今回はチコちゃんに叱られる! ▽なぜ教会で結婚式▽別腹とは▽漫画雑誌の不思議 初回放送日：2025年5月23日を紹介。
日本でクリスチャンじゃない人が教会で結婚式を挙げるのが多いのはなんで？
日本でクリスチャンじゃない人が教会で結婚式を挙げるのが多いのはなんで？
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、結婚式にたくさん出席しているステキな大人ってだーれ？」
チコちゃん「日本でクリスチャンじゃない人が教会で結婚式を挙げるのが多いのはなんで？」
チコちゃんの答えは、「ローマ教皇がお試しでOKしてくれたから。」
ローマ教皇がお試しでOKしてくれたから
日本の結婚式は神前式、教会式、人前式、仏前式と様々なスタイルがあります。
教会で行う結婚式を選択する人は日本全体の半数近くとなっています。
一方、日本国内のキリスト教徒の数は人口の約1パーセント。
つまり、クリスチャンではない人でも教会で結婚式を挙げるのが不通となっています。
この教会式が広まる前は神前式が日本におけるスタンダード。
これは、明治時代に伊藤博文の指揮によって作られた比較的新しいスタイルです。
それ以前は地域や階級によってバラバラで特に統一したスタイルはありませんでした。
明治時代になると大名の結婚式をマネする人が続出。
中には借金をしてまで盛大な結婚式を挙げるという場合もあり、社会問題化となりました。
そこで全国統一で簡素で厳粛な結婚式を推し進める計画に。
伊藤博文が皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の結婚の際に誰でも応用できる新しい結婚式として神前式を推奨しました。
1900年に執り行われたこの神前式は新聞で取り上げられたことで日本中に波及することになります。
その後1954年に映画「ローマの休日」が公開。
映画でオードリー・ヘップバーンが披露したドレス姿に日本中が釘付けになりました。
当時、入場料が100円程度だった時代に興行収入は約2億8000万円と大ヒットしたこの映画。
オードリー・ヘップバーン演じるアン王女のドレス姿に憧れを抱いた日本人が続出。
しかし、この当時、教会で結婚式を挙げるのはそのほとんどがキリスト教徒。
そんな中で、教会での結婚式を挙げる人たちとして話題になったのがミッション系の学校を出た芸能人でした。
1965年に歌手・ペギー葉山が母校の青山学院教会で挙式
1969年には市川染五郎(現・松本白鸚)が母校の暁星学園教会で結婚式など。
こういった芸能人の結婚式の様子はメディアで盛んに報じられて、教会式が認知されるようになりました。
その後、信徒ではない人の結婚式を禁止しているカトリック教会も一部の教会で受け入れるようにルールが緩和されました。
さらに1940年後半に起きたベビーブームで生まれた人たちが1970年代前半に結婚適齢期を迎えます。
1972年には戦後最多となる100万組以上が結婚するという結婚ブームに。
その際、結婚式を希望する人たちが教会へ直接連絡をするケースが続出。
こうした事態を受けてカトリックは本格的にルールを改めるように動き出してローマ教皇へお伺いを立てます。
こうして1974年には日本カトリック司教協議会がローマ教皇にキリスト教徒以外の結婚式に対する正式許可を申請。
1975年にはローマ教皇（聖パウロ6世）が条件付きで認可しました。
そこで出された条件というのは、3つ。
・日本国外で適用しない
・ミサを行ってはいけない
・試験的許可
本来のカトリックの結婚式ではパンをキリストの肉、ワインをキリストの血として新郎新婦や参加者が一口ずつ口にするという儀式が行われます。
こういったミサの儀式をを省くというのが条件の一つでした。
また、本来2時間以上かかるものを20分程度に簡略化としました。
そのお試し期間がずっと続いている状態とのこと。
日本のキリスト教徒の半数以上を占めるプロテスタントは、全世界的な単一の組織ではありませ。
そこで、それぞれの教会の判断に委ねるという方針をとっているとのこと。
昔は信徒以外の教会式については慎重な判断をしていました。
1970年代中盤頃からは一つの宣教の形として結婚式にOKを出すケースが徐々に増えて現在にいたります。
こうして1990年代には教会式が神前式を逆転。
今では日本の約半数が教会式になりました。
また、ローマ教皇に改めて確認をしているわけではないとのこと。
改めてお伺いを立ててNGを出されるとよくないということで、お試し期間のような状態のままそっとしている状態。
結論
というわけで、
「日本でクリスチャンじゃない人が教会で結婚式を挙げるのが多いのはなんで？」は、
「ローマ教皇がお試しでOKしてくれたから」
でした。
解説してくれたのは
流通科学大学の道前美佐緒准教授。
道前 美佐緒 ドウマエ ミサオ
最終更新日：2024年7月22日
公開日：2023年4月1日
所属（学部・学科等）
人間社会学部 観光学科
資格
准教授
学位
修士（人間文化）
最終学歴
関西学院大学社会学研究科博士課程後期在学中
担当科目
ブライダル・コーディネーション論ⅠⅡⅢ
ブライダル事業論
ファッション文化論
専門分野
民俗学（婚姻儀礼・家族研究）
所属学会
日本風俗史学会（評議員）
日本民俗学会
京都民俗学会
現代民俗学会
日本オーラルヒストリー学会
現在の研究テーマ
現代の日本の婚姻儀礼の民俗学的研究
学外での活動
国家検定「ブライダルコーディネート技能士」指定試験機関技能検定委員
全国ＢＭＣ「若手婚ペンション」審査員や講演会など
重県少子化対策の一環として、婚活セミナー講師など
テレビ、新聞などの結婚式についての解説
（大学HPより）
（Wikipediaより）
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