今回は、チコちゃんに叱られる! ▽ドラムの不思議▽右利きと左利き▽お面のナゾ 初回放送日：2024年9月6日を紹介。
なんでお祭りでお面が売られているの？
なんでお祭りでお面が売られているの？
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、お祭りときいてテンションが上がるステキな大人ってだーれ？」
チコちゃん「なんでお祭りでお面が売られているの？」
チコちゃんの答えは、「誰だか分からなくなってはっちゃけるため。」
誰だか分からなくなってはっちゃけるため
お面の歴史は非常に古く、縄文時代の遺跡から土で作られたお面や弥生時代の遺跡から木製のお面があります。
これらの時代のお面は主に宗教的儀式で使われていたと考えられています。
古代の人々は森や海などの自然には神様が宿ると信じていました。
正月や田植えの時期になると自然界から神が訪れると考えていました。
実際には目にする事が出来ない神様の姿を具現化させる必要が。
そこで、お祈りする人がお面を被って神様に変身させてお祈りを捧げるという儀式が。
奈良時代になって中国大陸から散楽という大衆芸能が日本へ伝わると、お面の役割は変わります。
散楽は歌、踊り、曲芸などを見せる娯楽的な芸。
この散楽をもとにして面を付けて演技する能や狂言へ発展しました。
能の面を代表する小面や般若など200種類以上の面が誕生しました。
しかし、この能や狂言の面がお祭りのお面のルーツになったわけではないそう。
能や狂言は主に身分の高い貴族や武家が楽しむもの。
庶民にはほとんど縁が無かった時代。
庶民にお面が広まったのは江戸時代になってから。
そのきっかけを作ったのが八代将軍の徳川吉宗。
幕府の財政立て直しのために享保の改革を1716年からスタート。
倹約令によって年貢の取り立てを強化するなど贅沢を控えるように呼びかけました。
そうなると当然ながら庶民からは反発を招きます。
ストレスのガス抜きとして隅田川や飛鳥山などに桜を植えてお花見の機会をつくったり、
質素な生活を強いられていた江戸の庶民はお花見では、さまざまなルールなしで楽しみました。
普段は禁止されていた歩きタバコをしたり、女性が男性の格好をして刀を差してお花見を謳歌したり。
中にはキツネの面を被って仮装する人も登場。
当時はまだ身分制度が厳しく、贅沢も禁止されていた時代。
お面を被って正体を隠してはっちゃけていたのこと。
江戸時代後期になると目鬘(めかつら)という顔の上半分だけ隠すお面が流行。
花見客は目鬘を被って即興芝居をして遊ぶといった楽しみ方も。
このように花見客を目当てにして目鬘を売る商人も登場。
紙一枚で手軽に仮装が出来るこの小道具は花見の定番アイテム化に。
当時の落語家の三笑亭可上が目鬘を被って落語を行うなどで、花見客以外にも親しまれるように。
そのうちお花見だけではなく人が集まるイベントであるお祭りにもこのお面を売って儲けてやろうという人も現れます。
お祭りでもお面が売られるように。
その後にお面は明治大正になって紙を使った張り子製が主流。
昭和初期にセルロイド製のお面が誕生。
漫画のキャラクターをモデルにした子供向けのお面が人気に。
素顔を隠してはっちゃけるのは毎年イタリアで行われるベネチア・カーニバルでも同じ。
こちらもお面を被ってイベントに参加する12世紀から続く伝統的な行事。
素顔を隠してハメを外すのは、人間の本質かもしれません。
結論
というわけで、
「なんでお祭りでお面が売られているの？」は、
「誰だか分からなくなってはっちゃけるため」
でした。
解説してくれたのは
江戸川大学の斗鬼正一名誉教授
斗鬼正一名誉教授
斗鬼 正一（とき まさかず、1950年（昭和25年） – ）は、日本の文化人類学者。専門は都市人類学、地域研究。江戸川大学社会学部現代社会学科文化人類学・民俗学コース教授。明治大学文学部講師。明治大学大学院講師。 日本テレビ「世界一受けたい授業」「月曜から夜ふかし」「ZIP」「Nスタ」、テレビ朝日「Qさま」「相葉マナブ」「モーニングバード」、TBSテレビ「アイアム冒険少年」、テレビ東京「所さんの世界のビックリ村」、フジテレビ「リアルスコープハイパー」などのテレビ番組、「週刊女性」などの雑誌、新聞書評で、日本、世界の文化に関する解説、論評多数。
（Wikipediaより）
江戸川大学（えどがわだいがく、英語: Edogawa University）は、千葉県流山市駒木474番地に本部を置く日本の私立大学である。1990年に設置された。大学の略称は江戸大。
江戸川大学在校生には、1人につき1台のノートパソコンが入学後に配布されている。そして、コンピュータの基礎教育、文章教育、コミュニケーション教育（専門講師を招いて）を積極的に行っている。また、大学敷地内には無線LANも配置されており、インターネットが常時利用できる。
教員には小倉淳（マス・コミュニケーション学科教授）、西條昇（マス・コミュニケーション学科准教授）、小林至（経営社会学科教授）、北原憲彦（経営社会学科教授）、斗鬼正一（現代社会学科教授）他、各分野において著名な人物（非常勤講師も含めて）が多く、同大学卒業生の専任教員もおり、学生との交流も盛んである。
それぞれの学科においての野外活動も多い。特に現代社会学科は、専任教員の専門分野が幅広く、現代社会の諸相を野外活動（フィールドワーク）を軸に研究する学科として、江戸川大学の特色が生かされた学科である。
（Wikipediaより）
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