今回はチコちゃんに叱られる! 放送100年!春の72分拡大版スペシャル 初回放送日:2025年3月28日を紹介。
なんで化粧品売り場はデパートの1階にあるの?
今回は、JOAK JOAK
こちらチコでございます
からのボーとしてたら
いつの間にか放送100年
春の”あんぱん”祭りスペシャル
なんで化粧品売り場はデパートの1階にあるの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、美意識が高いステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで化粧品売り場はデパートの1階にあるの?」
チコちゃんの答えは、「馬のフンが臭かった!消臭効果からの噴水効果」
馬のフンが臭かった!消臭効果からの噴水効果
このデパートの1階が化粧品売り場という定番の形は日本だけではなく欧米諸国でも同じ。
デパートの文化は産業革命を経たイギリスを中心にヨーロッパで広がりました。
ハロッズ、ハーヴェイ・ニコルズ、リバティなどのイギリス老舗デパートの影響がありました。

これらの影響をうけて日本のデパートも発展しました。
デパートの1階=化粧品売り場という形が世界的に広がったのは、イギリスの老舗高級デパート「セルフリッジズ」が最初。
1909年3月、ロンドンのオックスフォードストリートに新たなデパートとして誕生したのが「セルフリッジズ」
その創業者がハリ・ゴードン・セルフリッジさん。

アメリカ生まれの起業家でシカゴのマーシャル・フィールドというデパートで長年勤務していた実績を持つセルフリッジさん。
その経験を活かしてイギリスでデパートの経営をはじめることになりました。
デパートオープンの3年前の1906年。
イギリスのあるデパートに立ち寄る機会があったセルフリッジさん。
「見ているだけなら出て行け!」と店員から追い出されてしまいます。
当時のイギリスのデパートが格式高いものでした。
上流階級向けのサービス。
客は自由に商品を手に取ることも許されずに、店員さんに欲しいものを伝えて棚や倉庫から持って来てもらうスタイル。

フラッと立ち寄るような気軽な場所では無かったイギリスのデパート。
一方、セルフリッジさんが働いていたアメリカのデパートは大量販売志向で大衆的。
売り場の商品を自由に手に取って見て回れる現在のスタイルが一般的でした。
そこでイギリスのデパート業界に一石を投じようとセルフリッジさん。
アメリカ式のデパートをイギリスで開業することに。
来店のワクワク感を演出するためにデパートの壁にきらびやかなショーウィンドーを設置。

当時有人飛行の成功で話題沸騰だった飛行機の実物を展示して話題作り。

さまざまな新しい試みを始めます。
気軽に立ち寄れる新しいデパート像をイギリスの地で開拓していったセルフリッジさん。
当時のセルフリッジズの目の前の通りは馬車が大量に往来していました。

そのため、デパートの前が馬のフンの悪臭が漂うことに。
そこで1階の入り口に化粧品売り場を作って香水の香りで悪臭を消すことに。
アメリカで化粧品売り場は1階に置かれていましたので抵抗なし。
さらには不快なニオイを避けてデパートに入ると香水の良い香りに包まれるというギャップ。
客の誘引効果抜群と考えられました。
しかし、このアイデアは現地スタッフから反対が。
当時のイギリスでは人前や男性の目に付く場所で派手な化粧品を買うのは好ましくないという認識がありました。
そのため、イギリスのデパートの化粧品売り場は目立たない場所に配置されるのが一般的でした。
それでもセルフリッジさんは、自分の主張を通します。
予定通りに1階の入り口に化粧品売り場を設置しました。
すると、華やかな香りに惹きつけられたのか次第に女性客が増えていくことに。

見込みは成功することに。
その後、イギリスで女性の社会進出が急速に高まりを見せます。
その後、堂々と化粧品を買い、メイクを楽しむという文化が一気に広がります。
こういった時代にマッチしたこの巧みな売り場戦略はやがてデパート文化の象徴だったロンドンで定着します。
「1階=化粧品売り場」という形は世界的に広がることになります。
日本でもこの形が取り入れられて今ではこの1階の化粧品売り場は「噴水効果」が見込まれるる存在になります。

お店の入り口に客の興味のある売り場を置くことでそのまま噴水のように上の階に客を誘導。
滞在時間や購買金額を増やすという噴水効果は1階の化粧品売り場でかなり大きな力を発揮するとのこと。
また、化粧品はコンパクトのため、多くのブランドが所狭しと並ぶきらびやかな売り場に出来るというメリットがありあmす。
香りや試供品で客自らが体験も行える化粧品売り場は特別な空間になるとのこと。
結論
というわけで、
「なんで化粧品売り場はデパートの1階にあるの?」は、
「馬のフンが臭かった!消臭効果からの噴水効果」
でした。
解説してくれたのは
消費トレンドアナリストの廣瀬知砂子さん
廣瀬 知砂子
著者情報
KIKAKU BRAIN CEO 女性潮流研究所所長。早稲田大学大学院 経営管理修士(MBA)
KOSEに入社。百貨店営業担当を経て、商品開発部へ。雪肌精シリーズのラインエクステンションの商品企画やコスメデコルテの新ブランド戦略を担当。社内反対を企画の説得力で押し切り、当時としては画期的な処方であった日本初のバーム状のクレンジングを世に送り出すなど、チャレンジングな企画でベストコスメを総なめするヒットを送り出す。2000年に独立。女性誌や美容専門誌に記事の執筆や広告制作などに関わりながら起業を準備。2005年にインサイトを研究する女性潮流研究所を創設し、発行する会員制レポートは19年のロングセラーに成長。
2006年に起業。以来、消費財市場の新事業やブランド再生に関わる企画づくりの専門家として、20年、2,000以上の企画会議現場に関わり、化粧品に限らず、アパレル食品、家電、流通など多岐に渡る。ブランド初の日経ヒット商品ランキング入り、ブランド初のアットコスメ年間ランキング上位、ブランド初のSNS発のバズヒット、会社の屋台骨を支える20年来のロングセラーヒットなど、さまざまな企業で色々な形のヒット現象に貢献している。企業の社内研修の他、産業能率大学経営学部 マーケティング学科の教員 として、ビューティーマーケティングの講義を担当するなど専門性の高いマーケティングプランナー教育にも力を入れている。
(HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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