今回はチコちゃんに叱られる! ▽二度寝の謎▽高速道路の標識▽“お”と“さん” 初回放送日NHK総合テレビジョン11月28日(金)午後7:57を紹介。
なんで二度寝って気持ちいいの?
なんで二度寝って気持ちいいの?
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、毎日たっぷりと寝ているステキな大人ってだーれ?」
チコちゃん「なんで二度寝って気持ちいいの?」
チコちゃんの答えは、「人間は何度も眠りたい生き物だから。」
人間は何度も眠りたい生き物だから
なぜ二度寝は気持ちいい? 人間が朝眠いのは「強制的に起こされている」からだった!
朝、目が覚めても「あと5分だけ…」と再び布団に潜り込んでしまう二度寝。
この抗いがたい誘惑には、私たちの進化の歴史とホルモンの働きが深く関わっていました。
睡眠学的には、昼寝も二度寝の一種だそうです。
なぜ人間は、本来何度も眠りたいのに、朝無理やり起きてしまうのでしょうか?
動物はみんな「細切れ睡眠」が基本
私たちが「1日1回まとめて寝る」という睡眠パターンは、実は動物界では非常に珍しいタイプです。
人間、ゴリラ、チンパンジー、オラウータンぐらい。
一般的な動物は、何回も睡眠をとります。
犬は1日に10回ほど眠ると言われています。
ネズミに至っては、1日に50〜60回もの細切れ睡眠をとります。
多くの動物は、1回数十分から数時間の短い睡眠を何度も取るのが普通です。
人間も本来は、1日に何度も眠る生き物でした。
赤ちゃんが日中や夜間を問わずに何度も寝起きを繰り返すのは、この昔の名残です。
ベトナムやスペインなど、暖かい地域に昼寝の文化が根付いているのも、人間が何度も眠っていた頃の名残だと考えられています。
ドーパミンの量が人類の睡眠を変えた?
では、なぜ人間は1日1回まとめて長い睡眠をとるようになったのでしょうか?
最新の研究では、ドーパミンというホルモンが関係しているという説が浮上しています。
ドーパミンは、脳の情報を伝達するホルモンで、思考力・発想力を高めたり、脳を覚醒させる効果があります。
ドーパミンが脳の側坐核(そくざかく)というやる気に関わる部位に働きかけることで、眠気が抑えられています。
人間は起きている間、ドーパミンが常に分泌されており、本来眠りたいのに、その眠気が抑えられて強制的に起こされている状態になっていると遠藤先生は解説します。
人間は、他の動物に比べて分泌されるドーパミンの量が飛びぬけて多いという特徴があります。
この「強制的に起こされている状態」が長く続いた後に、強い眠気がやって来るため、長い睡眠時間を取るように進化した、というのが最新の学説です。
朝、眠いのは「コルチゾール」のせい
常に眠いはずの人間が、朝起きて活動できているのは不思議ですよね。
ここで重要になってくるのが、コルチゾールというホルモンです。
コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、ストレスに対処するために分泌されます。
例えば、小動物が猛獣に襲われた時、コルチゾールがブドウ糖を作り出し、体温などを上げて素早く逃げられる戦闘態勢を整えます。
人間の場合は、このコルチゾールが寝ている間に勝手に分泌されます。
健康で規則正しい生活をしている人では、コルチゾールが早朝3時頃に出始め、5時〜6時の間に分泌量がピークになります。
これにより、体温、血圧、心拍数、血糖値などが上昇し、体の活動準備が整ってしまった結果、私たちは自然と目が覚めているのです。
二度寝が最高に気持ちいい理由
つまり、「眠気が解消されたから朝目覚める」わけではありません。
コルチゾールの働きによって、本来もっと眠っていたいのに無理やり起こされている状態なのです。
そのため、朝起きた瞬間はまだ眠い上に、人間は本来1日に何度も眠りたい動物なので、余計に朝は眠いということになります。
二度寝をすると、この「常に寝たい欲求」が満たされるため、やっぱり最高の気持ち良さを感じるというわけです。
昼寝(午後の二度寝)のパフォーマンス効果
ちなみに、睡眠学でいう「午後にする二度寝」、つまり昼寝は、パフォーマンス向上に大きな効果があることが研究で明らかになっています。
20分ほどの短い時間昼寝をとることで、判断力などの認知能力がアップします。
計算力も大きく回復するなど、仕事や勉強の効率が向上します。
人間の体は本来、何度も眠りたいように設計されているからこそ、上手に短い睡眠を取り入れることで、最高のパフォーマンスを発揮できるのですね。
番組では最後、検証でノンスタイルの井上さんが、苦手な大喜利をお昼寝の前後でお披露目。
お昼寝後のほうが多少、面白かったようです。
結論
というわけで、
「なんで二度寝って気持ちいいの?」は、
「人間は何度も眠りたい生き物だから」
でした。
解説してくれたのは
スタンフォード大学の客員教授を務める遠藤拓郎医学博士。
スリープクリニック調布 院長 遠藤 拓郎 (えんどう たくろう)
遠藤 拓郎(えんどう たくろう)医師の画像
スリープクリニック調布 院長
日本睡眠学会 総合専門医
日本精神神経学会 精神科専門医
スタンフォード大学医学部客員教授
調布・銀座・青山・札幌・三鷹にスリープクリニックを開院し院長を務める。
親子3代に渡り100年睡眠研究に携わる、睡眠医療の世界的権威。
快眠グッズや睡眠関連の著作も多数。
(HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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