今回は、2019年2月8日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
なぜ、「タイヤ」が黒い?
たしかに、昔の自転車では白いタイヤもありましたが、車では黒以外は見ないですよね。
なぜなんだろう
なぜ、「タイヤ」が黒い?
本日の4問目。
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中でハンドルさばきに思わずキュンとしそうなカッコいい大人ってだーれ?」
ということで、岡村さんが立候補して回答者に。
チコちゃん「なんでタイヤは黒いの?」
岡村さん「敢えて黒くしているという。」
岡村さん「車が普及するにつれて事故も増えて、事故が起こった時の証拠としてブレーキ痕が残るようにタイヤを黒くしている。」
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
と叱られちゃいました。
神奈川県・大黒ふ頭で街頭インタビューでも正解なし。
チコちゃんの答えは、
「ススが入っているから」
チコちゃん「何の為だと思う?」
岡村さん「ススを入れると弾力が出る。」
チコちゃん「出ちゃダメでしょ。柔らかくなっちゃう。」
ススが入っているから
解説してくれたのは、東京理科大学の名誉教授で日本ゴム協会副会長の伊藤眞義さん。
1796年に世界初の蒸気自動車が誕生。
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当時、取り付けられていたのは木製の車輪に鉄が貼られた代物。
このゴム無し車輪は衝撃を吸収しないので乗り心地が最悪。
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1867年に鉄の代わりにゴムを巻いたタイヤが誕生。
1839年にゴムに硫黄を加えて熱すると弾力性が上がる事を発見したチャールズ・グッドイヤー。
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当時のゴムは白い天然ゴムに黄色い硫黄を混ぜて熱を加えたもので白っぽい。
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このタイヤは熱に弱く走るうちにタイヤが柔らかくなってやぶれてしまうという欠点。
タイヤが長持ちしなかった。
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1912年にカーボンブラック(スス)を混ぜたタイヤが誕生。
カーボンブラックとは100万分の1ミリサイズの炭素化合物。
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新聞のインクなどにも使用。
これを入れたのでタイヤは白から黒に変化。
そもそもゴムの構造は紐の様な細長い分子(分子鎖)が複雑に絡み合った塊のようなもの。
それが伸び縮みする事でゴムの伸縮性が保たれています。
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カーボンブラック(スス)はゴムと大変なじみやすい性質があります。
ゴムとくっ付いて伸び縮みを抑制し、その結果、丈夫で長持ちするタイヤになるとのこと。
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現在のタイヤはさらに進化
現在では、カーボンブラックの代わりにシリカ(ホワイトカーボン)が使用。
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シリカは二酸化ケイ素を主とする粉末でこちらもカーボンブラックと同様な性質。
ゴムを丈夫で伸びにくいものに変質させる事が可能。
さらにシリカ入りのタイヤは回転する時に失うエネルギーが少ないので燃費アップに寄与。
現在ではシリカ配合のタイヤが主流とのこと。
となると白いシリカを使った真っ白いタイヤがもっと広まっても良さそう。
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しかし、人間の認識として、黒いものほど丈夫で強いという思い込みがある為にタイヤは黒いままとのこと。
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ナレーション「黒いゴリラを白くして、何となく勝てそうな。」
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ナレーション「こんなに強そうな長州力さんも、、」
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白いパンツに履き替えるとすぐに負けちゃいそうですね。
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そこで、タイヤメーカーではシリカ入りのタイヤにカーボンブラックを入れて黒くしているとのこと。
結論
というわけで、
「なぜ、「タイヤ」が黒い?」は、
「ススが入っているから」
でした。
解説してくれたのは
東京理科大学の名誉教授で日本ゴム協会副会長の伊藤眞義さん
伊藤眞義さん
東京理科大学 伊藤研究室
氏名 伊藤 眞義 (いとう まさよし)(理学博士)
研究分野 高分子化学
略歴 1944年 秋田県生まれ
1970年 東京理科大学大学院修士課程 修了
1995年 東京理科大学 教授
2010年 東京理科大学 嘱託教授
2016年 東京理科大学 名誉教授
<これまでに歴任した主な役職>
Advisory Board
・Journal of Applied Polymer Science
・Journal of Macromolecular Science
・ e-Journal of Soft Materials (継続中)
繊維学会関東支部長および理事
日本ゴム協会関東支部長
日本ゴム協会理事及び副会長(継続中)
<受賞>
1994年 繊維学会賞
2010年 オーエンスレーガー賞
(HPより)
一般社団法人 日本ゴム協会(にほんゴムきょうかい、英文名称The Society of Rubber Science and Technology, Japan)は、ゴムに関する科学技術の発展を目的として活動する日本の学協会である。
(Wikipediaより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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