今回はチコちゃんに叱られる! ▽くつ下の謎▽黄門様の謎▽チューリップの謎 初回放送日：2025年5月16日を紹介。
「黄門」ってなに？
「黄門」ってなに？
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、歴史に詳しいステキな大人ってだーれ？」
チコちゃん「「黄門」ってなに？」
チコちゃんの答えは、「中納言という官職」
中納言という官職
水戸黄門の正式な名前は徳川光圀(みつくに)。
徳川御三家の一つである水戸藩の2代目藩主。
徳川幕府を開いた徳川家康の孫にあたるのが黄門様とのこと。
今回は、いばらき大使の3名の方をゲストにお招きして、クイズ形式で説明。
江戸時代には、公家や武士を対象とした官職が複数ありました。
自分の地位や権力が正当であるとアピールするためにこの官職に就く事は一つのステータス。
中納言は現在でいう大臣のような役職でした。
水戸黄門は1690年に水戸藩の藩主を引退し、隠居する際に朝廷から権中納言の官職に任命。
日本では古来より官職名を中国風に言い換えていました。
中納言は中国風に黄門侍郎(こうもんじろう)。
これを略して黄門といわれました。
これは、宮殿の門が黄色く、その黄色い門の内側で働くというのがこの名前の由来。
皇帝の住む宮殿からごく近い門の色が黄色。
皇帝の近くで働く官職が黄門侍郎といわれました。
ちなみに歴代の水戸藩主11人。
中納言(黄門)の官職に就いたのは計7人いました。
この人たちも全員が水戸黄門となります。
江戸中期に「義公 水戸黄門仁徳録」という水戸黄門に関する伝記が出版。
この内容はあくまで水戸光圀公の事実をもとにした伝記物語。
水戸光圀は亡くなった際に「天(あめ)が下 二つの宝 尽き果てぬ 佐渡の金山 水戸の黄門」とうたわれたほど国宝級の名君。
既に江戸時代には伝記が書かれるという有名な存在でした。
この事実をもとにしている「水戸黄門仁徳録」にあの助さん、格さんは登場しません。
その旅先も茨城と千葉がほとんど。
これが明治時代になると話が脚色。
助さん、格さんも加わって日本中を旅する物語へと変化しました。
これが大ヒット。
これ以降は水戸光圀＝水戸黄門のイメージが庶民に定着することに。
そんな水戸黄門は藩主時代にお墓参りという名目で、1度だけ鎌倉観光をした事がありました。
1日最大61か所、6日間で173か所も訪れていました。
その観光後には「新編 鎌倉志」という鎌倉ガイドブックを制作しました。
神社や名所が200か所以上載っています。
また、観光ルートも詳細に書かれるという充実の内容でした。
実際には、戦乱の影響で荒れ果てて廃れた町になってしまっていた鎌倉。
この黄門様の鎌倉ガイドブックがヒットした事によって観光地へ発展します。
最後に、水戸藩以外にも黄門様と呼ぶべき人は存在していました。
現在の石川や富山あたりにあった加賀藩の第2代藩主・前田利常。
中納言に任命されたので小松黄門と呼ばれました。
結論
というわけで、
「黄門」ってなに？は、
「中納言という官職」
でした。
解説してくれたのは
静岡市歴史博物館の大石学館長。
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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