今回は、チコちゃんに叱られる! ▽関東と関西▽ナマケモノの不思議▽焼き肉の謎 初回放送日:2024年9月20日を紹介。
なんで焼肉のニオイはずっと残るの?
なんで焼肉のニオイはずっと残るの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、お肉にかぶりつきたいっていうワイルドな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで焼肉のニオイはずっと残るの?」
チコちゃんの答えは、「脂のミスとシャワーを浴びているから。」
脂のミストシャワーを浴びているから
私たちの身の回りには様々なニオイ物質が存在しています。
肉を焼くと肉が焼けたニオイ物質が発生。
それと同時に熱によって溶けだした肉の脂が鉄板の上で熱せられます。
脂は熱によって細かい粒になって空気中へ放出されます。
この時に肉が焼けたニオイ物質、タレのニオイ物質、空気中にもともと漂っていたニオイ物質などを脂の粒の中に閉じ込めて空気中を漂います。
この細かい脂の粒が霧状になったものをオイルミスト。
特殊なレーザー機器を使って撮影してみるとキラキラと光るものが空気中を漂っているのがわかります。
これらがカーテン、ソファ、衣服などにくっ付くとニオイ物質も一緒に付着します。
通常であればニオイ物質がカーテンなどの布製品にくっ付いても空気の流れなどで自然と消えます。
それに伴い、ニオイも弱くなっていきます。
これがオイルミストとなると異なります。
オイルミストはいわばオイルコーティングされたニオイ物質。
布繊維に一度くっ付くと油の粘り気でそこに長く滞在します。
油汚れが落ちないとニオイ物質も消えません。
そのため、長時間臭い続けることになります。
このオイルミストの発生を抑えるには脂が飛び散らないように対策する必要があります。
焼肉店ではオイルミストを吸い込む換気ダクトが造設。
鉄板の下に水を張って肉からしたたり落ちる脂が蒸発しないようになど工夫があります。
家庭で焼肉をする際にニオイが残らないようにする方法は、空気の流れを作ることと、換気肉を200度で焼くのが良いとのこと。
換気扇を回したり、窓を開ける加えて「空気の流れを作る」のが重要。
扇風機やサーキュレーターなどを上手く作って部屋の中に空気の流れを作り、空気が出て行く換気扇に向けてオイルミストを流す工夫も。
また、肉を200度で焼くことも重要。
肉は220度以上で焼くと大量のオイルミストが発生するという特徴があります。
この温度よりもやや下の200度で肉を焼くとオイルミストの発生を抑える事が出来るとのこと。
200度と220度だとオイルミストの発生が大きく異なります。
ただし肉は高温で焼くと美味しくなるという事実。
そこで「200度を常にキープするためにホットプレートの熱い部分を探して常に肉を移動させながら焼く」方法。
200度の温度設定にしたホットプレートに肉を置くとその瞬間にホットプレートが肉と接する部分の温度が下がります。
そこで、常にホットプレート上を移動させながら焼くとある程度の高温で焼くことが可能に。
うっすらと肉汁が浮いて来たらすぐにひっくり返すのも重要。
肉汁にはうまみ成分が含まれているので、肉汁がこぼれるほどになるとうまみ成分を捨てていることになるとのこと。
結論
というわけで、
「なんで焼肉のニオイはずっと残るの?」は、
「脂のミストシャワーを浴びているから」
でした。
解説してくれたのは
東海大学の関根嘉香教授。
関根 嘉香(せきね よしか、1966年8月6日 – )は、東京都世田谷区出身の環境化学者。博士(理学)。
東海大学理学部化学科・教授、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科・非常勤講師、一般社団法人室内環境学会・元理事長。
アジアの大気環境に関する学際的研究、室内空気汚染(シックハウス症候群)の予防・改善に関する研究、新しい環境浄化触媒の開発・性能評価、生体ガス(特に皮膚ガス)の分析と情報伝達機能に関する研究等に従事。
略歴
1985年 東京都立駒場高等学校卒業。1989年 慶應義塾大学理工学部応用化学科卒業。1991年 慶應義塾大学大学院理工学研究科応用化学専攻修士課程修了。
1991年 日立化成工業株式会社入社 筑波開発研究所勤務。1993年 東海大学大学院理学研究科にて博士(理学)の学位を取得。2000年 東海大学理学部化学科 専任講師。2004年 東海大学理学部化学科 助教授。
2004年 オックスフォード・ブルックス大学 訪問研究員。
2005年 東海大学大学院地球環境科学研究科(博士課程)研究指導教員。
2008年 慶應義塾大学産業研究所 招請研究員。2010年 慶應義塾大学環境情報学部 Lynn Thiesmeyer研究室 訪問研究員。
2011年 東海大学理学部化学科 教授(現職)。2011年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 非常勤講師(兼務)。2015年 神奈川県立保健福祉大学 非常勤講師(兼務)。
主要著書
皮膚ガスのはなし‐体臭は心と体のメッセージ(朝倉書店)(単著)
室内環境の事典(朝倉書店)(編集委員長・分担執筆)
中国の空 日本の森(慶應義塾大学出版会)(分担執筆)
住まいの化学物質(東京電機大学出版局)(監修・分担執筆)
品質管理の統計学(オーム社)(単著)
Human Insecurity in Asia (United Nations University Press)(分担執筆)
Rethinking Resilience, Adaptation and Transformation in a Time of Change(Springer)(分担執筆)
(大学HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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