しい日本語を磨き上げてきた、明治以降の作家たちの努力を侮辱している」とも指摘しました。
文字にはその言葉の歴史や魂が宿っていると考えたのですね。
この文豪たちの猛反対によって、当時の改定案は見送られることになりました。
現代に残る「例外ルール」の正体
戦後の1946年、内閣によって「現代かなづかい」が告示されました。
ここでは「原則として『じ』と『ず』を使う」と決まりましたが、芥川たちの意見を汲み取る形で、「ぢ」と「づ」を使っても良い例外が残されました。
現在、私たちが「ぢ」や「づ」を使うのは、主に以下の2つのパターンです。
2つの言葉が組み合わさって濁ったもの
鼻 + 血 = 鼻血(はなぢ)
三 + 月 = 三日月(みかづき)
真 + 近 = 間近(まぢか)
同じ音が続いて濁ったもの
続く(つ + つく) = 続く(つづく)
縮む(ち + ちむ) = 縮む(ちぢむ)
鼓(つ + つみ) = 鼓(つづみ)
これらは、元の言葉が「ち」や「つ」であることがはっきりしているため、その面影を残すために「ぢ・づ」と書くルールになっています。
まとめ:文字に残る「言葉の歴史」
もし芥川龍之介たちが反対していなければ、今ごろ私たちは「はなじ」や「つずく」と書いていたかもしれません。
「ぢ」や「づ」という文字は、単なる記号ではなく、日本語が歩んできた長い歴史の忘れ物のような存在です。
次に「三日月」や「続く」という文字を書くときは、その一文字を守り抜いた文豪たちの情熱を、ちょっと思い出してみてくださいね。
結論
というわけで、
「「じ、ぢ」「ず、づ」のようになんで同じ発音のひらがながあるの?」は、
「芥川龍之介たちが待ったをかけたから」
でした。
解説してくれたのは
国語辞典の編纂者である飯間浩明さん。
飯間 浩明(いいま ひろあき、1967年10月21日 – )は日本の日本語学者、辞書編纂者。『三省堂国語辞典』編集委員[1]。
経歴
香川県高松市出身[1]。
早稲田大学第一文学部卒業後、同大学院文学研究科博士課程単位取得。専門は日本語学[1]。
修了してアルバイトとして三省堂の辞書編纂に携わった後、第六版より『三省堂国語辞典』の編集委員および早稲田大学・成城大学などで非常勤講師を務めている[1]。
著書
単著
『遊ぶ日本語不思議な日本語』岩波書店〈岩波アクティブ新書75〉、2003年。ISBN 4007000751
『非論理的な人のための論理的な文章の書き方入門』ディスカヴァー・トゥエンティワン〈ディスカヴァー携書29〉、2008年。ISBN 9784887596795
『ことばから誤解が生まれる』中央公論新社〈中公新書ラクレ386〉、2011年。ISBN 9784121503862
『伝わる文章の書き方教室:書き換えトレーニング10講』筑摩書房〈ちくまプリマー新書151〉、2011年。ISBN 9784480688538
『辞書を編む』光文社〈光文社新書635〉、2013年。ISBN 9784334037383
『辞書に載る言葉はどこから探してくるのか?:ワードハンティングの現場から』ディスカヴァー・トゥエンティワン〈ディスカヴァー携書115〉、2013年。ISBN 9784799314333
『三省堂国語辞典のひみつ』三省堂、2014年。ISBN 9784385364155(新潮文庫、2017年。ISBN 9784101206769)
『辞書には載らなかった不採用語辞典』PHP研究所、2014年。ISBN 9784569818160
『辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術』PHP研究所〈PHP新書983〉、2015年。ISBN 9784569824840
『国語辞典のゆくえ:文学の世界』NHK出版、2017年。ISBN 9784149109688
『小説の言葉尻をとらえてみた』光文社〈光文社新書910〉、2017年。ISBN 9784334043162
『伝わるシンプル文章術』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2018年。ISBN 9784799322420
『ことばハンター:国語辞典はこうつくる』ポプラ社、2019年。ISBN 9784591160725
『つまずきやすい日本語』NHK出版、2019年。ISBN 9784144072420
『知っておくと役立つ街の変な日本語』朝日新聞出版〈朝日新書738〉、2019年。ISBN 9784022950420
『日本語はこわくない』PHP研究所、2021年。ISBN 9784569850979
共著
『サクっと書けちゃう!文章レシピ60』新星出版社、2018年。ISBN 9784405103238
『日本語をつかまえろ!』毎日新聞出版、2019年。ISBN 9784620326115
『日本語をもっとつかまえろ!』毎日新聞出版、2021年。ISBN 9784620326986
編著
『小学館 四字熟語を知る辞典』小学館、2018年。ISBN 9784095041827
監修
『NHKわかる国語 読み書きのツボ:小学校3・4年生向け国語番組』MCプレス、2005年。ISBN 9784901972314
『重要度順「伝わる文章」を書く技術』新星出版社、2015年。ISBN 9784405102538
『気持ちを表すことばの辞典』ナツメ社、2021年。ISBN 9784816370410
(Wikipediaより)
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