今回は、2018年9月14日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
「なぜ日本人はカレーライスが好きなの?」だよ!
カレーライス、大好き!
レトルトでも、家のカレーも、なんでも。
でも、なんで日本人は、カレーライスが好きなんだろう?
なぜ日本人はカレーライスが好きなの?
今日の最初の問題。
チコちゃん「食べる姿が美しい大人ってだーれ?」
美しい大人ということで橋本マナミさんが回答者。
カレーって好きなどのやりとりのあと、
チコちゃん「なんでこんなに日本人はカレーライスが好きなの?」って質問。
橋本さん「なんで?ええっ!」「味が濃いから!」
というわけで、正解に至らず、叱られちゃいました。
なんで好きかって言われても、わからないや。
子どもの頃好きだった食べ物ランキング
日本人の国民食と言っても良いカレーライス。
調査によると、子どもの頃好きだった食べ物ランキング
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昭和生まれ(昭和24年~53年生まれ)も平成生まれ(平成18年~24年生まれ)も、カレーライスが一位!
さらに別の調査、「1万人が選ぶ好きな洋食ランキング」や「好きな母親の手料理ランキング」でもカレーライスが1位。
日本人1人当たり年間平均73食分を食べているんだって。
そんなチコちゃんの答えは、
「実はイギリス式だったから」
イギリスにカレーライスってあるの??
イギリス式だったから
解説は日本の食文化専門家の永山久夫さん。
日本で食べられているカレーライスはカレーの本場のインドとは違い、イギリスから伝わってきたもの。
種類は様々ですが、インドカレーはサラサラのスープ状のカレーでお米やナンと一緒に食すのが一般的。
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一方、イギリスではパン食文化。
お米の文化ではないんですね。
しかし、長い間インドはイギリスの植民地。
そこで、インドでのお米を食べる文化とサラサラのカレーがイギリスへ伝わったんだ。
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なぜサラサラがトロミのあるカレーに?
その後、日本で今日見られるようなトロミのついたカレーがイギリスの地で誕生。
つまり、日本のカレーの由来はトロミのあるイギリス式なんだね。
このトロミがついた理由は、イギリスの船乗りがルーツに。
船の上でカレーを食るとき、サラサラだと船が揺れた時にこぼれてしまう。
そこで、イギリスの船乗り達が、小麦粉をいれたトロミのついたカレーを発明したとのこと。
サラサラのスープ状のカレーは少し揺れただけでこぼれしまいます。
小麦粉をくわえてトロミをつけるとこの不安は解消。
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イギリスで生まれたトロミのついたカレーとインド由来の米食文化が合わさったものがイギリス式カレー。
これが日本のカレーライスの発祥なんだね。
なぜ、トロミのあるカレーが日本で受け入れられた?
カレーライスがイギリスから日本に伝わってきたのは江戸時代の終わりごろの幕末。
ちょうどその頃(江戸時代末期)に流行っていたのが、あんかけ丼。
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トロミのある食べ物が受け入れやすかったんだ。
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そのおかげでカレーライスは急速に受け入れられることに。
ごはんにトロミのついたあんを乗せる食文化が既に日本に浸透していたんだね。
明治5年に出版された「西洋料理通(せいようりょうりつう)」には日本初のカレーライスのレシピが掲載。
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小麦粉を使用すると明記されています。
具は牛肉と長ネギ。
なぜ、全国に広がった?
カレーが全国区になっていた要因が兵隊さん。
カレーライスは一度に大量に作れるので兵士の食事に最適。
昭和12年出版の「軍隊調理法」にもカレーライスのレシピ。
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馬鈴薯、玉ねぎ、カレー粉、ラード、牛肉、ニンジン、小麦粉など。
小麦粉でトロミをつけるイギリス式。
その後、戦地で覚えたカレーライスを故郷に帰り、家族に作った事をきっかけで日本に広まっていく事に。
その後、太平洋戦争(1941年~1945年)中は、スパイスが入らず、また、貧しくなるにつれて食べられなくなったそう。
戦争が始まる前は肉入りのカレー。
戦争が激しくなるにつれて、肉が手に入りづらくなって魚カレーに。
さらに戦争が続くと、野菜カレーに。
遂にはスパイスが手に入らなくなり、うどん粉だけを使用した白いうどん粉カレーに。
その後、終戦を迎えると学校給食にもカレーが復活して日本国民全体に広がったとのこと。
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結論
というわけで、
「なぜ日本人はカレーライスが好きなの?」は、
「イギリス式だったから」
でした。
塚原アナからの補足
日本に伝わって来たトロミのついたカレーライスは、本国イギリスではその後に人気が衰退。
現在では、現地の日本食レストランで日本発祥のカツカレーが逆輸入され、大人気なんだって。
(注)日本のカレーライスの発祥には諸説あり、今回紹介されたのは監修の専門家の見解だとのこと。
解説してくれたのは
食文化史研究家、永山久夫さん
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永山久夫オフィシャルホームページ「長寿王国」
氏名:永山 久夫
ふりがな:ながやま ひさお
肩書き:食文化史研究家
出身都道府県:福島県
生年(西暦):1932
現住所:東京都
主な経歴:
1959年 福島県に米食文化研究所設立
1962年 東京に食文化研究所設立
1998年 総合長寿食研究所
(食と農の応援団HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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