今回はチコちゃんに叱られる! ▽なぜはかま▽なぜ手足が冷える▽なぜツバキは冬 初回放送日:2025年2月21日を紹介。
なんで寒いと手足が冷たくなるの?
なんで寒いと手足が冷たくなるの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、寒さ対策バッチリなステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで寒いと手足が冷たくなるの?」
チコちゃんの答えは、「手足を犠牲にして心臓や脳を守っているから。」
手足を犠牲にして心臓や脳を守っているから
寒い時に手足が冷たくなるのは体温調整を行う血管である動静脈吻合(AVA血管)があるから。

血液は心臓から送り出されて動脈の太い血管から末端の毛細血管まで流れます。
その後、静脈を通って心臓に戻ります。
この末端の毛細血管の手前で動脈と静脈を繋いでいるのがAVA血管です。
通常、暖かい所にいる場合はAVA血管が太く開きます。

心臓から動脈を通ってくる温かい血液が大量に流れるので末端の手足は暖かくなります。
この時、温かい血液はAVA血管も毛細血管も通って静脈に運ばれます。
その熱をキープしたまま全身をまわります。
そのため、健康な人だと全身温かい状態となります。
ところが、このAVA血管は寒さが強まるときゅっと閉じて血流を減らします。

毛細血管には血液は流れ続けます。
しかし、血液量が減るため、手全体を温めるには不十分に。
皮膚表面からは熱が奪われ続けるので手先は冷えることに。

体は温かいのに手足だけが冷たいのはAVA血管が閉じたから。
AVA血管は手足・顔などの体の末端部にしかありません。

これらの末端部は「サイズは小さいのに表面積は広い」という特徴を持っています。
これらに寒い環境で血液を流し続けると、どんどん熱が奪われることに。
そして、大量の血液が急激に冷えてしまいます。
すると、その冷たい血液が全身をまわって生命維持に不可欠な心臓や脳などの温度が維持できなくなります。
そこでAVA血管を閉じる事で手足などは犠牲にすることに。
このようにして、体の中心部に戻る血液が冷たくならないようにしています。
冷え性の人はAVA血管が閉じるのが早いという特徴が。
冷え性の人とそうではない人でその指先のサーモグラフィを比較。
冷え性の人が室温18℃で指先が冷たくなり始めました。

一方、そうではない人は、15℃あたりで指先が冷たくなり始めました。
この場合は、手袋やカイロなどで手を温めるよりも体の中心部や首を温めるのがおすすめ。
腹巻、腰とお腹にカイロ、ダウンベスト&マフラーで防寒。
すると、15℃の室温のままでも、冷え性ではない人は手が真っ赤になりました。
一方で冷え性の人は40分経っても手が冷えたまま。
これは冷え性だとAVA血管が開きにくい体質のために起こっています。
運動不足や皮下脂肪が少ない瘦せ型だと冷え性になりやすいとのこと。
「運動をする」「たんぱく質を摂る」などで体が熱を作るのを意識しましょうということでおしまい。
結論
というわけで、
「なんで寒いと手足が冷たくなるの?」は、
「手足を犠牲にして心臓や脳を守っているから」
でした。
解説してくれたのは
神戸女子大学の平田耕造名誉教授。
基本情報
所属神戸女子大学 家政学部 教授
学位
医学博士(金沢大学)
教育学修士(東京学芸大学)
J-GLOBAL ID200901093457822924researchmap会員ID1000111262
研究キーワード
生活科学一般
環境生理学
Living Science
Environmental Physiology
研究分野
ライフサイエンス / 生理学 /
人文・社会 / 家政学、生活科学 /
(HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
他の記事もよろしくね。